048. 習慣について(Vol.1)
人間の日々の習慣を決定づけているのは脳である。
ビジネス書『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィー氏は、「私たちの人格は、習慣の総体である」と述べています。また、多くの成功者がバイブルにしている『自助論』の著者、サミュエル・スマイルズ氏は、「人は習慣の集合体であり、習慣は第二の天性である」と伝えています。
"意志力なんか当てにするな! 習慣化を成功させる、上手な "しくみ" の作り方。"
幸福を説いた哲学者、ウィリアム・ジェームズは、「習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」と述べています。また、イングランドの詩人であり、17世紀のイギリス文学を「ドライデンの時代」として支配していたジョン・ドライデンは「はじめは人が習慣をつくり、それから習慣が人をつくる」という名言を残しています。
ロンドン大学の研究によると、習慣を身につけるには約66日間かかるということが言われています。(「66日間説」)一方、マクスウェル・マルツ博士が唱えた「21日間説(3週間説)」というものもあり、この2つが定説となっています。とはいえ、習慣化したい内容や、個人の属性により、日数は大きく変わるでしょう。ラリー博士の実験では「休みなく続けるほど、習慣化に達するまでの期間が短い」という事実も明らかになっています。(菅原道仁『なぜ、脳はそれを嫌がるのか?』, p44〜49)
運動する習慣は、20代のうちに身につけるべきだそうです。運動の効用はさまざまなところで言われていて、その重要性を認識することから行動が変わってくると思います。
習慣は環境の変化によって失われることがあります。いい習慣も悪い習慣も環境から受ける影響は大きいのです。
習慣は「バビット」と「アティテュード」からなります。バビットは、「無意識の癖を含む行動性向」、アティテュードは「物事に対する考え方」のことです。アティテュードというのは、主に考え方であって、行動を伴う場合と、伴わない場合があります。
アティテュードと結びつくバビットは強固です。そして、そのアティテュードを作りあげるのはブリーフシステム(信念体系, 信念のかたまり)です。そのアティテュードを行動に移し、それが繰り返されるとバビットになっていきます。
「いい習慣」は、その個人にとっての人生目標、いわゆる「ゴール」に合致している習慣です。
アティテュードを変えるためには、ブリーフシステムを変えなければいけません。そこが一番の鍵になるでしょう。なぜなら、ブリーフシステムが階層性を持っているからです。上の階層が下の階層を支配するという構造になっています。階層は、互いに依存関係にあり、階層の上下関係は、しばしば脳の抽象的な思考を妨げるように働きます。それが「煩悩」です。
意味のある知識がアティテュードを生みます。
習慣は文化に左右されます。
習慣は未来で獲得すべきものでもあります。
同じ時間に同じ量やることが習慣になりやすいと言われています。
反射的に行動する習慣こそが最も重要です。
アティテュードやバビットは、未来志向を持ち自分自身でつくらなくてはいけません。
最後に、習慣というのは自分の最大の味方にもなりうし、敵にもなりうるということです。習慣を味方にすることで、ウィルパワーを使わずに目標達成に近づくことができます。いい習慣として使えるのが「アファメーション(自己肯定)」です。
下図は読んでみたい本。
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