砂漠の花
あなたの目にわたしはただしくゆがんでる どうかそのまま自分を守っていて
あといくつなにを手放せばよいのだろうわたしがわたしを弔う日々に
サボテンの花が咲いたよやわらかな雨足のような砂漠の炎が
手をつなぎ笑顔でたどる迷い道お菓子の家など無いと知りながら
あなたからわたしへつづく光の帯のここ、そこ、どこに打ち込む楔(くさび)
いまここに刻んでおくよ今日の日のあなたがわたしを見失わぬように
オルゴールのようなあなたの昔がたり手を添えて一緒にぜんまいを巻く
蝕まれ崩れる天空を仰ぎつつふつうになりたいと泣いた追憶
百日間咲きつづけてあげられたならあなたの枕辺の赤いジニア
借りものの台詞はいらない泥まみれのこの身をさらして歌っていたいよ