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自動バックアップについて
みなさん、こんにちは!
株式会社カチカのリモート&コールドバックアップ業務担当の村島です!
よく考えたら、いままで自動バックアップの話をしていなかったということに気がつきました。
言ってみれば完全同期バックアップと手動バックアップの中間みたいなものですよね。
というわけで、今日は自動バックアップの話について、ちょっと考えてみたいと思います。
今日もレッツスタディセキュリティ!なのです。
Macの自動バックアップについて
こういう機能が充実しているのがやっぱりMacだと思います。というわけで、Macから見ていきましょう。
Time Machine
はい、もうMacユーザーの皆様にはおなじみであろうツールです。MacOSに標準搭載されていますので、日常からお使いの方は多いと思います。
このTime Machineを設定することで、Mac内のデータを自動バックアップできます。画像としては↓こんな感じですね。
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う~ん、正直言って私使ったことないんですが、オフィシャルのツールが最初から用意されているというのは心強いですね。
説明文も引用しますと
Time Machineを使って、macOSのインストールに含まれていなかったMac上のファイル(アプリ、音楽、写真、書類など)のバックアップを作成できます。Time Machineがオンになっているときは、Macのバックアップが自動的に作成され、ファイルのバックアップ作成が1時間おき、毎日、および毎週実行されます。Time Machineを使用するとローカルスナップショットも保存されます。これを使って、バックアップディスクが接続されていなくても以前のバージョンを復旧できます。これらのスナップショットは、1時間おきに作成され、元のファイルと同じディスクに保存され、最大24時間、またはディスクの領域が必要になるまで保存されます。ローカルスナップショットは、Apple File System(APFS)を使っているディスク上にのみ作成されます。
誤ってファイルを削除または変更した場合は、Time Machineを使用して回復できます。
さすがMacですね。ある意味PCという市場において孤高の存在を貫いているだけあり、バックアップからリストア、誤った変更・削除にまで対応しています。
簡単にメリットをまとめますと
メリット
macOSに標準搭載されているため、追加のソフトウェアや費用が不要
Mac内のすべてのデータをバックアップできる
過去の特定の時点の状態に復元できる
しかしメリットがあればデメリットもあるわけで。
デメリット
外付けストレージが必要
初回のバックアップに時間がかかる場合がある
ということになりますでしょうか。設定方法としては
設定方法
外付けストレージをMacに接続
「システム設定」>「一般」>「Time Machine」を開く
「バックアップディスクを追加」をクリックし、接続したストレージを選択
画面の指示に従って設定を完了する
ということになるんだそうです。使ったことありませんが、なんかすごく簡単そうですよね。Windowsのウィザードみたいなイメージでバックアップが終了するんでしょうか。
マックにはクラウドバックアップも用意されていまして。
iCloud
次はiCloudです。クラウドバックアップのサービスです。これもやっぱり、オフィシャルから提供されている純正のバックアップサービスですね。なんだか同じことを繰り返すようですが、Appleのサービスはさすがです。ザックリ探してみたんですがMacで使っている写真は見当たりませんでした。主にiPhoneで使うことを考えているんでしょうね。
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ザックリとメリット・デメリットを。
メリット
外付けストレージが不要
複数のデバイスでデータを共有できる
どこからでもデータにアクセスできる
デメリット
iCloudの容量に応じて料金がかかる
Mac内のすべてのデータをバックアップできるわけではない
設定方法は以下のとおりです。
設定方法
「システム設定」>「[ユーザー名]」>「iCloud」を開く
バックアップしたい項目を選択し、iCloudをオンにする
とりあえず、Time MachineとiCloud、どちらを使うかという問題なんですが。
Time MachineはMac内の全てのデータをバックアップしたい場合、過去の特定の時点の状態に復元したいという場合に使い勝手が良いようですね。
このnoteでさんざん申し上げてきました「バックアップ」すなわち環境そのもののバックアップに使えそうです。
一方のiCloudは無料では5GB、有料だと段階的に50GB、200GB、2TB、6TB、12TBとあるようです。
無料版だとMac内の全てのデータをバックアップするにはあまりに小さすぎる感じですので、iPhoneで撮影した画像や動画の保存に使うって感じでしょうか。
ちなみに、どちらかしか使えないわけではなく、両方を使うことも可能です。
Linuxの自動バックアップについて
