「ストレスへの対処方法」について ~アメリカ留学中 精神科医 A先生の心の成長を支えるアプローチ~
こんにちは!メンサポです。
今回も前回に引き続き、精神科医A先生シリーズ第6弾をお送りいたします。
目次以下がA先生からのメッセージです。
是非ご覧ください!!
こんにちは、精神科医のAです。
今回は「ストレスへの対処方法」についてお話しします。
ストレスがたまる出来事に直面したとき、どう対応すればよいのか迷うことはありませんか?実は、対処法にはいくつかの種類がありますが、認知行動療法にもとづく方法は非常に実践的です。
特に、問題解決志向の対処法(Problem-Focused Coping)と感情志向の対処法(Emotion-Focused Coping)は、ストレスに対応する上で重要なアプローチとして広く用いられています。
問題解決志向の対処法
問題解決志向の対処法は、ストレスの原因そのものにアプローチする方法です。この方法は、問題を明確にし、計画を立てて行動することに重きを置きます。たとえば、宿題や仕事の締切に追われている場合、タスクをリスト化して優先順位をつけたり、他者に助けを求めたりする行動がこれに当たります。
問題解決技法の具体例
1.問題の明確化
ストレスの原因を紙に書き出し、何が解決すべき課題なのかをはっきりさせます。
2.解決策のリストアップ
可能な解決策をすべて列挙し、その中から実行可能なものを選びます。
3.計画の実行と評価
解決策を試し、効果を評価して調整します。
感情志向の対処法
一方、感情志向の対処法は、不安や怒り、悲しみなど、ストレスによって引き起こされる感情に焦点を当てます。特に、解決が難しい問題や時間がかかる課題に対して効果的です。認知行動療法で広く用いられる具体的な方法として、リラクゼーション技法や認知再構成法が挙げられます。
感情志向の具体例
1,筋弛緩法(Progressive Muscle Relaxation)
体の筋肉を意識的に緊張させ、その後緩めることで、心身のリラックスを促します。この方法は、体の緊張を解消し、不安を和らげる効果があります。
(できれば、目が閉じてリラックスしてゆったりと椅子にすわります)
2.呼吸法(Deep Breathing)
深い呼吸を通じて自律神経を整える方法です。不安や緊張を感じたときに即効性があります。
3. 認知再構成法(Cognitive Restructuring)
ストレスを引き起こす考え方(認知の歪み)を見直し、現実的で柔軟な考えに置き換えます。たとえば、「ミスをしたら全てが終わりだ」という思考を、「ミスは成長のチャンスだ」と考え直す練習をします。
両方を組み合わせた活用
感情志向の対処法で気持ちを落ち着けた後、問題解決志向の行動を取り入れることで、ストレスへの対応力をさらに高めることができます。例えば、深呼吸で心を落ち着けた後にタスクを整理し、優先順位を決めるといった手順が効果的です。
まとめ
認知行動療法の対処法は、ストレスの根本原因にアプローチする問題解決志向と、感情を落ち着ける感情志向の両方をバランスよく活用することが特徴です。どちらの方法も簡単に日常生活に取り入れることができるので、ぜひ実践してみてください。次回は、アメリカで注目されている「解決志向のスクールカウンセリング」についてお話しします。お楽しみに!
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