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なぜ、男性の方が出世しがちなのか、料理から説明すると

ワーママ属性になってから、「女性は出産を機に労働に時間が割けないことがネックとなり、責任のある仕事が任されず、評価もされず、出世から遠のくマミートラック現象が発生する」という説が頻繁に目に入り、耳に入り、「そういうものか」と疑わずにいた。

(介護や看病で時間制約のある方も似たようなことが言えるかもしれない)

確かに、女性の中でも、独身の人、DINKSの人、子育てが終わって自由に動ける人、子どもがいても実母や夫が家事に専念し仕事中心に動ける人…など、「時間を仕事に割ける人」の方が出世の道が拓けているように感じられるものである。

しかし、本当にそれだけが真実なのか?

そうであれば、男女ともに長時間労働が抑制され、働く時間や場所の裁量が増えた暁には、時間制約の有無に関係なく出世する人が出てくるはずである。

でも、なんだか、私は疑わしく思ってしまう。

「男性と女性の思考のクセ」みたいなものが、出世するかの違いに現れてしまうのでは?と、疑っているのである。

いくつか例を挙げる。

ひとつは、女性は「自分が選ばれる側の性、男性は選ぶ側の性」となぜか思いがちなことだ。登用してほしい、と思った時男性は「〇〇になりたい」などと考え手段を取る。女性は「〇〇に選ばれたい」と思い、選ばれる努力をする。悪く言うと、人任せ、受け身な考え方になってしまう。出世した人の仕事は「決めさせる」より「決める」ことが増えるので「したい」が先行する思考の方が好まれるのではないか。

ふたつ目は、女性は男性に比べてリスクを取りたがらない傾向がある。女性の東大生が少ないのは浪人を割ける傾向があるからと言われていて実際女性の方が「いちがばちか」より「確実に」点を取ることを好む。しかし、出世した人の仕事は善し悪しないまぜの選択肢から負の面を背負って決断をすること。リスクを取れる人が好まれるのではないだろうか。
   
みっつ目は、自分で決めていいと思う、自由さの違いである。なぜだかわからないのだが、幼い頃から女の子は社会や家庭などの決まりごとに従順である。先生や親に怒られているのは男の子が多い。決まったことに従うことに心理的に報酬を得ているのかもしれない。女の子がおままごとやお人形遊びで「〇〇しましょうね」とルールに沿って秩序のある遊びをするそばで、男の子がブロックで謎の建造物を作りただふざけ合ったり車をランダムに走行させる。
社会に出ても女性は任された仕事をミスなく効率よく波風立てず優秀にこなす。それは、「仕事を与えられる側」により合う行動だ。「与える側」になるとき勝手が違ってくる。正解がないことが増えるからかもしれない。

料理を作るところを想像してみると分かりやすい。

男性が料理をする時は「あれ作ろう」と材料を買ってそれだけドカンと作って終わり、後片付けもしないのはよく聞く話。一方女性は、「その時市場にあるものを値段と栄養のバランスを見て購入」し「その時冷蔵庫にあるもの」で「毎日」「栄養を考慮して」「なるべく効率よく」「鍋やフライ返しをシンクで片付けながら」調理して、後片付けもする。制約条件を取り込みサイクルを効率よく回すのは得意だ。

単純に、男性がやらないから仕方なくやっている女性もいれば、機会を逸して出来ないままの男性もいるだろうが「決まった中でやりくりする」発想を女性が自然と持ちがちなことが女性が料理役に定着する一因と考えられなくもない。じゃあ、男性に期待できる料理って?となるとバーベキューの肉とか、イベントのケータリング手配とか、何を食べたいかなど目的を決めて遂行するパターンになる気がする(作業は結局、他人に委ねる)。男性が決めて、その範囲で女性が手を動かす、日本社会でよく見る構造ではないだろうか?

先日、管理職になりたいという女性と話して「管理職になったら何が一番変わるのだろう」と問われた。いろいろな説明があるだろうけど、「チームに仕事のできない人がいます。どうしますか?」の答えに分かりやすく表れる気がした。

フォローする、一緒にやる、教えてあげる、など、「その人が仕事ができるように何かする」が先に立つのか?それとも「期限と目標を定めてパフォーマンスが出ない場合に異動してもらう先を考える、与える仕事を変えたり誰かとタッグを組んでもらう、チーム内の仕事の分担を見直す」などが出てくるのか。

仕事のゴールと手段が変わるのである。

そんなことがあったあと、あれ?これって、料理にも言えるのでは?つまり、決まった材料で何か作るのか、材料から自由に考えるのかみたいな話で、前者はより女性が得意なんじゃないかと思ったので記事にしてみた。

⚠️もちろん、記事の内容は、あくまでありがちと思う事例で、実際はこの限りではありません。一般化はできないと思うので…

✏️名もなき家事と出世

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