モルヒネ

修士課程二年。在学中に鬱病を発症。現在、通院服薬の治療中。 願わくば、誰かの救いになら…

モルヒネ

修士課程二年。在学中に鬱病を発症。現在、通院服薬の治療中。 願わくば、誰かの救いにならんことを。

最近の記事

幸せな人間を見ると、自分があまりにも惨めに見える、生きている理由がわからない。

    • ソレデモセカイハマワル

       新しい薬を飲み始めた。ミルタザピンという薬。医者は最初は辛いけれど次第に慣れて症状も良くなると言っていた。白い膜が目の前を覆っていて前が見えない。夢の中を手探りで歩いている感覚。怖い。眠くて動けない。脳が活動限界だとエラーを吐いている。思考しろ。処理しろ。躍動しろ。  夢を見た。誰かに殺される夢。夢でよかった。  今日は眠たいまま学校に来た。副作用で休んでいたら教授に怒られた。本当は行きたくなどない。それでも怒られたくはない。やむを得ない。  全く食欲がない。固形物を

      • 読書の秋、芸術の秋、オーバードーズの秋

        *この記事はオーバードーズを推奨するものではありません。 秋という季節は、何かしら人の心に深い影を落とす。夏の喧騒と熱狂が過ぎ去り、燃え上がる太陽は次第に遠ざかっていき、猛暑は静かに息をを潜める。人々は一抹の寂しさを覚え、次第に自己の内面へと意識を向け始める。そうして、センチメンタルを拗らせた私は、オーバードーズに走った。心地よい風が吹き抜ける日であった。 最近、テレビやラジオで「オーバードーズ」という言葉を以前よりも頻繁に聞くようになった。どうやら、若者による市販薬の過

        • 文字が追えるようになった喜び

           晩夏の折、いよいよ秋の足音が近づいてまいりましたね。厳しい暑さも徐々に落ち着きを見せ、過ごしやすい日々となってまいりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。 私はというと、すっかりと精神を崩し、学校には行けなくなってしまいました。ただ、服薬が攻を為したのか、最近は文字が読めるようになりました。鬱病を煩ってからというもの、あれだけ好きだった読書からは、すっかり心が離れ、寝てばかりの自堕落な生活を送っておりました。しかし、この一週間程は、文章を読めることが嬉しくて、活字の海

        幸せな人間を見ると、自分があまりにも惨めに見える、生きている理由がわからない。

          自分が消えゆく恐怖

           皆様、ご無沙汰しております。 今日は、自分の中で少し大事な、節目のような日であったような気がするので、ここに日記を残しておきたいと思います。 二千二十四年、九月十九日 今日は心療内科の、二週に一度の定期通院の日であった。 朝起きて顔を洗い、鏡を覗き込むと、そこにいるはずの「私」は、どこかへ行ってしまったようだった。いつもと変わらず同じ顔、同じ目、同じ口元。しかし、奥にあるはずの何かが、霧のように消え去っている。私は私ではない。その奇妙な感覚を消化できぬまま、私は病院へ

          自分が消えゆく恐怖

          拝啓、鬱病の皆様へ

          皆様、お世話になっております。 精神が疲弊し、三日ほど寝込んでおりました。 私は、一人暮らしの部屋を引き払い、いまは実家から研究室へ通っております。親には、私が鬱病を煩っていることは、話しておりませんが、私が心療内科へ通院していることは知っていました。 そして先月、処方箋を机の上に放置していたところを、親に目撃され、薬剤師である親は当然私の病について、瞬時に理解しました。 しかし、私が心配をかけまいと、病気を告白していないということを察し、深くは追求せず、「辛かったらい

          拝啓、鬱病の皆様へ

          私が鬱になった日の記録

          この日の日記は特別に、ていねいに書いて置きましょう。私がはじめて、鬱を自覚した令和六年の七月二日には、私はどんな一日を送ったか、ちょっと書いて置きましょう。 その日、私は朝から落ち着かずにいた。いつものように目覚め、珈琲を淹れ、煙草を喫んだが、どうにも落ち着かない。なんだか、私の知らないうちに、空気の流れが微妙に変わったような、妙な違和感を感じた。空は重々しい鉛色に覆われ、小粒の雨がぽつぽつと地面に降り注いでいた。 朝食は摂らなかった。支度を済ませて、少し時間に余裕を持っ

          私が鬱になった日の記録

          私という人間について

          皆様、はじめまして。 最初の投稿ということで、今日はちょっと、自己紹介をしてみようと思います。 では、私の来歴を簡潔に。 年は23歳で、2001年生まれの巳年。性別は男。 現在、大学院の修士課程2年生で、来年の3月に卒業予定。 専攻は有機化学であり、最も嫌いな科目もまた有機化学である。 就職活動ははやくに終えており、メーカーへの就職が決まっている。 (いつか後述するが、この就職先も私の鬱へ、一役買っている。) 在学中に鬱病を発症し、現在は心療内科への通院および服薬による

          私という人間について