知らないとヤバい⁉転職するときのプール理論!3つのポイントとは⁉
意外と知らないのが5つの覚悟
いきなり結論ですが、あなたが転職をする時にこの5つの覚悟を持って決断をしていますか?
この5つの覚悟って意外と知られておらず、こういうことを考えずに転職をしてしまうと、面接で聞いていなかったとか、エージェントの説明不足だという転職理由はでてきません。
転職することが当たり前になり、深く考えなくなってしまったし、エージェントや人事がこういうことまでは教えてくれません。転職のキャッチコピーで「今の会社よりいい会社。以上。」というのがありますが、安易に転職をしてしまうと職歴を1つ増やしてしまうことになりかねないという警告です。
これから1つずつ順を追ってお話をしていきますが、転職活動は当たり前のことを馬鹿にせず、ちゃんとできることでリスクを最小化することができるんです。
1:転職のリスクについて
転職のリスクについて考えると、いろいろなリスクが存在をしています。細かいことは書き出すとキリがないので、大きな問題として3つに絞ってお話をしていきます。
1つ目の社内での評価と社外での評価は全く違います。社内の評価とは会社への貢献度で表されることが多くあります。わかりやすい例でいえば、「新商品が予想以上に売れた」「営業であれば目標数値をクリアした」ということでしょうか。
新商品の場合は開発費用を取り返して、利益が出たというイメージがいいでしょう。会社の目標に対してクリアするということは会社に貢献したとみなしてくれます。
社外の評価については、その会社の評価基準がすべてになるわけですから、全く違うルールの上で評価をされるということになります。いくら売上をあげて会社に貢献をしたからといってもすぐに即戦力として活躍できるかどうかは別物です。会社の看板で仕事をしていることがほとんどで、会社の看板が変わった途端、売上が伸び悩んでしまう人達を目の当たりにしてきました。
2つ目の信用預金のゼロリセットとは、チーム内で仕事をしているとこの人の依頼なら、差し込まれても優先して仕事をしなきゃいけない。上司の仕事は何が何でも先に済ませる必要があるなど、暗黙知のルールでおこなっており、知らず知らずのうちに信用預金が貯まっている。
そうすると人を巻き込む際に有利になるのは間違いありません。しかし転職をすると、チームが変わるため今までの信用預金はゼロとなります。また、前評判が高いと起こりうるのが、期待の裏切りでマイナスになるリスクがあるということ。マイナスになると使えない、粘土層扱いをされてしまいます。
3つ目のキャリアのドコに重点をおくのかというのは、自分がやりたい仕事をするために転職をするのか、年収を上げるために転職をするのか、いろいろな経験を積むために転職をするのかによって異なります。
よくあるのが年収は額面で増えているけど、手取りでは減収しているケースです。福利厚生の一環でついていた手当は非課税になりやすく、その分丸儲けできていたことについて、転職してから気づく人も多くいます。
2:「あって当たり前」だったものが失われる覚悟
転職をするとそれまでいたアシスタントがいないとか、稟議書のルールが違ったり、備品についても支給されるものではなく、自分で用意するなど、当たり前のことが当たり前でなくなる時がよくあります。
前の会社のやり方をゴリ押ししてしまうと全く意味がなく、場合によっては試用期間での解雇もあり得る状況になってしまいます。部下がやった仕事の美味しいところだけをかっさらうトンビ型の上司については、部下からのハレーションも大きく、組織の運営上問題になることもしばしば。
アシスタントが気をきかせてやっていてくれた書類作りについても自分がやらなければならないなど、どんなことがあるかは入社をしてみないとわかりません。
ランチも自由に出れていたのが、11:30〜、12:30〜、13:30〜などと細かい規定があったり、社内で社長がプロデュースした手帳を有無も言わさずかわされたり、社長室に監視カメラのモニターがあったり、入社してから驚くことがたくさんあります。
3:受け入れる覚悟があるかどうか
2にも関連してくるのですが、そういう状況でも柔軟性を持ってやっていけるかどうかということです。理不尽なこと、ルール違反なプレーをしても許される状況下で結果を出すためにはどうしたらいいのかを考えることが必要になります。
企業には企業の歴史と文化があり、転職をすることでその文化が変わります。昔から言われていることは郷に入れば郷に従えということ。結果を出し続けている人というのはその流れにのっている人がいらっしゃいます。
前職のやり方やその企業の文化を取り入れることができれば、信用預金もたまり仕事がしやすくなることはもちろんですし、社内での出世レースについてもリードをすることができるかも知れません。
4:本気度を試される覚悟
常に結果を出すために努力をしているのか、常に考えて行動をしているのか、常に言いなりになっていないかなど、一挙手一投足見られているといっても過言ではありません。上司やチームメイトが軌道修正をしてくれるかもしれませんが、ほとんどの場合は黙っています。
暗黙知のルールが当たり前であり、新社会人以外であれば空気を読んで考えてくれというのが基本だからです。
中途半端な覚悟でやることは会社にとっても、チームにとっても悪影響になることが多く、がん細胞に例えられるケースがほとんどなんです。腐ったみかんという表現をする人も多いですが、そういう人がいるとあっという間に伝染していくことになり、チームの統率力が取れない可能性が多くなります。
