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拝啓、鬱病の皆様へ

皆様、お世話になっております。
精神が疲弊し、三日ほど寝込んでおりました。

私は、一人暮らしの部屋を引き払い、いまは実家から研究室へ通っております。親には、私が鬱病を煩っていることは、話しておりませんが、私が心療内科へ通院していることは知っていました。

そして先月、処方箋を机の上に放置していたところを、親に目撃され、薬剤師である親は当然私の病について、瞬時に理解しました。

しかし、私が心配をかけまいと、病気を告白していないということを察し、深くは追求せず、「辛かったらいつでも言ってね、なんでも聞くからね」とだけ私に告げ、いつもの生活へと戻りました。

それから親は、飼っている犬の変な寝方や、散歩中に咲いていた花、綺麗な夕焼けなど、日常の些細な出来事の写真を、たまに私に、送ってくるようになりました。

それは私に、無理する必要はないよ、ゆっくり、自分のペースで、生きているだけでいいんだよ、と静かに語りかけているようでした。

この優しさは、当時の私にとっては、大変有り難いものでした。人に迷惑をかけることに、大きな罪悪感というものを、感じていましたが、本当に辛かったら、人に頼ってもいいんだよ、ということを、私に教えてくれました。

私が皆様に、声を大にして伝えたいのは、一人で思い悩まず、人に頼ることも大切だよ、ということです。

私のように、人様 ──特に親しい人── には心配をかけたくないと、考えている人も多いかと思いますが、あなたを助けてくれる人は、思っている以上にたくさんいるということを、どうか忘れないでください。あなたが弱っている時に、ひどい言葉を、投げるような人間は、あなたの人生には必要ないのです。手を差し伸べてくれた人間を、ずっと大切にしながら、生きていけば良いのです。


皆様の健康を、回復を、幸せを、心より願っております。

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