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間違いだらけの『休職日記』を、6年後に振り返ってみた⑬ 〜与論島の旅

みなさん、こんにちは。
双極性障害2型(双極症)のフツーの会社員、パピヨンです。

2017年の夏、私は“抑うつ状態”との診断を受け2ヶ月弱の休職をしました。
その際に残していた『休職日記』を6年後の今、振り返ってみようと思います。

前回の日記↓↓


第13回目はついに行ってしまった『与論島の旅』編です。
非常に長文なので、お暇な時にお読みいただけましたら幸いです。

※原則として休職中の旅行はNGです。治療の妨げになる場合もありますし、雇用上会社とトラブルになる可能性もありますので十分ご注意ください。
私の場合は産業医が少々変わった人だったこと、その面談に会社の上司が同席していたことで行くことが出来ましたが、主治医には反対されている状況だったことを前置きとして記します。

2017年8月3日(木曜日) 23:27

昨日の(今日の)1:00に無事帰還。
素晴らしい旅だった。
出来過ぎなくらい、全てが予定通り、それ以上に良い旅だった。

行きの飛行機、乗り継ぎのバスに間に合うか心配だったのが、まさかの早めの着陸(笑)こんなのインド以外に経験無い。余裕で乗り継げた。

美ら海水族館は、すごい人と暑さで、、、予定より早めに切り上げて名護に帰ったけど、バスの乗り方教えてくれたおじさんに感謝。
おかげでサンセットに間に合ったので、夕飯&ビールを買いに行きつつ名護の夕陽を眺める。

翌朝、ホテルで予約しておいたタクシーの運転手さんが予約名を見て、偶然にも私の名前が娘さんの名前と同じだと言うことが判明し、
「娘と同じ名前だから、母ちゃんのおにぎりあげる、フェリーで食べなさい。」
と手作りおにぎりをくれた。

昔、本土にタクシー運転手の出稼ぎに行っていたらしく、〇〇から来たと言ったら、たいそう喜んでくれて、道中話が盛り上がった。
台風が近付いていて、フェリーの運行が心配だったのだが、「俺が聞いてきてあげるよ〜」と、わざわざ乗り場の人に聞いてくれた。万が一乗れなかった時には呼んでねーと、名刺までくれた。ありがとう、運転手さん!

晴れてはいたのだが、条件付き運行という、要するに港に泊まるか泊まらないか、ギリギリまで船長判断でわからないというドキドキ宣告をされたが、まぁ、乗るしかない。
沖永良部島だったら、また作戦を練りなおさなきゃな〜などと考えていたが、道中タクシー運転手さんが「タクシー乗る前、俺船乗ってた“うみんちゅ”だからよ。今日は大丈夫よ〜」という言葉を信じて乗り込む。

予定とは違う港だったが、無事与論島に到着!タクシー運転手さん、言う通りだったよ〜!

与論島は本当に奇跡のように美しい島だ。
観光地など何もない。
海と、空と、花と、風と。
2日間だけだったが、ギリギリまで自転車を飛ばして島中グルグル回った。

初日、チェックインまで時間があったので、奮発してアロマリラクゼーションを受けた。
最後に出てきたハーブティーのカップの下に、なんと私のデザインしたコースターが!思わず「これ、私がデザインしたものなんです」と伝えたら、店員さんもビックリ!
「鹿児島県の実家に帰るたびに百貨店で少しずつ買いためているんです」
とバックヤードから籠いっぱいのコースターを持ってきてくれた。私の過去の作品がたくさん入っていて大感激。こんなに遠くまで、私が作ったものが誰かを少しハッピーにしているのかと思うと、改めて自分の仕事の意味を考えさせられる。

2日目、朝9時から反時計回りに島を自転車で回って、赤崎海岸の海の家でカキ氷を食べていたら、映画「めがね」のロケ地、【ヨロン島ビレッジ】から「見学どうぞ」とメールが来た!メールを送ってから1週間以上返信が無かったので半ば諦めていたのだが、ラッキ〜!
急いでカキ氷を平らげ、まずは映画ロケ地の海岸、寺崎海岸でひとしきり〝たそがれ〟てから、【ヨロン島ビレッジ】にダッシュ!
敷地内のカフェが営業していたので、休憩がてら美味しいサンドイッチとジンジャーエールをいただき、メールの件を伝えて、フロントを教えてもらった。オーナーらしき女性は気さくな方で、「メール行き違いにならなくて良かった〜!ご自由にどうぞ〜」とさっくりオッケーしてくれる。興奮気味で映画のシーンをたどりながら、“ハマダ”の写真を撮らせていただく。感動〜✨大満足。

足取りも軽やかにヨロン島ビレッジを後にし、島巡りの続きをしていたら、別の浜で休憩中『「めがね」のロケ地の海岸は、“寺崎海岸”ではなく、正確には隣の“トゥマイ”というビーチ』というblogを見つけてしまう。むむむ。これは戻るしか無いのでは⁈
慌てて自転車の向きを変え、寺崎海岸目指して逆走。
ところが!
向こう側の雲が黒い。
コレは、、、やばいのか⁇だけど、東西南北全てが見通せてしまう与論島。あっちは黒いが、こっちは晴れてる。風の流れからすると黒い雲は向かってくることになるが、まぁ行ってみよう!

