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おすすめ名作映画「幸せのちから」で思い出す、幸せを追い求めることを諦めない力
ウィルスミスが実の息子と共演した2007年公開の「幸せのちから」という映画がある。
医療機器のセールスで生計を立てるもうまくいかなくなり、妻に逃げられ息子とふたりホームレスになってしまう胸の締め付けられるような物語の始まり、難関突破してトレーダーとして選抜に挑むシーン、そして願った仕事を掴み取る…よかった!そう胸から安堵が込み上げる瞬間流れるテロップ…
これは著名な事業家であるクリスガートナー氏の半生をもとにしてつくられた映画だという。壮絶な人生を送った人がいるものである。
この映画を見た頃の私はまだまだ「自分が打ち込みたい仕事」を探していたように思う。
結婚もしていないし、いや、するかどうかすら怪しく、いつか子どもをもちたいとの願望もなかった。
そもそも、自分が仕事で一人前にならないと結婚などしてしまったら仕事に打ち込めなくなるかもしれないと恐れていたので「仕事で一人前」を達成することにこだわり、焦っていた。
そんなに仕事をしたければ学生のうちに就活とか、もっと早ければ大学選択の時点で戦略的に行動すればよかったのに。大学まで子ども時代を謳歌するかのごとく好きに学ぶことに専念したので愚かすぎる。
とにかく、20代の私は足掻いていた。
その甲斐あって経験を活かして30代は「仕事で一人前」の目標はどうにかこうにか達成できたように思う。ここでいう仕事で一人前は、雇われて与えられた役割をこなせる力みたいなものだった。
結婚と出産を経ても若い頃に打ち立てた「仕事で一人前」の線を下回らずゆるやかに前進できるのは、20から30代前半の基礎のおかげだと思う。
でも、全てのものは移りゆく。
私はまた、40代という年代に見合った「仕事で一人前」をアップデートすることにした。これまでの延長線の成長を求めるのでなく、新しく、「これができたら一人前」と思う線を引くことにした。そこに向かってまたファイトしたい!と思っている。
これまでの頑張りで出現した満足や幸せは噛み締めつつ、また私は何もないところから何かを掴み取るチャレンジをしていきたいと思う。
子どもが2人もいるなら稼ぎを維持することが最優先とか、家庭もあるのに仕事にこれ以上欲するのは欲張りだよ、とか、まともな家事育児してないくせに仕事に逃げるんじゃないよ(グサっ!)とか、私の中でツッコミを入れてくれる私もいる。
しかしながら、自分の幸せを決められるのは自分しかいないんじゃないか?
映画「幸せのちから」のオリジナルタイトルを直訳すると、幸せの追求…である。
今を生きるのに精一杯で、または、今目の前にある幸せを感じつつさらなる幸せを求めることには矛盾や葛藤があって、幸せを追い求めることを遠ざけている自分に気づいたら。
きっとこの映画が力をくれると思う。