見出し画像

箱庭療法とは何か、気になったので調べてみました

こんにちは^^
ふじもんです。最近は蒸し暑くて、少し参っています汗

明後日30日、土曜日の20時からのイベント「働くことを哲学と心理で問い直す」開催にあたって、今回のサブタイトル、箱庭療法について個人的に調べてみました。

名前はよく耳にするのですが、実際にはどういったことをするのか?どんな効果があるのか?等、気になったので調べてみました。

今回のイベントの予習のつもりで、ぜひご一読いただければ幸いですm(_ _)m

【箱庭療法のキーワード】
心理療法、非言語的、守りが深い、解釈をしない、退行、寄り添う態度


箱庭療法とは?

箱庭療法はセラピストが見守る中、クライエントが自発的に砂の入った箱の中にミニチュア玩具を置き、また砂自体を使って、自由に何かを表現したり、遊ぶことを通して行う心理療法。

砂やミニチュア玩具のイメージを活用してアイデアを広げ、上手下手ではなく具体的な現実生活に近い表現から抽象的な非現実的な表現まで可能。
言葉にならない葛藤、イメージを表現しやすい。

この治療法は、1929年、ロンドンの小児科医M.ローエンフェルトによって創始され、スイスのD.カルフがユング心理学の考え方を取り入れながら発展させた。

日本では、1965年、河合隼雄が導入し、その後急速に広がって、現在では病院や心理相談室などで広く使われている。


箱庭療法の目的・効果

箱庭療法は、当初は、主に子供用の治療法として用いられていたが、今では子供から高齢者まで、広く、また様々な病態の方の治療に使われている。
自己啓発の目的から神経症、心身症、パーソナリティ障害などにみられる心理的課題の解決などにも使われている。

箱庭療法で何かを表現していくと、意識していることだけでなく、気がついていなかった自分の心身の状態や動きが直接的に感じられ、自分の心の中との対話・対決へと通じ、自己理解と人格的変容が促される。

箱庭療法が効果的な人

・自分が抱えているストレスに気付くことが不得手な人。
・それを言葉によって表現することが上手ではない人。

箱庭療法に適さない人

・重い病状の方に適した治療法ではない。
・うつ病の方に対しては、圧倒的に薬物療法のほうが有効。
・統合失調症の方には、禁忌とされている。


箱庭療法の特徴

①対象年齢が広い

3歳くらいから大人まで対象を選ばない。
基本的に、玩具を手に取って砂箱の上に置くという動作ができれば、誰でも実施が可能である。児童・生徒には特に向いている。

②言語表現を必要としない

玩具を置いたり、砂で㐀形したりするだけなので、言語表現が苦手な児童であっても表現できる。特に、緘黙や寡黙の人には有効。

③守りが深い

一般に、カウンセリングでは面接室という「枠の守り」があるが、箱庭療法では、さらに「箱という守り」が加わり、児童・生徒は二重に守られることになる。
この守りの深さがあるため、児童・生徒は安心して表現することができる。

例えば、被虐待児が次々と動物を殺す場面を繰り返したとしても、箱庭の中に収まってるかぎり危険ではない。しかし、これが遊戯療法で、そのような攻撃性が人形に向けられたり、あるいは、カウンセラーに向けられたりすると、危険。
この意味では、箱庭療法の守りは、児童・生徒を守ると同時にカウンセラーをも守っている。

④解釈をしない

箱庭療法は、基本的には、箱庭作品に対してカウンセラーの解釈をクライアントに伝えることはしない。
基本的なカウンセラーの態度は、制作中は「見守る」であり、制作後は「味わう」。
その理由は、箱庭に表現されるイメージ(児童・生徒の内的世界)を大切に扱うから。

また、終始共感的な態度で臨み、クライアントが言葉による説明をせずともカウンセラーに分かってもらっているという実感をクライアントは得る。
そうすることで、不思議とイメージ(無意識)の「自律性」が働き、箱庭作品は次々と展開していき、自然に意識の変化をもたらす。

⑤退行的となる

退行とは、現在より以前の発達段階の行動様式に戻ること。
箱庭療法では、砂や玩具に触れる体験が、このような動きを促進する。
このメリットとして、クライアントの防衛的な固さがほぐれ、自由なイメージ表現に活力を与えることがある。
平たくいえば、砂や玩具に触れることで、特に児童・生徒は楽しむことができる。これは、言葉によるカウンセリングではなかなか得られないこと。


実施上の留意点

箱庭の世界で自由に表現(ネガティブな表現も含めて)することを保障する。
できるだけ「守り」を深くするように心がける。例えば、外から覗かれたり、箱庭の制作中に突然の闖入者がないようにしなければならない。

カウンセラーは、基本的にはその表現を制限せずに、付き添っていく。
しかし、ときには児童・生徒の表現を制限することが必要な場合がある。
例えば、クライアントが玩具の人形の首を切ろうとするなど、あまりにも残酷な表現をする場合。


いかがだったでしょうか?
以下に参考にしたサイトや研修テキストへのURLを貼り付けておきます。気になった方は、そちらもご参照いただければと思います。

そして、実際にこの箱庭療法が、私たち働く人にどう作用するのか?を学ぶことができるイベント内容になっています。

チケットは第1、2回のアーカイブも含めて視聴できるものと、今回のイベント参加のみの2種類と、学生さん限定無料チケットを用意しています。

ご参加をお待ちしております^^



参考

一般社団法人 日本学校教育相談学会 研修テキスト 箱庭療法

一般社団法人 臨床心理士会 HPより

飯田橋メンタルクリニック


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?