3分考えて決まらないことは3年考えても決まらない。「迷うなら挑戦」を選び、キャリアを切り開いたアプリマーケターの信念
副業やフリーランスという働き方が世の中に広がり、自分のキャリアを問い直す人が増えています。キャリア形成に焦ったり、独立するにあたっては、収入面が気になったりする方も多いでしょう。
アプリマーケターの黒川ももこさんは、20代中盤で自らキャリアを転換し、専門領域で力をつけた後に独立。独立後も安定的に成長されています。
キャリーミーで活躍するプロ人材インタビュー企画「#キャリーミーで挑戦」。第5回は、アプリマーケティングのプロ人材の黒川さんに、副業から独立した経緯や、独立前後の変化などを伺いました。
▼こんな方に読んでいただきたいです。
・マーケティング、広告分野での副業・独立に興味のある方
・会社員としてのキャリア形成に不安を感じる方
・挑戦したいが、一歩踏み出すことにリスクを感じている方
ひょんなことから始まった副業が大きくなり、自然と独立に踏み切れた
―黒川さんがアプリマーケティングと出会ったきっかけについて教えてください。
新卒ではWeb系の広告代理店に就職しました。当時はやりたいことも定まらなかったので、就活媒体に載っていて知っている会社や興味が持てる会社を順に受けて、内定をもらえたところでした。
広告代理店時代は、広告運用のレポート作成などを中心に行っていましたが、だんだんと「私の仕事はこの会社でしか通用しないんじゃないか」といった不安が高まってきたのです。ある意味、しっかりした会社で、すでに出来上がっている業務が多かったこともあり、その枠に沿っていけば一定の仕事はこなせてしまう。だからこそ、自分にはビジネスパーソンとして何かが足りないという感覚が抜けませんでした。
もう少しビジネスパーソンとしての力をつけていきたいと思い、成長できそうな環境があったReproに入ったのです。
―当初からアプリやマーケティングに関心があったというわけではないのですね。Reproではどのような仕事をされていたのですか。
企業のアプリマーケティングの支援です。Reproでは、ユーザー認知施策から、アプリストア最適化(ASO)、インストール後の導線設計など、一連のやり方を学びました。どこでユーザーが離脱してしまうのか、数値を見ながら、画面の遷移、ボタンの配置、通知、キャンペーン施策など、ユーザーコミュニケーションを考えていきます。
―アプリマーケティングの楽しさはどんなところにありますか。
アプリはWebサイトを通した施策や広告よりも、施策の結果が数字に出やすいという特徴があります。ユーザーが離脱しにくいので、施策の効果が明確で、売上にはいくらつながったかもわかりやすい。逆に言えば結果が出ないときは全然出ないので怖さもありますが、やったことの成果を数字できちんと追えるところは楽しいなと思いますね。
―アプリマーケティングのお仕事が充実していたんだろうなと感じます。そんなアプリマーケティングの分野で副業も始められたのは、なぜですか?
どうしても私たちは外部の人間なので、提案することまでが業務の中心になります。やり方はわかってきた中で、施策が事業の成果につながるところまで入り込み切れないもどかしさも感じるようになっていました。
そんなときに、たまたま展示会の会場で広告代理店時代の先輩に再会し、アプリマーケティングを手伝ってくれないかと誘われたのです。それが副業のスタートでした。ここから、一歩踏み込んで、事業者の立場でアプリを運用できる楽しさを味わうことができました。
―副業を始められてから、どのように独立につながるのでしょうか。
その副業では月5万円くらいいただけていました。会社員にとって月に5万円収入が増えるって相当大きいことですよね。その嬉しさが大きくて、副業を増やしていきたいと考えるようになりました。自分で案件を探して営業をしたりして、何件か増えてきたところで「これはいけるんじゃないか?」と思って、独立したという感じです。
元々将来的な独立を視野に入れていたわけではなかったのですが、自分でも不思議なくらい、自然に会社員を辞める決断をしていました。
―とはいっても、いざ踏み出すときには勇気が要ると思うのですが、心配なことはありませんでしたか。
確かに、案件をきちんとつないでいけるのかは不安でした。ただ、このまま会社員を続けていっても、もらえるお金の上限は決まっていますし、会社組織の中でキャリアアップしていく未来があまり見えなかったので、私は独立を選びました。
マーケティングの分野で独立のロールモデルになるような方は当時あまりいませんでしたが、私が独立した2020年ごろは世の中的にもフリーランス、独立といった言葉が流行りだしていたんです。その流れには乗れたと思います。
それと、ちょうどコロナ禍でユーザーが自宅にいる時間が増えたので、アプリ事業者にとっては需要が高まった時期でした。私にとっても案件が増やしやすいチャンスだったことも決断を後押ししてくれたと思います。
キャリーミーを通して、自分では接点を持てなかったであろう大企業の案件に入れた
―キャリーミーに登録されたのはいつ頃だったのですか。
