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ラジオの時間。

昔よく聴いていたのはFMだったが、あるときからAMを聴くようになった。NHK第一で放送されていた『すっぴん!』を聴きはじめたのがきっかけだ。月曜日から金曜日までそれぞれパーソナリティーがおり、アンカーは藤井彩子さん。気象予報士の伊藤みゆきさんとのやり取りも楽しみにしていた。残念ながら2020年3月に終了してしまい、その後はあまり熱心にラジオを聴かなくなった。それでも、これから紹介する番組はよく聴いている。


『石丸謙二郎の山カフェ』は一服の清涼剤

『すっぴん!』終了と時を同じくして、疫病が蔓延。その結果、私は生活スタイルや考え方が大きく変わり、働き方も今は本業半分、バイト半分になった。そんな生活の中で、土曜日に出勤する際よく聴いているのが『石丸謙二郎の山カフェ』だ。

『世界の車窓から』のナレーションでおなじみ、登山を趣味にしている俳優の石丸謙二郎さんが、山の喫茶店のマスターという設定でMCを担当。番組内では、各地の山小屋の主人などと電話をつなぐ「山からおはよう」や、登山家や自然を愛するゲストとのトーク、リスナーのお便り紹介などがある。特に「山からおはよう」は、現地の山のリアルな様子が分かり、自分もマイナスイオンを浴びているような心地よさ。また石丸さんの声が、山々にこだましているのではないかと思うほどよく響く。朝から絶好の低音重厚ボイスを聴くことかできる。

アナウンサーの山本志保さんとのやり取りは落ち着いて聴いていられるし、登山歴に関係なくリスナーのエピソードが、ほっこりするものからヒヤッとするものまでさまざまで、面白い。学生のころ少しだけ山岳部にいた身としては、知っている山の名前が出てくることもあって親近感が湧く。私にとって、この番組は「一服の清涼剤」になっている。

忘れられないゲストは、昨夏ヒマラヤ遠征を前に来店した平出和也さんと中島健郎さん。今回の一報を聞いたとき、山のパートナーへの思いと気さくな2人の楽しいお喋りを思い出して、ズーーンと落ち込んだ。中島さんは、K2挑戦直前の6月にも来店したばかりだった。ファンのように2人に詳しかったわけではないが、「声」とは身近で忘れがたいもの。先週の放送では、2人との思い出やリスナーからの哀しみの声が取り上げられた。

いつも死と隣り合わせの挑戦、冒険なのだから、万が一のことがあるのは仕方ないのかもしれない。それでも、それにしたって……。様々な情報を重ね合わせて、いろいろと考えてしまった。近しい人たちのことを思うと、とてもつらい。

しかし、石丸さんと山本さんが誠実に語っているのを聴いていたら、ザワザワと落ち着きのなかった心が少し凪になっていくのを感じた。みんな同じ気持ち。これからも、この番組は続いてほしい。

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子どもたちのキラキラした未来が見える『子ども科学電話相談』

ラジオと言えば、もうひとつ。大人になって聴きはじめた『子ども科学電話相談』である。以前は夏休みの番組として放送されていたが、今は毎週日曜日のレギュラー放送と、夏休みなどの特別期間に時間を延長して放送されている。

聴き逃し配信で長い期間聴けるので、興味のある放送分はときどき聴いている。8月1日の放送(夏休みSP)は、「心と体」の篠原菊徳先生、「恐竜」の小林快次先生、「鳥」の川上和人先生、「科学」の藤田貢崇先生という、私にとっては推しが全員集まった回だった。篠原先生の小林&川上ペア(もうペアと言っていい)に対する無茶ぶりや、質問に対して回答に窮する藤田先生という場面にも遭遇。やはり子ども科学電話相談は、大人が聴いても楽しい。

ちなみに、川上先生のエッセイについて書いた過去のnoteはこちら。


毎回、先生たちの回答に「えっ!そうなんですか!!」と非常に驚く子もいれば、「わかった?」と尋ねると「うーん」と微妙な返しをしてくる子も。素直だなと思ったり、隣でお母さんが囁き女将のように答えを促している様子に「どっちもがんばれ」と思ったり。癒され度満点。私のように心がやさぐれている人は、ぜひ。「この子たちが大きくなったら、どんな職業に就くのだろう」などと、自分の子でもないのに未来を想像してワクワク。そんな気持ちににさせてもらえて、幸福指数が爆上がりするのでおすすめ。

夏休みは、帰省や旅に出る人が多いだろう。交通機関の遅延、悪天候などで暇を持て余したら、ラジオ、ラジオですよ。


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