この判断がマズかった!
5分くらいで大粒の雨が降り出す‼︎とりあえずカメラ死守‼︎‼︎持っていたビニール袋にカメラを入れ、カメラバッグに入れて下向きに自転車のカゴに。びしょ濡れで中まで染みないか、不安だったが、それどころじゃ無いくらいのスコール。インドを思い出す。そう、ここは南の島だ。
運悪く、ホテルと真反対まで来てしまっていたので、猛ダッシュで自転車で爆走。カメラは心配だったが、途中からなんだか気持ちよくなる(笑)

すれ違う人もいない。
車もほとんど通らない。
濡れて走っているのは私だけだ。
なら、いいじゃないか。

寒く無いし、暑く無い。濡れるのも気持ちいい。めがねが邪魔だったけど、外したらもっと見えないので雨粒が流れるまま走る。どこかで雨宿りしようかとも思ったが、もうどうせ濡れ鼠だ。このまま走ろうと決めて、ホテル近くで滑って転んだ(笑)手のひらを擦りむく。幸い手のひらだけだ。「手が着けないと、ヨガのポーズとれないな〜」などと、訳のわからないことを考えながら自転車を走らせ、ホテルに着いた瞬間に雨が上がった。しょうがない。ここは南の島だ‼︎

着替えて夕飯を食べる。
さっきまでの土砂降りが嘘のような、綺麗な夕陽。
食後に、浜辺で海に沈む夕陽を眺めながらたそがれる。

夜、やはり雨で行けなかった“トゥマイ”のビーチが気になる。
「明日、朝から3時間自転車を借りて、“トゥマイ”だけ見てフェリーの時間までに戻ってくる」という作戦を練る。

朝イチ自転車を予約し、もう道はわかっていたので、猛ダッシュ。何しろ今日は帰る日だ。1日1便しかないフェリーに乗り遅れるわけにはいかない。幸い良い天気だったので、好調に飛ばす。

“トゥマイ”は、ソーダ水のような美しさ。
たそがれるには少々暑すぎたが、日差しのおかげで海の美しさは格別。刻一刻と海の色が変わって行く。ひとしきり堪能して、ホテル前まで一旦戻ったが、少し時間がある。行っていなかった空港の反対側まで行ってみることに。映画で、タエコがサクラさんの自転車に乗せてもらうシーンが撮影された、舗装されていない白い小道を発見!来て良かったー。

汗だくだったので、帰れなかった時用に持って来ていた服に着替えてフェリーを待つ。帰りも条件付き運行だったが、予定通り那覇港に到着。5時間、割とあっという間だった。

タクシーで那覇空港に行き、帰りの搭乗手続き。どうやら飛行機もフツーに飛ぶらしい。が、乗っている途中、着陸時間が20分遅れるとのアナウンス。コレはヤバイ!元々終電ギリギリの予定だったのに、20分はイタすぎる。
トイレに立ったついでにCAさんにタラップを降りてバス移動かどうかを確認する。運良く変更になってバス移動は無いとのこと。また着陸間際に遅延が10分に縮まった。なんて今回はラッキー続きなんだ!羽田空港なら多少地理感があるので、端っこでもダッシュ出来る。

眠そうな子供達をなぎ倒すように(倒してないよ!)縫いながら、電車まで猛ダッシュ!スコール以上に焦った。
間に合いましたよ〜。通常通りのルートで帰れた。

家に着いたのは1:00くらいだったけど、とにかく写真データだけバックアップしておきたくて、片付けながらPCに落とす。
写真を見返しながら、今日の昼まで島を自転車で走っていたなんて、夢のようだと改めて思う。

今日は休息日として、洗濯以外何もしなかった。
明日は午後からクリニックに行く。

夢の旅の話は、内緒だ。

6年後の振り返り

ついに与論島に行ってしまいました。
与論島は、鹿児島発の一日一便の飛行機か、沖縄本島発のこれまた一日一便のフェリーか、どちらかでしか行くことの出来ない島です。
その美しさは言葉では表現しきれないほどです。
この“間違いだらけの『休職日記』”シリーズの冒頭写真は全て与論島で私が撮影したものです。

主治医には反対されていた旅でした。
しかし、結果としては『これからの自分』を見つめ直す貴重な旅になりました。

続く

長文お読みいただきありがとうございました。ブルーシールアイスをどうぞ!

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