独立前、ちょうど副業を増やしたいなという時期に登録だけはしていたんです。そこからあまり動きはなかったのですが、改めて独立したときに職務経歴書を更新して管理画面にアップしたときに、すぐに営業の方から「案件の紹介ができるかも」というお電話いただいたのが、取引が始まったきっかけです。
―これまでキャリーミー経由で印象に残っている案件があれば、教えてください。
大手の化学メーカー様のマーケティングを支援させていただきました。まず、上場されていて伝統もあり、テレビCMもされているような大企業とお取引できるということ自体、自分だけではできなかったことです。
業務内容はアプリマーケティングではなく、BtoBマーケティングのご支援で、セールスフォースの整備からCRMを活用したナーチャリングメールの配信設計を行いました。
物事が動くスピード感だったり、決裁者が複雑に入り組んでいることだったりと、大企業組織ならではの経験ができたのが印象的でした。
―継続的にキャリーミーをご活用されてきましたが、率直に使ってみたご感想はいかがですか。
キャリーミーさん以外にも何社か案件を紹介してくれるエージェントサービスに登録しているのですが、キャリーミーさんはいい意味で営業色が薄いというか、企業様とフリーランスをつなげて、お互いいい仕事にしていこうという接し方をされるなと感じます。
営業の方はマッチングがKPIになっていると思うのですが、キャリーミーさんの場合は無理やりマッチングさせることは一切なくて、丁寧にヒアリングをして本当にマッチする案件を紹介してくださいます。
案件が始まって1ヶ月後くらいに、キャリーミーさんが企業様と私に対してそれぞれヒアリングをしてくださるのですが、先日は企業様が私に対して少し言いたいことがあったようなのです。それを企業様から聞いた営業の方が、そのまま伝えるのではなく、私のテンションを1ミリも下げることなく、でもしっかりと伝えるべきことは伝えてくれて。たぶん私より年下の方ですし、とても言いにくかっただろうなと思いますが、素晴らしいムーブでしたね(笑)。
―業務を行ううえで黒川さんが大切にしていることは何でしょうか。
お客様によって求めていることが違うので、そのニーズに合った動きをすることでしょうか。例えば、「この業務は社内の新卒の子にやらせてあげてほしい」「指示をするよりも手を動かす方を優先してほしい」「まずは会議用のレポートだけは欲しい」など、企業様特有のニーズがあります。
そこに対して、「それは本質ではないから」と拒むのではなく、求められたことはまずやりきることを意識しています。お客様のニーズに応えることで、お客様の課題が見えたり、お客様から信頼されたりすることにつながる実感があります。
独立してから、年収へのコンプレックスがなくなった
―変にこだわりを持たず、柔軟な姿勢で取り組まれているのですね。独立されてみて、考え方や生活に変化はありましたか。
視座が上がったような気がします。会社員のときは会社の中で評価されるために頑張る気持ちが大きかったのですが、独立してからは、お客様に対してしっかり価値提供して成果を残そうという気持ちが強くなりました。
生活も結構変わりました。会社員のときは、11時始業だったので11時に間に合うように会社に行ければいいというスタンスでしたが、今は自然と8時に稼働開始しています。さぼったら案件がなくなって、生きていけなくなるという恐怖心みたいなものもあるのかもしれないです。
でも、私独立してから、年収が数倍になったんですよ。もともと収入にコンプレックスがあって、お金を重視した意思決定をしてきたこともたくさんあったので、自分にとって大切なお金という軸が一定満たせるのだから、朝早く起きるのなんて全然OKという感じですね。
―やればやるほど収入を得られるというのはモチベーションになりますよね。黒川さんが今後挑戦していきたいことはありますか。
昨年法人化をして、今は数名の方に業務委託で手伝ってもらっている状態です。ゆくゆくは業務委託ではなく、きちんと雇用をして少数精鋭の会社にして、チームでサポートできるようになると、幅が広がって面白いだろうなと思い始めています。
そのためには、今のメンバーにやりたいと思ってもらえる案件や、大きな案件を用意する必要があります。営業面についても、これから強化していきたいと思います。
―最後に、これから挑戦したいと思っている人にメッセージをお願いします。
私は、「やるかやらないか、3分考えて決まらないことは3年考えても決まらない」という言葉を信じています。どうせ決まらないなら、難しい方を選んだ方がいい。そういう風に自分が進んできたので、挑戦するかしないか、迷っているなら挑戦してしまった方がいいと思います。
独立って「やったもん勝ち」みたいなところがあると思うんです。不安もありますが、独立したらキャリーミーさんが案件をくれましたし、つまずきそうになっても誰かが助けてくれる。意外と救いの手は差し伸べられているので、挑戦したいと思うなら、してみたらいいと思います。
黒川さん、ありがとうございました!
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