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再婚と卵巣がん【1】

ひと昔前のキロク

離婚後3年で中古とはいえマンションを買い、娘達と犬とドタバタではありつつも楽しく暮らしていた私。

健康ではあったけど、ひどい生理痛、出血量も多かった。
でも女性の生理ってヒトと比べようも無く、痛いとか量が多いと言っても見せる訳にも行かず、判断に困る。
毎月貧血でふらついたり唸ってたり。
見兼ねた同僚から検査を勧められる。
「筋腫があるんじゃない?出血量が多くて苦しんでいた人が筋腫を取ったらすごく元気になったよ」とか、「卵巣に異常があるかもよ」とか、「母子家庭なんだしちゃんと診てもらいなよ」と言われて渋々婦人科へ。

年配の女医さんが「
あら?!ちょっと!アナタ左側の卵巣がすごく腫れてるわよぅ!」
と慌てている。医師がそんなに露骨に慌てるとは…と逆に冷静になる。
血液検査や子宮ガン検診もして頂き後日結果を聞きに行くと
「ガンかと思ってビックリしちゃった!大丈夫。卵巣のう腫ですね」
と医師に言われて、
(あぁ〜、ガンかと思って慌てたのか〜。いい先生だなぁ、身内みたいに慌ててくれてありがとうございます…)
と、ちょっと温かい気持ちになる。

卵巣のう腫という事で痛みも出血量もやむなし。
しかし、卵巣のう腫は小さくなるタイプと大きくなってしまうタイプ(捻転を起こして破裂する事もあるそう)があるので定期的に通って大きさを見て行く事になった。
漢方を出して頂いたりしばらく通ったが、改善しなかった為、近くの産婦人科専門の病院を奨められて移る事に。
そちらは大きい病院という事もあり、担当医師がつくのではなくて複数の医師がいてバラバラと順番に振り分けられる為、どのドクターになるのかは分からない。
私の場合は、ここで本当にラッキーだった。

ある日のドクターは、
「私たちは診ればガンかどうかなんとなく分かっちゃうんだけど、あなたはガンじゃないわね」
と言い切り、(じゃあもう来なくてもいいんでないかい?)と思ったりしたけれど、何度か通ったある日、診てくださったドクターは、
「このまま様子を診ていても毎回来るのも大変ですし、小さくなるとも大きくなるとも分からずにご不安という事なら、MRIを撮ってみませんか?縮むタイプならたまにチェックするだけでいいですし、大きくなるタイプだったとしても今の大きさなら簡単な手術で取れますよ」
と提案してくださったので、早速…と、ここからまた怒濤の展開となった。

当時、現在の夫と付き合っていた…と言ってもほんの2ヶ月程度。
夫は結婚したがりで、付き合い始めてすぐに結婚結婚言っていたが、自分もバツイチなのになんで慎重に選ばないのだろうかと疑問だったのと、私自身は娘2人に父親が必要だなんて思った事もなく、しかも赤の他人と遠慮しながら暮らす事を強いる気はさらさら無かったので夫と娘達を会わせた事も無かった。
交際中の夫はとても良い人だったし、楽しくもあったのだけど、6年だか7年、母子家庭をして来て、ちっとも淋しいとか不安とか思っていなかったので、外で会っている分には気遣いも優しさもあるから、このままでいいや…と思っていた。

私の周りにはバツイチママが数名いたがそれぞれで、自分より若い男性と結婚したい、一生懸命働いて欲しい!と積極的にパートナー探しをしている人もいたし、まぁ縁があれば再婚してもいいな…とか。
そして再婚したものの、子連れ再婚は勧めないなぁと言っていた人も居た。この、子連れ再婚は勧めないなぁ…という話しは、もっとちゃんと聞いておけば良かったと思う。彼女は生活力のある人だったので後に別居してのびのびしていた。あぁ連絡取りたいなぁ、お元気かしら…。
後々自分も、本当にココ大事だよ!と思う事になる。
再婚時の最重要事項は夫となる男の度量!
そして、母親である私が夫に気遣いする事なく、自分の子供への遠慮のない愛情を掛け続けて良かったのだと後悔も含めた確信を得るのだ…が、その話しはややこしくなるので後日に!

話を戻しまして〜、次回はこのMRI検査後にまた怒涛の展開となりますのよ…。

<続く>


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ノラ
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