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中学受験 国語対策に読んでおきたいおすすめの本!〈短編小説編〉

■中学受験 国語対策に読んでおきたいおすすめの本〈短編小説編〉について

短編って気が楽ですよね。
すぐに読み終わることができるので、ちょっとした隙間時間に読めます。
面白いところだけ読んで、全部読まなくても大丈夫ですし。
忙しい受験生の読書に短編小説を利用しない手はないでしょう。

読んで楽しい本は、続きが気になって次へ次へと読めるので、小学生向きの本でなくても読めると思いますが、読んでもなんだかわからない、共感できない本ってなかなか進まなくて、途中でやめようかどうか悩んでしまいます。

ですが、短編ならなんだかよくわからなくても、とりあえず読み終えることができます。小学生にはまだ理解しにくい独特の世界観のあるものを、短編小説で体験しておくと受験にも役立ちます。
1冊全部読む必要はなく、読めそうな作品を1つ2つ読めるといいでしょう。

個々の作品の記事ページの方で詳細は書いていますので、気になる本がありましたら、そちらを見ていただけたらと思いますが、とりあえず隙間時間に読んでほしい短編小説を7冊あげていきます。

■中学受験 国語対策に読んでおきたいおすすめ短編小説10選

●『小学五年生』(著者:重松清)

中学受験定番中の定番です。10年以上前から現在でもまだ出題されています。
17編からなる短編集で、中学の教科書にも掲載され(「タオル」)、中学受験でも頻出の作品ですが、なんとなく切なかったり、淋しかったりする作品が多いです。
それぞれの主人公たちは小学五年生なので、読みやすいですし、1つのお話が大体20分もあれば読めますので、「バスに乗って」「友だちの友だち」「南小、フォーエバー」などいくつか選んで、読んでみるといいでしょう。
親子で交替で音読するのもいいと思います。

●『十四歳日和』(著者:水野瑠見)

中学2年生女の子2人、男の子2人の連作短編集です。
小学生にも共感しやすく、読みやすく、それでいて感じとるものがあるおすすめの作品です。
クラスでも日の当たる日向のグループの子と日の当たらない日陰のグループとの間で悩む女の子、なんかつまらない日常から脱したくてアイドルのオーディションに応募する女の子、幼なじみの女の子が気になる男の子、成績優秀だけど万年2位の男の子と1位の男の子との話など、1編1編が独立しているので、時間がない生徒さんはどこか1編だけ読んでも楽しむことができます。
これからまだまだ出題されそうな予感も…

●『給食アンサンブル』(著者:如月かずさ)

6人の中学1年生の給食にまつわる連作短編集です。
6章とも読みやすく、それぞれの登場人物が他の章でも登場する連作短編の形ですが、どこから読んでも、どこかの章だけ読んでも、楽しく読めます。
本を読むのがあまり得意でない生徒さんにもおすすめです。
男の子にも女の子にもおすすめできる1冊です。

●『タイムマシンに乗れないぼくたち』(著者:寺地はるな)

7編からなる短編集の中の『タイムマシンに乗れないぼくたち』がおすすめです。12歳の男の子が主人公で、両親が離婚して転校して全てが慣れず寂しい環境の中で通っていた博物館で出会った30代の男と心を通わす物語。
この作品だけならすぐ読めます。寺地はるなさんの表現力豊かな世界を味わってもらいたいです。

●『逆ソクラテス』(著者:伊坂幸太郎)

5編からなる短編集の中の『逆ソクラテス』がおすすめです。
小学6年生の男の子が主人公で、学校でなんでも決めつけたがる先生に対抗して、作戦を繰り出す、面白く爽快な物語です。この作品だけならすぐに読めます。
親子でぜひ楽しんでもらいたい作品です。

●『大きくなる日』(著者:佐藤光晴)

連作短編集です。主人公の男の子が保育園を卒園してから、中学3年で高校受験が終わるまでの話ですが、1作1作は独立していて、主人公の男の子がちょっと顔をのぞかせる程度です。語り手が大人になるところは難しいので、子どもが語り手のところだけ読んでみるといいでしょう。(第2話、第4話、第7話がおすすめ。)まさに「大きくなる日」、成長していく瞬間を感じられる作品です。

●『反撃』(著者:草野たき)

5編の中学生の女の子が主人公の短編小説集です。
女の子のあるあるな感じがよく描写されていてどれも読みやすいです。
女の子におすすめですが、男子校や共学校で女子が主人公の物語文がよく出題されていますので、男の子も短編ならチャレンジできるでしょう。

●『さがしもの』(著者:角田光代)

9編からなる短編集ですが、どの物語も本に関係する物語です。ちょっと不思議な話ばかりですが、面白いと思える人、何これ?と思う人、いろいろではないかと思います。小学生には少し難しめです。
こういった不思議な世界観で、登場人物たちの気持ちが理解できるか、いい練習になるでしょう。「旅する本」「ミツザワ書店」「さがしもの」など、この中からいくつか読んで本の世界に入ってみてください。

●『海』(著者:小川洋子)

小川洋子さんの作品は、小学生にはおそらく難しいです。ですが、ちょっとだけ読んでみてもらいたいです。え、これで終わり?と思う物語が多く、奇妙なお話ですが、この世界観を味わえると楽しいです。小学生には、この世界の中で、人物像が見えてくるかどうかという練習になるでしょう。「」「ひよこトラック」あたりを読んでみてください。

●『偶然の祝福』(著者:小川洋子)

こちらも上記と同じように、奇妙なお話が集まっています。失くなってしまうもの、失うものへの愛着などがテーマになっています。ちょっと難しいですが、「失踪者たちの王国」「キリコさんの失敗」あたりを読んでみてください。
受験で出題されたのは「キリコさんの失敗」で、2021年には雙葉中で出題されています。

短編小説ではなく、1冊で1作品の小説のおすすめは初級編と中級編に分けて書いています。ぜひ、参考になさってみてください。

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