面接でいっていること、職務経歴に書いてあることを実証するためには、ちゃんと下仕事をこなしていく必要があり、結果が出せない、組織に馴染めないというのは試用期間での雇い止めの対象になるのは間違いありません。
5:過去の成功体験を捨てる覚悟
これはいちばん重要なことです。ちっちゃいプライドと過去の栄光は必要ありません。なぜなら、環境が変わってしまっていること、当たり前のことが当たり前でなくなっていること、看板が違うこと。この3つの理由があるにも関わらず、気づかない人は実に多い。
年齢を重ねるごとに視野が狭くなってしまってくるのは、逃げ切りを図ろうとする働かないおっさんたちと言われてしまう。社内調整に時間をかける人を粘土層と言われてしまう。変わることを恐れてしまうとこう言われてしまう。
過去の栄光や成功体験は今も使えるフレームであるとは言えない。時代がかわり、考え方が多様化しているにも関わらず、アップデートできないことは致命傷を追うことになるかもしれない。
過去の栄光や成功体験を捨てることができることができれば、新しい職場の文化に溶け込むことができ、それなりの評価を受けることができれば、社内の信用預金も貯まっていくことになります。社内の信用預金が貯まることができれば仕事もうまく回っていうことになります。
30歳までにこの5つの覚悟を決めて転職をした人と、そうでない人では大きな差になっていくことになります。いまだに3年1社ということが最低条件になっている企業が多く存在しており、人事部が経営戦略から切り離されてしまっているため、機能していない現状があります。
くれぐれも転職は慎重に!?
ちくしょう~転職だ~っ!となったとしても、落ち着いて冷静に判断をしていくことを忘れないでください。
市場価値を知ることで転職ができるということも言われていますが、会社の規模、業界、時代に合っている業種、賃金水準の高低によって年収が変わりますし、市場価値=仕事のやりがいであれば、大きな仕事を任されたり、新規事業をやっていったりしなければなりません。
市場価値はお金ではなく、持っているスキル、実績、経験値ですから、勘違いをしないようにしてください。
お金を稼ぐことは悪ではありませんし、お金を稼ぎたいのであれば、業界業種の垣根を越えていく必要がありますし、ジョブ型もしくはジョブ型に近い評価をしてくれる会社への転職になるでしょう。
実績と経験とスキルを積みたいのであれば、そういう環境でチャレンジできる会社を選択しますし、チームワーク重視ということであったら、チームワークのいい会社を選ぶことになるでしょう。
転職の軸をしっかりして、なぜ転職という選択肢を選んだのかをしっかり見つめなおしてください。
自律するキャリアとは!?
終身雇用の崩壊、定年制の延長、早期退職、リストラ、リモートワークなど働き方が多様化してきているのは事実です。
昭和の時代は会社に正社員として雇用を守ってもらうために、キャリア権を放棄して、会社のいうことに従っていれば、定年まで安泰で退職金と年金でセカンドライフを満喫することができた時代です。
平成に入ると余剰人員、余剰在庫、不良債権の回収をするために、早期退職、リストラによって、キャッシュを確保しながら、内部留保を貯めこむ時代へとシフトチェンジしてきた。
そのため、平成の30年間は平均賃金がほぼ横ばいとなり、1億総中流という言葉も生まれた時代です。
GDPは9%から4%まで下がってしまい、世界2位から世界26位までランクダウンをすることになってしまった。
それによって、国際競争力を失ってしまったことも事実である。
それまでは1社に就職したら定年までいられる時代から、年齢を重ねていくと早期対象の対象、リストラの対象になっていくというのがわかり始め、終身雇用、年功序列が崩壊して、実力主義の様相が徐々に浸透してきた時代。
会社に雇用を守ってもらうことにあまり期待せず、自分なりの働き方を模索し始めた時代でもあります。
2010年ごろからは、ノマドワーカーブーム、パラレルキャリアブームが発端となり、企業の副業解禁が始まった時代になってきました。
そして、トヨタ自動車会長の終身雇用の完全崩壊宣言、サントリー社長の45歳定年制など、働き方はどんどん変わってきているため、キャリアについても会社任せにしておくことはリスクだと考える人が多くなってきている。
行き当たりばったりのキャリアでは成功しづらい!?
新卒社員で最初の会社に入社をすると、総合職採用をされることがほとんどである。
極稀にあるのが会社の事情によって、新卒から専門職として採用をされるケースもある。
総合職で採用をされることになると、ジョブローテーションということがついてくることになる。
最近では地域限定社員という枠もでき始めており、マイルドヤンキーという地元志向の若者という意味合いがある言葉も出てきた。
ジョブローテーションで社内異動を繰り返していくと専門性のスキルが身につかない可能性が大きくなっています。
そのため35歳以降で転職回数0回という人については、専門性がないかもしれない、環境適応能力がないと判断をされてしまうこともあります。
ある部署で3年以内と3年以上だった場合については、実績も同じレベルの場合は、3年以上経験している人を優先してしまう。
理由は昔から言われている、スキルを身につけるには3年以上必要だという無意識のバイアスがかかっているから。
専門性を持つためには!?
