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営業で成果を出す人と出さない人の差(競合比較編)

成果を出す営業と出さない営業との違いシリーズ第5弾として、本日は競合比較についてまとめてみたいと思います。

①買い手視点で競合比較資料を作成する

成果を出す営業とそうでない営業の差が表れるのが、競合比較資料の内容です。

成果を出す営業は、比較資料の項目に、顧客のビジネスモデルに応じた実務要件(例:複数の事業部で活用できる)や実現したいテーマ(例:オペレーション改善)を列挙したうえで、顧客に刺さる自社の優位性を訴求します。

一方、成果が出づらい営業は、一般的な競合との比較資料を転用するだけです。よくある比較項目は、製品特性(Quality)、価格(Cost)、納期(Delivery)といったQCDを軸にした機能比較の列挙です。

両者の視点は、買い手視点(前者)か売り手視点(後者)の違いです。

買い手が一番苦労するのは社内承認を得ることですが、機能列挙した売り手視点の比較表ではなかなか社内を説得することができません。

本当に必要なのか?代替手段はないのか?といった抵抗を受けるからです。

仮に承認を得られたとしても、最終的に価格になびきます。最低限のことから安く始めるのがリスクが少ないのではと判断されるためです。

競合と比較し最も安い価格で提示できる企業であれば売り手視点の比較表でも良いですが、大体の企業は(自社もそうです)競合を上回るプライスが設定されています。

成果を出す営業は、顧客のビジネスモデルに応じた実務要件や実現したいテーマを軸にした競合比較表を作成し顧客へ提示することで、顧客が社内承認を得やすい状態を作るだけでなく、自社の優位性を訴求できコンペに打ち勝つことができます。

②買い手が公平なコスト比較が可能な費用算出条件を整理する

成果を出す営業とそうでない営業の差が表れるのが、コストの提示方法の違いです。

成果を出す営業は、競合が提示しているコストの算出条件を把握した上で、自社と競合の算出条件が同一になるよう整理し、顧客が公平なコスト比較ができる状態をアシストします。

一方、成果が出づらい営業は、見積を提示するのみで、他社との違いについては特に言及しません(比較判断を顧客に丸投げします)

例えばSaas業界でよくみられるのは、機能とアフターサービスの違いです。

顧客の解決したいテーマを実現するためには○○機能は欠かせないが、競合は運用でカバーしましょうといった提案をしている場合があります。

顧客へ、仮に○○機能を付与する場合にいくら費用が必要かを競合他社に確認した方がよいのでは?と助言し、算出されたコストをコスト比較表に組込むことにより、コスト差ががらっと変わるケースがよくあります。

また、アフターサービスについても顧客に丸投げといったケースが多いです。

その際は、顧客内でアフターサービスを実施する必要がありますので、顧客内で発生するコストを算出するサポートをし、コスト比較表に組込むことにより、同様にコスト差ががらっと変わるケースがよくあります。

買い手に価値がある事項であることが前提条件ですが、自社と同じ費用算出条件を他社とのコスト比較に用いることで、公平なコスト比較ができ、かつ自社のコストのお得感を演出できることが多々あります。

ヒアリングやプレゼンテーションには力を入れることができても、競合比較についてはふと力が緩み、汎用的な資料で乗り切ろうとする営業を多々見てきました(以前の私もそうでしたが…)

上申時に他社比較が必要な企業が多い中、競合との違いを明確にすることは成果を出すための必須条件ですので、参考になりましたら幸いです。

また過去に記載しました、成果を出す営業と出さない営業との違いシリーズを【総集編】としてまとめましたので、良ければ一読ください。


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