情熱のなさをお金でどうにかしてはいけない
何十万円もする高級ギターを見ると、こんなカッコいい楽器を弾いてみたいと憧れると同時に、自分が買うのは少し恥ずかしく感じる。音楽ってそこまで金かけてやることかという疑問がまずあり、また楽器に見合うだけの腕前がないという技術の問題も当然ついてくる。しかし何より、身の丈に合わない高級楽器を買った結果、「私にはかつての情熱が残っていない」という悲しい事実に直面させられるのがいちばん怖いのだ。
高校時代の私はギターに狂っていた。家に帰ると、制服から着替えるのももどかしくエレキギターを