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仕事がしやすくなる魔法があるとするならば
仕事が快適なときのことを思い返すとひとつの共通点があった。
人間関係がよかったこと
えー、なにそれ、そんなこと?!
と思うかもしれないがこれがあなどれない。
仕事がやりにくいときって、必ず原因がある。
予算がないとか、権限がないとか、仕組みがないとか、責任が曖昧とか、商品力がないとか、もう枚挙にいとまがない。
けれども、それらが全て満足にあったところで今度は「ノルマが厳しい」「仕事が多すぎる」「足の引っ張りあい」「政治がうごめく」など厄介ごともついてくる。
美味しい蜜にはみんなむらがってくるからだ。
だから、何もかも完璧!な仕事っていうのはなかなかない。
それでもなんとかやっていけるのには理由があるだろう。
例えば、働き方が柔軟だとか裁量があるとか給与がいいとか。
そして、私はすごく大事だなと思うのが「人間関係がいいこと」に落ち着いている。
長らくコロナ禍でオフィスに行かずに仕事ができたので私の周りの人間関係は私中心に見えていた。
けれども少しずつオフィス回帰の流れがあったり、大人数で集まる機会が増えてくると見えてくるのがある。それは私以外の人たち同士の人間関係である。
あれ?この2人あんまり仲良くないのかな
あれ?!この人とこの人たちには距離がありそうだな
そんなものがいろいろと見えてくる。
もちろん人と人の間に距離があろうと仕事はスイスイ進むことはあるだろう。でも、「ちょっと教えて」「ちょっといい?」「こんなことがあってさ」と気軽に言い合える仲の人との仕事は早いしラク。ましてや革新的なことは信頼し合える仲間としか成し遂げられないだろう。
そして、仲があまりよくないんだろうな〜と思う人たちの間では仕事の進みがなんだかなあってことがままある。進もうと思っても進まないとか、進めても反故にされるとか、波風立てずに各人のことだけやってるとか、そんな現象がある。チームの力が弱くなってしまうのだろう。
これまで私が経験してきた、いいチームはみんな仲が良かった。別にベタベタしてる、というのでなく、素でいられるとか、必要なコミュニケーションがよく取れているのだ。
どんなにAIが発達したって、何をどうやっていくのかは人間同士が決めて仕事をするのだから今後はいいチームを作れる人が人の輪の真ん中に入っていくような気がする。
自分のことしか考えてなかったり、人を非難するのが趣味みたいな人とかは要注意な予感がする。
そして、もし、あまり仲が良くなさそうな人たちと仕事をしないといけないときはどうしたらよいのだろう?
あるいは、仲良くしたくなさそうな人と手を結ばないといけないときはどうしたらよいのだろう?
私が思うには、その人に興味を持つことが大事かなと思う。
そして、上から目線はいわずもがな、あまりへりくだらないことだ。試すようなことをされたり、予防線を張られても「へぇ」と思って観察する。だけど、力になることは厭わないことかなと思う。
信頼関係を築くスキルなんて、なかなか教えてくれるところはないけれども、実は必要なことなんだなと40を過ぎて痛感するのである。
特に偉い人はこれがとってもうまい。逆にそこそこ偉いけどそこ止まりの人の足りない部分でもある…ように思われる。
上手な人をベンチマークにしていろいろ真似してみよう、と今更ながら思ってしまった。