第1章#4 そもそも、どうして会議の時間を削りたいのか
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普通の会社であれば、会議の時間は重要と考えるかもしれない。
しかし、みんなで顔を突き合わせて長々と会議をすることを効率的でないと考え、立ったまま短時間で行うとか、時間を区切って行うなどの工夫をしている会社もあると聞く。
小学校教員にとっての会議とは
では、小学校の教員にとって、会議とはどのような位置づけなのであろうか。
小学校教員の職務は、子供たちを育成することである。
学習指導、生活指導、それらにかかわることが職務内容である。
逆に言えば、それ以外のことは皆、雑務である。
先生方は、目の前の子供たちにとってよりよい授業をしたいと思い、授業の準備に時間をかけたい、と思っている(と、思う。私はそうだった)。
学校における職員会議等の会議は、「子供たちにとってよりよい教育活動を」という思いのもとに行われているわけであるが、最後は管理職が意思決定し、全ての教育活動は校長の責任のもとに行われるのだから、先生方の意見が十分反映されていれば、会議自体は短い方がいい、と、皆が思っている(と、思う。私はそうだった)。
小学校教員の1日
教員の勤務時間は、多くの学校で8時15分から16時45分。
小学校では高学年になると、毎日のように6時間授業があり、児童の下校時刻は15時30分近く。
15時45分から16時30分は、休憩時間(先生方は、昼も給食指導があり、休憩できないので夕方、退勤前に休憩時間をとる)。
私が勤務していた学校のような中規模校では、担任であれば、専科の先生に自分の学級の授業を任せられるのが週4時間程度。(現在では主任軽減などで講師の先生に代わりに授業をしてもらえる時数も増えてはいるが、それはそれで、大変なこともある…この件は、また別の機会に)
その4時間もフルに自分のために使えるとは限らず、補教(お休みした先生の代わりに授業をすること)やエンカレッジルーム対応(教室に入れない子供がいる場合、別室で見守ること)などが入ることもある。
子供たちの休み時間は、一緒に遊んだり、日直であれば校庭で全体を見守ったり。
給食中には、子供にはゆっくり嚙んで食べるよう指導しておきながら、自分は5分でかきこみ、連絡帳の返事を書いたりプリントなどの丸付けを行ったりしている。
子供が下校してから休憩時間までの15分、休憩後から退勤までの15分、それも、会議でつぶれてしまったら、授業の準備や教材研究はいつするのか。
休憩時間返上で仕事をしている人が多いのも事実である。
4%の残業手当てで、実際の労働に本当に見合っているのか・・・
なんだか、ブラックな感じになってきてしまったが、これを改善してホワイトにしていくのが校長の役割であるということが言いたい!
つまり、先生方には、子供たちに関すること、学習指導や生活指導以外の負担は極力かけないようしたいのだ。
校長1年め6月の校長研修会で
スクラップ&ビルドという考え方は、皆さんご存じだと思う。
ビルドばかりでは増えるだけで疲弊するので、何かを始めようと思ったら、スクラップするということである。
校長1年めの校長研修会で、他地区の校長先生が講師として招かれ、その方のお話の中で、職員会議をやめ、先生方がグループになって授業研究をする時間にあてているというお話があった。
職員会議の内容は、文書を配れば、皆がそれを読んで、それで大丈夫だというのである。
私は、目から鱗だった。
そうか!職員会議はやらなくてもいいんだ。
理由は、前回述べた既定のとおり。
職員会議の目的さえ達成できれば、やるやらないは校長の裁量である。
その研修会でその校長先生は、職員会議をスクラップした代わりに授業研究の会をビルドしていたが、私は、せっかく職員会議をスクラップしたのなら、何もビルドしない方がいい、と思った。
先生方に、少しでも自由裁量の時間を増やしたいと考えたからだ。
以上のことから、私は、職員会議の枠は取っておくが、必要がなければ行わないことに決めたのでした。
先生方に示した文書は、以下のとおり。
これは、ただこの紙を配って説得するのではなく、まずは下地を整えることから始めます。
この続きは、また、次回に。
「職員会議のスリム化という提案」=^_^=
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