Linuxというのは、通常はWindowsをインストールして使うPCやラズベリーパイにインストールできるOSですよね。いわゆるDOS/V機で使う人は使うと思います。DOS/V機でもUNIX系のOSを使いたいときには選ぶべきOSだと思います。
UNIX系と一言に言っても、MacOSと比べるとGUIで使えるシーンはだいぶ少なく、コマンドを叩くという作業は避けることができません。
というわけで、自動バックアップをするときにもコマンドを組み合わせて使うことになります。
cron と rsync を使う方法
cronとrsyncというコマンドを組み合わせて使う方法があります。
cronはLinuxで定期的にコマンドを実行するためのツールです。rsyncは、ファイルやディレクトリを効率的にコピーするためのツールです。
つまり、cronでrsyncを定期的に実行するということになります。
手順が少しややこしいのですが
手順
バックアップスクリプトを作成します。
#!/bin/bash
# バックアップ元ディレクトリ
SOURCE_DIR="/home/user/data"
# バックアップ先ディレクトリ
DEST_DIR="/mnt/backup/data"
# rsync でバックアップ
rsync -avz "$SOURCE_DIR" "$DEST_DIR"
# 古いバックアップを削除 (例: 7日より古いバックアップを削除)
find "$DEST_DIR" -type d -mtime +7 -exec rm -rf {} \;
2.バックアップスクリプトに実行権限を与えます。
chmod +x backup.sh
3.cron にバックアップスクリプトを登録します。
crontab -e
エディタが開くので、以下の行を追加します (例: 毎日午前 0 時に実行)。
00***/path/to/backup.sh
バックアップツールを使う方法
Linuxにはバックアップツールというのも用意されております。
Déjà Dup: GUI ベースのバックアップツールで、初心者でも使いやすいです。
Bacula: 高度な機能を持つバックアップツールで、企業などでも利用されています。
Rsnapshot: rsync を使ったバックアップツールで、差分バックアップが可能です。
クラウドストレージを使う方法
Google Drive や Amazon S3 などのクラウドストレージにデータをバックアップすることも可能です。専用のツールやサービスを使うことで、自動バックアップを実現できます。
これらのツールを使うことで、より簡単に自動バックアップを設定できます。
ただ、私は思うんですがLinuxって世界中の開発者がめいめい勝手にいろんなディストリビューションを開発していて、さらにその上で動くいろいろなアプリケーションを開発しています。
ですので、ある時点で最新かつ最も使いやすいディストリビューションでありアプリケーションであったとしても、それがずっと最良とは限りません。
定期的に現在の環境が最良なのかということは見直した方がいいかもしれません。
Windowsの自動バックアップについて
Windowsは、ご存じのとおりソフトウェア開発会社にオープンにしており、開発会社は自由にアプリケーションを開発して発売することができます。
そのためソフトウェアがどれぐらいあるのかサッパリわからないということになるのですが、代表的なものを挙げていこうと思います。
これまで、市販ソフトの商品名を出すのを避けてきましたが、それはステマだと思われないためでした。
しかし、どれぐらいの数のソフトがあるのかなとGeminiに尋ねたら帰ってきた返事からご紹介します。
ファイル履歴
Windows8以降に搭載されている機能で、特定のフォルダー内のファイルを自動的にバックアップします。
メリット
比較的簡単に設定できる
過去の特定の時点のファイルに復元できる
デメリット
システム全体をバックアップするわけではない
バックアップ先として外付けHDDやネットワークドライブが必要
設定方法
「設定」>「システム」>「記憶域」>「その他の記憶域の設定」>「ファイル履歴」を開く
「ドライブの追加」をクリックし、バックアップ先を選択
バックアップしたいフォルダーを選択し、設定を完了する
バックアップと復元
Windows 7から搭載されている機能で、システムイメージやファイルをバックアップできます。
メリット
システム全体をバックアップできる
バックアップ先として外付けHDDが必要
デメリット
ファイル履歴に比べて設定が複雑
Windows 10/11では非推奨
設定方法
「コントロール パネル」>「システムとセキュリティ」>「バックアップと復元 (Windows 7)」を開く
「バックアップの設定」をクリックし、画面の指示に従って設定を完了する
OneDrive
Microsoftのクラウドストレージサービスで、特定のフォルダー内のファイルを自動的に同期できます。
メリット
外付けHDDが不要
複数のデバイスでファイルを共有できる
デメリット
OneDriveの容量に応じて料金がかかる
システム全体をバックアップするわけではない
設定方法
「設定」>「アカウント」>「OneDrive」を開く
バックアップしたいフォルダーを選択し、設定を完了する
どの方法を選ぶべきか?