社内のジョブローテーションを避ける唯一の方法としては、その部署で圧倒的な実績とスキルを持っていなければなりません。
圧倒的なスキルと実績がある場合については、なかなか人事も人事異動の発令をしたがりません。
部署からプロテクトされてしまうケースが多く、エースを外すより違う人を異動の対象にするケースが多くあります。
エースが抜けることによって業績はもちろんですが、士気のダウンにもつながってしまいます。
それだけのエース格ですから、異動が発令をされるということになった瞬間、転職活動をスタートさせて、退職届を出すことになってしまう。
そうなってしまうと将来の幹部候補がいなくなってしまうのはもちろんですが、新しい幹部候補を探すには時間がかかってしまう。
これからの自律するキャリアとは!?
自律するキャリアを追いかけるのであれば、方法は2つ。
1つは社内で圧倒的な実力を示すこと。そして信用と信頼を勝ち取ること。
もう1つは転職をすることによって自分の教科書が間違っていないことを示すこと。
ジョブ型雇用が騒がれていますが、欧米のように細かく契約書に落とし込んでその枠内で仕事をするシステムにはならない。
なぜなら、ジョブ型で採用した場合、職種の変更が簡単にすることができないため、解雇ということになるが、日本の労働者は解雇については法律でしっかりと守られている。
解決金法案も働き方改革も永田町の先生方は話し合いをすることはないので、セカンドキャリア研修で抜け道を探り始めました。
これはジョブ型雇用であっても、メンバーシップ雇用でも使えてしまうというのが魅力的に映る経営者も多くいます。
何もしないで追い出すよりも、注意、警告、退場のパターンをつくってしまうことで、ところてんのように型押しして追い出すことが可能になっているからである。
コンプライアンスという言葉を守るためには、下手をうつことができないので、ロジックで追い詰めていくことになる。
そこで出てきたのがセカンドキャリア研修である。
早期退職の場合には退職金の割り増しで一時的にキャッシュを減らすことになるけど、中長期的に見ると損して得取れという状態になる。
セカンドキャリア研修については、キャッシュを減らすことなく、研修費用でとことん追い込んで退職をさせるので、格安でできる利点もある。
同調圧力というものをうまく活用して、精神的にも、肉体的にも追い込んでいくシステムをつくっている人事も多くなってきている。
中長期的に会社にぶら下がる社員を減らしたいのはよくわかる。
理想のキャリアを追求するためには!?
就職活動と同時に中長期の5年おきに40歳ぐらいまでのキャリアを考える必要がある。
25歳、28歳、30歳、33歳、35歳、40歳というライフプランとキャリアプランの交差点をしっかりとイメージすることによって、理想のキャリアが見えてくる。
もちろん、一度決めたことだから絶対に守らなきゃいけないということでありませんし、計画ですから、途中で変わってくることもあります。
環境の変化、時代の変化によってどんどん通過点は変わってくるかもしれませんが、ゴール地点は変わりません。
やり方については10人いれば10人とも違いますし、個性がどんどん出てくる。
自分自身がキャリアの迷子になったり、自分探しの旅をするのは本当にこれからの時代はもったいない。
ゴールの目的地を決めて、いつまでに何をどうするということを考えていってほしい。
キャリアの二毛作、三毛作の時代へ
苦手なことに挑戦をしていくことがこれからの時代は求められます。
できない、やれない、無理という言い訳をしているだけでは、キャリアの突然死を招くことになってしまいます。
上場企業に勤めている51.1%の人が学びなおしや自己啓発をしていないことが調査でも明らかになっています。
知識と経験のハイブリッド時代になっていますが、過去の成功体験にしがみついてしまうと、あっという間に時代から取り残されると同時に、老害ということにもなりかねません。
若手の意見を聞きながら、新しいことに挑戦をしていくリスクを背負う時代になっている管理職。
自分の成功体験は全く通用をしないことに気づいておらず、若手の意見を聞くというよりは、自分の思い通りに動かそうとするから、溝が生まれてしまう。
年齢を重ねている管理職の場合は、早期退職制度のリストに名前が載ってしまうか、セカンドキャリア研修によって、梯子を外されてしまうか。
どちらにしても代謝扱いになってしまうので、注意が必要です。
部下から信頼されていないという判断をされてしまうと、高給取りの管理職を降格させられてしまうこともあるので、ずっとそのポジションにいられるということはありません。
管理職だから、平社員だからということではなく、常に新しいことに興味を持って、いろいろなことを素直に謙虚に学び続けることで、会社員の賞味期限を延ばしていく方法がこれからの時代です。