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お蔵入りのお守り

以前読んだ『エルメスの道』という漫画。

小さな馬具工房から始まり、時代の移り変わりとともに、その技術を財布やスカーフなどの小物に生かし、世界のエルメスに至るまでを描いた作品。

ブランド物に興味はないが、この漫画はとても面白かった。

この話を母にしたところ、何と!1つだけエルメスのバッグが自宅にあると言う。

以前付き合いで、セールで購入したというそのバッグを早速見せて貰ったところ、とても重厚で、服装も合わせないとバッグだけが浮いてしまう。

エルメスにしてはお手頃価格だったが「これでスーパーやコンビニはちょっと…」と長年お蔵入りになっていたらしい。

母は私にそのバッグをくれたが、私もたった一度、プロピアニストの演奏会に持って行ったきり、またしてもお蔵入りになってしまった。

せっかくのブランドバッグなのに何だかもったいない。

「1つ持っているだけでもお守りになるんだよ。」と言われ、なるほどと納得した。

『一番高価なお守り』は、まるで神棚のように、私の部屋の一番高い所に収納してある。



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