第1章#8 校務分掌の整理~何をどう改革したの?
もくじRemake『ホワイトな学校へ』
(約1800字)
前回例に挙げたように、私の勤務していた学校の、改革後の校務分掌は、以下のとおり。
常置部会=研究推進・生活指導・特別活動・体育
四委員会=学力向上・特別支援・情報教育・健康
特別委員会=入学・卒業、文化的行事・体育的行事
それに、教務事務と各教科・教科外を分担する。
「改革後の」と敢えて書いたのは、私が着任した当時は、このような形ではなかった。
着任してすぐにとりかかったのが、この分掌の整理である。
整理のポイントは、以下のとおり。
①形骸化してあまり仕事がないもの
②同じような内容の仕事が分散して別々に担当がいることで煩雑になっているもの
③今日的な課題で仕事が急増しているもの
それらを、幹部の先生方と相談しながら半年かけて見直し、3学期までに提示して、新たな分掌を元に次年度の教育計画を編成した。
前回示した樹形図は、改革後の分掌に合わせて私が作ったものだが、実はこの樹形図では、先生方一人一人がどれくらいの業務を分担しているか、負担の量がわからない。
そこで作成したのは、
人毎に何を分担しているかがわかるような、表
である。以下は、私が着任した当時の状況。
一目瞭然。
ずいぶん、横長になってしまった・・・。
各教科で色がついている担当は、イベント付きの役割。
「道徳」は、2学期または3学期、道徳授業地区公開講座というイベントを取り仕切る。
「図書館」は、夏休み明けに読書感想文。
「書写」は、暮れから3学期にかけて書き初め展。
何となくわかると思うが、人によって、各教科や教科外を三つ四つ担当している人、二つしかない人。
教務事務を二つ三つ担当している人、一つしかない人。
それぞれの教科や教務事務によって、仕事量に差があるので、一概に2倍3倍になるわけではないが、不公平感が漂う。
特に、一番上の6年1組の担任を見ていただきたい。
6年生の学年主任を担当。
特別活動主任を担当し、さらに教科外で「特支」を担当し、色がついている。
これは「特別支援教育コーディネーター」のこと。
つまり、今日的な課題に対応する特別支援教育コーディネーターが、教科外の一つとしてさらっと割り当てられているというわけだ。
その代わり、教務事務は「机・椅子」だけなので、軽減はされているようには見える。
が、不公平感が漂う・・・。
四委員会の列を見ていただきたい。
「情報」「健康」「学力」これらについては、今日的課題ある。
「評価」委員会って、何をしていたかというと、通知表の見直しと保護者アンケートが主な仕事だった。確かに、評価規準が大きく変わって通知表を大きく改訂した年は大変だったが、形が決まった後は、多少の見直し程度である。
一つの委員会である必要性はもうなくなった。
それよりも、現在大きなニーズがあるのは特別支援教育である。
教科外の一つとして割り当てて、一人二人でできる仕事の分量ではない。
これを整理して、翌年からこうした。↓↓↓
だいぶ、すっきりしたのがお分かりいただけるだろうか。
先生方は、常置部会の中の一つ、四委員会の中の一つに所属する。
いずれの部会、委員会にも、低学年、中学年、高学年、専科(これを業界用語で「島」と言う)から1名入るようにする。
〇〇長も、なるべく分散させた。5年2組に長が3つ書いてあるのは、「オリパラ」「補習」はルーティンな仕事しかないので「学力」担当が兼ねることにしたが、書かないでおくと誰が担当していたかわからなくなってしまうので敢えて書いたたため、見た目上3つになったということ。
特別委員会は、文化的行事か体育的行事のいずれか、入学か卒業のいずれかに所属する。
教務事務も、だいたい二人ずつ割り当て、一人当たり1種類を受け持てばいいように、種類を減らして整理した。
例えば、「指導要録」「転出」「転入」「転居・調査」と4つに分かれていた担当を、「指導要録・学籍」とし、3名で担当するようにした。
打合せは1回で済むし、関連する仕事が分散しないので、漏れがなくなる。
詳しくは、#10で。
もちろん、その人の力量、経験年数等で、仕事によって軽重はあるのだが、分担されている数としては、公平感があると思う。
右の枠外には、授業の持ち時数も示した。
このように、仕事量を見える化することで公平感をもてるようにすることが重要だ。
そして、このように体制を整えた上で、
次回は、「#9 いよいよ会議を減らす」につづく=^_^=
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