言葉のもたらす影響について。雑文。
もし、目が見えなくなったとしよう。
その時に、かぐわしい梅の匂いを感じていたとしよう。
誰かが隣にやってきた。それはおばあさんでもおじいさんでも、子供でも、誰でもいい。
このトップ写真は梅だけど、桜でもいいや。
『この木の下には死体が埋まっているんだよ』
そう言った。
一体、どちらのイメージが私に事実として残るだろう。
事実でなくてもいいか。
どちらが深く刻まれるだろう。
私の場合は、その梅の美しさよりもより深く、
見たこともない、本当かもわからない、誰のものかも、
人間ですらないかもしれない、根っこの下に眠る死体のことを思うだろう。
きっと。
それで、
そこを通りすがるたびに思うんだ。
梅の花が美しく咲いている理由。
信じてるとか、信じているとかそんなのを超えて、
無意識に私は思い浮かべてしまうと思う。
これは一般論でもない、私の印象だけれど。
そう思うと、言葉って、本当にすごいなって思って。
私はそれから逃げられない。
今のところ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?