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塚っちゃんの魔力再び/最終回を迎えた朝ドラ『おちょやん』

どうにもこうにも、不幸の連続で視聴がツラかった朝ドラ『おちょやん』も、昨日で最終回を迎えた。

「テルヲー、千代ちゃんをこんな目に遭わせてー」「福富の女将さん、旦那さーーん(涙)」「一平、どんだけ千代ちゃんをこき使うの……浮気して子供までつくりよってから」と思いながらも、ほぼ全部観てしまった。

観続けられたのは役者さんが素晴らしく、その演技にのせられた部分が大きい。主演の杉咲花さんはもちろんだが、昔は「モデル? 俳優?」なイメージが強かった成田凌さん、どこでこんな繊細な演技の役者さんになったんだっけ? 自分が気づかなかっただけなのか。 それからクズ父・テルヲ役のトータスさん、嫌いになりそうになるのをグッと耐えたよ(笑)。まさか名倉さんがあんなにキュートに岡安の旦那さんを演じられるとは思っていなかったし、千之助役の星田さんは相変わらず引き込むし、終盤の栗子さんを晩年らしく抑えた演技で魅了した宮澤エマさん、熊田さん役の西川忠志さんには泣かされるし。

道頓堀を去ってからの千代を支えた栗子さんと春子、塚っちゃん演じる当郎の再登場は、これまでの千代の不幸を一気に巻き返す怒濤の流れ。もっと早くにこうしてほしかった……。終わりに近づいて、ようやく大好きな塚っちゃんが出てきて、心おどらせながら視聴。毎日、拍手、拍手だった。おまけに生瀬さんまで一緒で、おおー、塚っちゃんと生瀬さんを同時に観られるなんて最高過ぎた。

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私が塚っちゃんにハマったのは、佐々木蔵之介さんと兄弟を演じた映画『間宮兄弟』と、マイナーアイドルのファンを演じた映画『キサラギ』だ。その後バラエティ番組『恋愛新党』で、党首(堺雅人さん)を陰で支える第一秘書を熱演するのを観て完全にトリコになった。

しかし、なんといっても最高なのはドラマ『裸の大将放浪記』シリーズだ。山下清といえば、芦屋雁之助さんの当たり役。それを違和感なく演じた塚っちゃん。自分の中では、西田敏行さんの当たり役を濱田岳さんが演じたドラマ『釣りバカ日誌』といい勝負なぐらい自然な演技だ。

最近新作がなくて寂しいのだが、実は過去にこのシリーズのロケで、塚っちゃんはしばらく私の住むまちに滞在している。地元のニュースで会見の様子を見た私は、「どこかで会えるかもしれない!」と大興奮。だがロケエリアが仕事でうろついていた場所だったにも関わらず、一度も遭遇せずに終わった。

ドラマ内の市原悦子さん演じるお医者さんの家が、以前から気になっていた草花咲き乱れる個人宅だったのを観て、「塚っちゃん、塚っちゃん!私そこ通ったよ、通ってたのに。なぜ会えなかった……」と悔しくて仕方なかった(笑)。今も塚っちゃんを見ると、「野に咲く♪ 花のように♪ 風に吹かれて♪」―― あの歌をそのまま思い出す。野原でお腹を空かせてテクテク歩いてそうだ。

近年ではNHK大河ドラマ『西郷どん』の熊吉が記憶に新しい。幕末、明治の重く張り詰めた空気に、熊吉の癒しが塚っちゃんそのもので良かったよなあ。なんだろ、あの安定感、安心感。

近ごろは演技上手な芸人さんのなんと多いこと。どんどんドラマや映画に進出している。考えてみれば、コントも演技のひとつだから当たり前といえば当たり前なのかもしれない。『LIFE! ~人生に捧げるコント~』などを観ると、「コントって演技鍛えられるんだろうなあ」と思う。その前の『サラリーマンNEO』は芸達者な舞台俳優さんが多かった。やはりコントは演技力ってことなのかな。

これからも、塚っちゃんの出演するドラマは追っていくつもりだ。ドラマ『ハンチョウ〜神南署安積班〜』シリーズも好きだったから、蔵之介さんとの共演がいつかまた観たい。

なんだか表題と少し違う内容になってしまった……(汗)。


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