私とnote㉑ 忘れたくないことを書く~海の思い出②
前回の続き。
小学校5年生(たぶん…)、アパートに住むお姉さんの実家に行ったこと
ウチのアパートに、Koさんという大学生のお姉さんが住んでいた。
そういえば、勉強を教えてもらっていたのだった。
夏休み、Koさんが帰省するので、実家に遊びに来ないかと誘われた。
彼女の故郷は、瀬戸内海の島の一つ。
私と妹は、子供だけで1週間、遊びに行かせてもらえることになった。
東京駅から二人で新幹線に乗り、降りる駅で、一足先に帰省しているKoさんが迎えてくれる。
母は、二人で大丈夫か心配したが、私は、小学校3年生になる春休みに、乗ったことのない電車に乗って家出をしたという、強者である。
(家出の件は、コチラ ↓↓↓)
今回は、家出をしたの時のように乗り換えがあるわけじゃなし、新幹線に乗っているだけで自動的に着くんだから、全く心配はない。
思わぬ事態が…
新幹線は、予定通り、Koさんが待つ駅に到着した。
ここで、思わぬ事態が発生。
なんと、私が新幹線に酔ったのだ。
ずっと何ともなかったのに、降りる駅が近づいてきたら、気持ちが悪くなってきた。
やはり、自分では緊張していないと思っていても、それなりの緊張感はあったのだと思う。
※この後、汚い描写が続きます(T_T)
駅に降り立って、Koさんの顔を見たとたんに、✖✖た。
ちょうど、妹の帽子を手に持っていて、その中に、✖✖た。
✖✖たらスッキリしたのだが、次に待っていたのが、四国までの水中翼船。
この頃はまだ、瀬戸大橋はできていないので、本州と四国はこの水中翼船や、フェリーでつながれていた。
Koさんの住む島は、小さな島なので、まずは四国に渡って、そこからフェリーに乗る必要があったのだ。
乗ったことがある方ならわかると思うが、水中翼船はジェットコースターの小さな山が、不規則に続く感じ。しかも、延々と…。
私は、またもや酔った。
しかも、✖✖てももはや出るものはなく、大変苦しかった。
そして、とどめのフェリー。
フェリーでは、室内に入らず、ずっと甲板で風にあたりながら過ごした。
フェリーからの瀬戸内海の景色は、素晴らしかった。
もう✖✖ことはなかったが、ふらふらで、景色どころではなく、もったいないことをした。
※汚い描写、終了です(T_T)
鰻が…
Koさんのご実家は、歯医者さんをしていて、お父さんもお母さんも、とても歓迎してくれた。
そして、私たちが鰻が好きだということを聞いていて、その日の夜は、ご当地のおいしい鰻を用意してくれたのだった。
しかし、私と言えば、この日一日中、乗り物酔いに翻弄され、乗り物から降りても世の中が回り続けていて、全く食欲がなかった。
ああ、もったいない。私としたことが、大好物の鰻が食べられないなんて…。
乗り物酔いは病気ではないので、一晩寝たら、すっかり回復した。
回復してしまうと、返す返すも、昨晩の鰻のご馳走が悔やまれる…。
…
…
翌日は、お弁当を持って、早速、近くの海に連れて行ってもらった。
海で遊んだ後、お弁当タイム。
お弁当の中には、定番の卵焼きが入っていたのだが、なんと、卵焼きの中には、鰻が!
おいしい!初めて食べた。
Koさんが、「うな巻き」と言うんだと教えてくれた。
昨晩私が食べられなかった鰻を、こうして、うな巻きにしてくれたのだった。
我が家では、これまで鰻が足りないことはあっても、残ることは絶対になかったし、わざわざうな巻きのために鰻を買うこともなかったと思うので、食べたことがなかった。
昨日は鰻を食べられなくて残念だったが、かえってこんなにおいしい食べ物に出合えて嬉しかった。
災い転じて福となす…大げさ( ̄▽ ̄;)
プライベートビーチ…
私たちは、毎日、島中の海に連れて行ってもらった。
中でも心に残っているのが、小さな入り江。
「ここは、地元の人しか来ないんだよ。」
その小さな入り江は、岩に囲まれ、きっと、ここを知っている人しか見つけられない。
まさしくプライベートビーチ。
そして、なんと、その砂浜は、真っ白。
星の砂ではないが、一面、白くてキラキラした、サラサラの砂なのだ。
転がって砂だらけになっても、すぐにサラサラと落とすことができる。
いろいろな海に連れて行ってもらったが、ここが一番気に入った。
私たちだけの、貸し切りの海を満喫した。
賢い犬
Koさんのお家では、犬を飼っていた。
確か、引退したあとの盲導犬だったと思う。(記憶違いだったら、すみません。)
とにかく、賢い犬だった。
私たちは、Koさんの実家に滞在している間、毎日一緒に、このワンちゃんの散歩に行った。
最初に散歩に行った日のこと。
Koさんの一家3人と、私たち2人、計5人で出かけた。
きょろきょろしながら、あっちへ寄り、こっちへ寄り、後ろの方を離れて歩いていた私たちに、Koさんが、耳打ちした。
「N=^_^=ちゃん、犬が見ていない隙に、隠れてみな。犬が、歩かなくなるから。」
えー、そんなことあるのかな、と半信半疑で、私は、だんだんに遅れて、路地で、ひょいと隠れてみた。
塀の陰から、ちらっと除くと、本当に犬が立ち止まっている。
お父さんが、いくよー、と引っ張っても、動かない。
こちらを、じっと眺めている。
妹が、ほんとだ、ほんとだ、すごい!と喜んでいる。
私が、姿を現したら、何事もなかったように、前を向いて歩きだした。
すごい!
昔飼っていた、ウチの犬とは大違いだ。
(ウチの犬については、コチラ ↓↓↓)
その後、妹も試したが、やはり、姿が見えなくなると、止まる。
私が犬のすぐ横について、そもそも犬から妹が見えないようにしていても、姿が見えなくなると止まるのだから、足音か何かを聞き分けているのかもしれない。
新参者の私たちを、すでにきちんと認識しているところが、本当にすごいと思った。
以上、50年前のお話
これらはすべて、50年前の出来事である。
しかし、こうして思い出すと、その景色がいまだに脳裏に浮かぶ。
その島の名前も憶えている。
そこに行けば、その場所がまだあれば、絶対に辿り着ける自信がある。
子供の頃の体験って、大切だと思う。
いいことも、悪いことも、子供たちはきっとよく覚えているのだ。
夏休み、親御さんたちは大変だとは思うが、子供たちにとって、有意義な体験をさせてあげてほしいと思う=^_^=