どの方法を選ぶべきかは、あなたの状況によって異なります。
ファイル履歴: 特定のフォルダー内のファイルを定期的にバックアップしたい場合におすすめです。
バックアップと復元 (Windows 7): システム全体をバックアップしたい場合におすすめです。ただし、Windows 10/11では非推奨です。
OneDrive: 外付けHDDが不要で、複数のデバイスでファイルを共有したい場合におすすめです。
Windowsのシステムバックアップソフト
以上のように、Windowsにも標準的なバックアップソフトは入っています。しかしより高度な機能や使いやすさを求める場合は、市販のバックアップソフトがおすすめです。
バックアップソフトの選び方
バックアップ対象: ファイル、フォルダー、システム全体など、バックアップしたい対象に合わせて選びましょう。
バックアップ方法: 手動バックアップ、自動バックアップ、差分バックアップなど、バックアップ方法を選びましょう。
保存先: 外付けHDD、NAS、クラウドストレージなど、バックアップデータの保存先を選びましょう。
復元方法: バックアップデータを復元する方法も確認しておきましょう。
価格: 無料ソフトから有料ソフトまであります。予算に合わせて選びましょう。
使いやすさ: 直感的に操作できるか、分かりやすいインターフェースかなど、使いやすさも重要です。
というわけなんですが、Windowsの場合Windows純正のものを使うよりも使いやすく高機能なものが発売されています。
いままで、ステマだと思われたくないため商品名を出すのを避けてきましたが、試しにGeminiにWindowsのバックアップについて聞いてみたら商品名が出て来てしまいましたので、仕方がないので出すことにします。決して私個人がお勧めしているわけではないことをご理解下さい。
EaseUS Todo Backup: 初心者でも使いやすいインターフェースで、様々なバックアップ機能が搭載されています。無料版もあります。
Acronis True Image: 高度な機能が充実しており、高速なバックアップ・復元が可能です。
AOMEI Backupper: シンプルで使いやすく、無料版でも十分な機能が利用できます。
これらは全て、結構な機能が備わっているソフトです。無料版とか試用版とかがある場合もありますが、はっきり言ってそういうものでは大したことはできません。情報収集して一番使い勝手が良いものを選んで下さい。
また、フリーソフト一覧サイト「窓の杜」にもいくつかバックアップソフトがあります。
True Image(体験版)
CloneApp(フリー)
QILING Disk Master Free(フリー)
BunBackup(フリー・32ビット版、64ビット版あり)
BunBackupPack(BunBackupに3本の補助ソフトを同梱したパッケージ・フリー)
BunPiece(フリー)
須雲川(フリー)
といったところがあります。正直なところを申し上げますが、これらのものを私は一切使ったことがありませんので、どれがお勧めかというようなご質問にはお答えしかねます。
どれが一番良いのかというのは各ユーザーによって異なってくると思いますので、情報収集の上でお使いになることをお勧め致します。
小括
バックアップの方法は、意外とたくさんあります。
ご自身の環境に相応しいバックアップツールをお使いになるべきだと考えてシステムごとバックアップできるものをお使いになることをお勧め致します。
弊社で、ハードウェアに接続すればすぐにでも起動できるように利用可能なように整えて、いざというときに備えております。
データのみのバックアップはあまりお勧め致しません。ある種の人々に言わせたら「システムは再構築できるが、データは再構築できない」とのことで間違ってはいないんですが、データだけが残ってもどのソフトウェアから開くのかひとつひとつ確認していくのも大変な作業になりますので、システムごとバックアップするのが一番簡単であり確実です。
些細なことでも構いませんので、ぜひ下のフォームまたはお電話でお問い合わせ下さい。
よろしくお願いいたします。
目次
クラウドストレージと遠隔地バックアップの相互補完性
クラウドストレージのデータ消失に関する責任の所在
ディザスタリカバリ手順をあらかじめ決めておくべき理由
弊社でお取り扱いしておりますデータ・OSにつきまして
クラウドストレージのメリット・デメリット
Windowsからの乗り換え先になるか? Linux MintとChrome OS Flex
バックアップの方法 オフライン・オンラインバックアップとは?
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その1
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その2
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その3
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その4
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その5
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その6
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その7
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その8
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その9
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! ラスト
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その2
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その3
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その1
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その3
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その5
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その6
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その7
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その8
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その9