128、魔法使いの町、グラストンベリー
たった20分の滞在しか許されなかったチャリス・ウェルガーデンから後ろ髪に引かれまくりつつ、バスに乗るアンジー。
隣には、ボーイッシュで美しくもかっこいい方(雰囲気的にもトランスジェンダーさんぽく見えるくらい。)が座って、チャリス・ウェルガーデンより前に訪れたツアーの様子を写真で見せてくれた。
私が行きたかったストーンヘンジも、彼らは既に観光済み。
そのお方はストーンヘンジの写真をみせてくれた。
遠くから撮ったストーンヘンジの写真。
「遠くないですか?」
すかさず聞いてしまった。
「観光だとここまでで、これ以上は近づけなくなってるんだ。昔は近づけたらしいけど、結構遠くからしか見れなかった。」
その話を聞いてすこしガッカリした。笑
「glastonbury torも行ったんですよね?」
「あれも、遠くから見ただけだよ。写真はこれ」
と言って見せてくれたのも、私がタクシーから眺めたglastonbury torと大して変わりがなかった。
その時、私はふと思った。
”このツアー、、大丈夫か????”””
というのは、私の満足いくようなツアー内容なのかということ。
私は、その場の空気を味わって感じて、そしてそこまで来れた感謝を土地神様に伝えたい。
これが私の基本的な旅の醍醐味。
それが、果たしてできるのか??
そもそもチャリス・ウェルガーデンだって、たった20分で終わってしまった。
入園して、そのパワーの驚きで終わってしまった。まだ何もしていない。。。。
バスはグラストンベリーのビレッジに到着した。
ガイドさんがとても可愛らしい笑顔で、
「これからランチの時間をとります。各自好きなお店で好きなものを食べてください^^!!!
観光客に有名なレストランはここの角を左に曲がって数メートル歩くとあります。○○という名前です。
僕のお勧めは、○○というレストラン。
この角を右に曲がると小さな集落があってその中の一つです。ブルーの看板が目印。そこはベジタリアンやグルテンフリーにこだわってるのでとてもヘルシーです。
そのあとは、近くにあるジェラート屋さんのバニラをぜひ試してください!!!ピンクの看板が目印です。今日は暑いから、アイスをみんなで食べよう!!!
時間は1時間40分。
集合場所はグラストンベリー修道院のゲート前です!!!!」
そんなアナウンスで解散した。
お昼ご飯に1時間40分だと?!チャリスウェルガーデンが20分だったのに?!
40分チャリスウェルガーデンにして、1時間お昼にするのだってよかったではないか。。。。
旅ってご飯がやっぱりメインになるのか。。
ガッカリした。1時間40分じゃチャリスウェルガーデンに一人で戻ることはできない。。。
仕方なく、ガイドさんおすすめのベジタリアンレストランに行くことにした。
顔を上げると、カラフルな建物が並び、とても可愛らしく幻想的なビレッジだった。人も少なかった。
グラストンベリーは、魔法使いの住む町として有名である。
魔法使いの修行場が数多くあるそうだ。
ちなみに、魔法使い(Wizard)や魔女(witch)は、イギリスでは職業として存在するらしい。
ロンドンにも魔女が経営するお店が2店ほどある。(至って普通にある)
グラストンベリーはその拠点ともいえる場所で、あちこちに魔女の店や魔法使いの店があり、お店ごとに魔法を使うときのアイテムが売られている。。。。
釜鍋とか、牛の骨とか、カエルの足とか箒、杖、クリスタル、魔法の粉などなど。
テーマパークではないし、お土産っショップでもファンタジーでもない。
ガチなのだ。
店員さんも、基本的に魔法使いさんか魔女らしく、お客さんに手作りの薬を販売したりしてる。
まさに魔女の宅急便でいうキキのお母さん。。。。
私は、値段の相場がわからなすぎて、怖くなってしまい何も買えなかったけど、店内にはたくさんのスパイス的な粉やお香、石、羽が売られていた。
魔法使いのレシピ本などもあった。
おもしろいなぁと、街を散策した。
レストランで腰掛けていた。
すると。ふわりと生暖かい風に包まれたのであった。
つづく