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「バイバイ,ブラックバード」を読んで

あらすじ

5股している男,星野
その星野を怖いところへ連れて行こうとする繭美

怖いところへ行く前に最後のお願いで,5人の彼女へ別れを告げにいく.

「あれも嘘だったの?」で始まる物語




以下ネタバレを含む.けどできるだけ少なくする...


星野っち

昔,女性受けする男は,男らしい男っていうより中性的で少し,少しワガママで面倒を見てあげたくなる っていうのを聞いたことがあるけど,おそらくこの星野っちがそういう男なのだろう.
作中でも描かれているが,純粋な男なのだ,母性本能をくすぐる男.
下心を感じさせず,思ったことを口にしてしまう.少年のような男なのだろう.そういう男に女性は惹きつけられていくのだろうか.(ずるい)

繭美

繭美はプロレスラーのブッチャーを金髪にしてハーフにした感じらしい.

画像1

これがブッチャー

勝てる気がしない...
自分の辞書を持ち運び,自分の生き方に必要のないもの,例えば「色気」や「占い」,「常識」を塗りつぶして,生きてきた.言葉を消し,彼女の世界から消してきたのだ.
おそらく他人からは怖がれ近づかれず,避けられてきた.そんな彼女は「舗装されたような道ではなく,枝木を切り開いて傷だらけになって生きてきた」のだ.

最終章では,他人に対する悪態をつく理由を星野っち視線で考察される.
壮絶な人生を歩んできた人間は少し,一般的に言えば歪んでしまうのだと思う.私たちには想像のつかない人生は人を変えてしまうのだ.
自分もうつ病になり,何かを諦めたりする一方で,得るものもあった.
人間の生き方は自分では簡単には変えられない,環境や周りの反応が主な理由で変わっていくのだと思う.


バイバイ,ブラックバードの意味


ジャズの楽曲
簡単な歌詞は「悩みや悲しみを全部つめこんで行くよ.僕を守ってくれているところへ.ここの誰も僕を愛してくれないし,わかってもくれない」
「ブラックバードは不吉というか不運を指しているみたいですよ.」
星野っちは女性達からすると,不運だったのだろうか?なんとなくだけど違う気がする.結果は別れるという終わりだったとしても,それを不運や不幸と一括りにして良いのだろうか.


読み終わったあとは,どんな女でも惹きつけてしまう男というものはいるのだろうか.引力や重力,それこそ磁場を素で操るような人間がいるのだろうか?そんな男になれるのなら少しなってみたいな なんて思ってしまった.

ただし,怖いところに連れて行かれるのはゴメンだが


追記

なんとドラマ化されていた.マツコデラックスでも,ブッチャー本人でもなく,城田優!


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