子どもの成長記録。「ママが一緒に行こうか?」が有効なカードなのはいつまでなんだろう?
共働きだとどうしても未就学児の習い事は土日に集まりがちだ。
このため小学校進学を機に、平日の習い事を始める人も多いと聞く。
民間学童は習い事をオプションでつけたり習い事の場所まで送迎してくれるサービスがあるところもある。土日にゆったり過ごしたかったり、塾に通いたかったりすると平日の習い事は助かる存在だ。
ちなみにうちは、もともとやっていた土曜の習い事ふたつをそのまま続けている。
ひとつ目は私が連れて行き、家に戻るとおにぎりやお味噌汁みたいなパッと食べられるもので夕食を取って今度はパパが送っていく。ひとつ目の習い事は進学の際にクラスが変わり時間が遅くなったためこのようなハードなオペレーションになってしまった(他の曜日も選べたけど、同じクラスの子とまた一緒がいい、となりこの展開に)。
息子はひとつ目の習い事ですっかり消耗したのか、あるとき次のに行きたくないと急に言い出した。
いつも、前に幾つ予定をこなしてても勇んで行くのに。
「もうやりたくない」「うまくなりたくない」
そんな風に言う息子。
いやいや、さっきまで普通に行く気だったよね??
予想外の成り行きにパパママで必死に「どうした?具合悪い?何があった?」と聞き取りする。具合は悪くない、と息子。別に無理に連れて行くつもりはないけど、あんなに楽しみにしてるのに本当にいいの?!と心配になる。
そして時間になると反射的に用意されたご飯を食べてトイレに行き靴下を履く息子。悲しいかな、口ではイヤイヤ言っても体が流れを覚えてるようだ。でもやはり行きたくないと言う。
「ママが一緒に行こうか?」
さりげなく聞いてみる。
うなだれた頭のまま「うん」と返事が返ってきた。
イヤイヤの理由は謎だが、パパと今は喧嘩もしていないし、パパがいやだという訳じゃなさそうだ。元気がない時や心細いときにはパパよりママを求める傾向がある。赤ちゃんというものは眠い時や病気がちなときにママママ!となるけどそれの延長だろうか?
つまりママがよい、と言うときはそんなに喜べない。きっと何か不安なことがあるのだ。霧がかかったように私の心がモヤモヤに覆い尽くされていく。とにかく息子を送って行った。ママと一緒なら行けるのなら、心の底から行きたくないわけでもないのだろう。
夫婦であれこれ息子の拒否について話し合った結果、ふたつ目の習い事の時間が微妙に変わって教室の場所が動くからそのせいだろうという結論になった。いつもと同じじゃない、という状況を息子は受け入れるのが苦手なのだ。
行けば行ったで、我が物顔で教室に入り先生と元気に話していたし帰りも少し時間が押してみっちりやってもらって興奮気味に帰宅した。息子の「好き」がまだ健在なことに安堵した。
しかし、「ママと一緒に行く?」が切り札として使えるのはいつまでだろうか?
1人で行き来できる年齢なれば一緒に行く選択肢自体がなくなる。
ママとパパ選べるならママ、という心境も小学校低学年が限界な気がする。
うっかりママと一緒に行く?と聞いて「恥ずかしいから来ないで」と逆に邪魔者扱いされる日が来るんだろう。
子育てしていると今日が最後かもしれない、と思うことが増えていく。
息子がイヤイヤしてママと一緒に行くことを所望したその日、習い事の教室ホームページに息子に対する先生のコメントと思わしきものが載っていた。
雑に要約すると「日本一になりたいと毎回来てくれる子。まだ間に合う年齢なので全力で応援してます!」
「ママと一緒に行く」カードが切れるうちは1日でも多く、この優しい先生のもとへ息子を送り出したいと願っている。