45.ウェールズに弾丸トリップ
ウェールズに来ていた。
超大まかだけど、イギリス南西部に位置にする地域国。ウェールズはウェールズ語も使われ、ケルト文化が定着しているところ。国旗には赤いドラゴンのマークがある。黄色い線はアンジーさんが電車で乗って通ったライン。
この頃の私は、体調を崩して以来学校嫌いの熱も上がってしまっていた。授業は楽しいし、予習復習も楽しい。けど、なんか学校に行きたくなかった。
もう、すでに日本から遠く離れたロンドンに来てるのに「どこか遠くに行きたい」欲が止まらないかった。
それともう一つ、「静かなところに行きたい」だった。
静かを求めてたのは、隣の家がリフォーム工事をしていて朝7時(!)から、ハンマーでカーンカーンって叩く音、そして8時を過ぎるとドリルでコンクリートを砕くようなキカカカカカカーんキーンキーン!っていうような超うるさい雑音で悩まされていた。
朝7時からだなんて、なんと働き者なのだろ。
そんな騒音に悩まされていて、静かなところを求めていた。
家から出ればまだマシだから、通常の時間よりも早く家を出てバスに乗る日々が続いていた。この日は降りなければいけない駅も通り越して、ボーっと外を眺めていた。
辿りついた駅から電車に乗って、Oxfordを超えて、ボーっとしたままウェールズまで来てしまった!
ある意味アンジーさんの行動力凄すぎる。ボーッとしながらウェールズまで来れちゃった。
一度はウェールズ行ってみたいなぁと思っていたけど、なにも土地のことを調べずに来てしまった。
日本人に人気な観光地らしく、日本語の表記があった。
市内中心部があるのは期待大!と駅から出ると、小さなビレッジ。田舎だった。
右も左もわからないとはこのことで、おばあちゃんに「初めてウェールズに来たのですが、どこかおすすめの地はないですか?」と聞いてみた。
「どこから来たの?」
「ロンドンのWimbledonです。」
「Oxfordにいくべき!ウェールズは何もないよ。私、Oxfordがすごく好きで、街が本当に美しいからね。Oxfordがおすすめ!」
ち、ちがうちがう、そうじゃない。Oxfordならさっき電車で通り過ぎてきた。笑
笑いがこみあげながら、「はぁ、なるほど。」と相槌を返した。
気を取り直して、バスを待ってCITYと示された場所に向かった。
バスの乗り方もわからなかった。
片道2ポンド現金払いで、バスに乗せてくれた。海外あるあるなのだけど、普通の路面バスでも日本でいう観光用のバスを使ってたりする。
バスは基本的に手を上げて乗りますアピールをしなければバス停に止まらない。けど、観光用バスだとまさかそれが路面バスだとは思えず、停めていいのか悩む。
なんとか乗れたものの、車内では次の停車駅案内もないから、今自分がどこにいるかわからない。
CITYステーションについたとき、運転手さんが私を呼んでくれて、そこがCITYだとわかった。(乗る時に、CITYまでと事前に伝えてたので、親切に教えてくれました)
美味しかったチョコレート屋さん↑
うろうろとその街の中をさまよって、広々とした草原にたどり着いた。
風の音、久しぶりに聞いて心地よかった。
風、空気の音、めちゃくちゃ心地良くてずっと自然の中に寝転がっていた。
広くのどかな草原で3時間くらい過ごしてから、もと来たバスの道
まで戻った。
どれだけ待っても来なかった。
スーパーマーケットがあったので、バスのタイムテーブルの見方を改めて聞いてみたけど、間違ってない。でも15分おきで来るはずなのに全然来ない。
黒人のおじさんが、「バスはストライキしてるからもう今日は来ないよ」と教えてくれた。
ヨーロッパは公共交通機関のストライキもあるあるネタ。
アンジーさんはそこで、驚くことも慌てることもなく「あ。そうなんですね^^教えてくれてありがとうございます!」という感じ。
あとは歩くしかない。
駅まで検索すると徒歩1時間半。
私の場合2時間半。
ずっと続く一本道、野原に続くただの一本道を歩いて駅に向かっていた。
まっすぐ行くだけだから大丈夫。なんとかなる。
と言い聞かせて、歩いていた。
15分くらい歩いてたら、一台の車が目の前で止まった。
お兄さんが、「駅にいくの?乗って!ここ歩くの危ないから、乗って!」と言われた。
お兄さんのことを全く疑わず、素直に大喜びで乗った。
お兄さんはタクシー運転手で、もう仕事終わりで帰るところだったのだと。この道は、人っけがなさすぎることでヤギとか牛に襲われる可能性があるらしい。そうなったら危ないとのことで助けてくれた。
無事、彼のおかげでサクっと駅に辿りついた。電車のチケットも、お兄さんが私の代わりになって駅員さんのいる窓口でチケットを買ってくれて、電車のホームまで丁寧に教えてくれた。
お兄さんはタクシー運転手さんだし、その車に乗っけてもらったしここまでしていただいたので、お礼で持ってるお札を全部渡そうとした。
すると、「いいよ。そんなつもりで助けたんじゃないからね^^今日のご飯代にするといいよ。ロンドンは美味しいものがたくさんあるだろうから。」
といって、受け取らない超紳士さんだった。
本当に、出会う人出会う人、みんな暖かくて、全力で助けてくれる。
Do all things with Love,,,,アンジーさんのモットーが書かれたコンパクトミラーがウェールズのお土産。
プロポーズまであと478日
知らなかったのですが、ウェールズはラピュタのモデルとなった土地らしいです。ムスカのお城?基地とかパズーが働いてた鉄鉱場とかあるらしいです。
この後記事になるスコットランド旅行記にて、土地の雰囲気とかみてラピュタやん!!!ってなったので、ウェールズがラピュタのモデル地と知って何だか複雑^^