国産蜂蜜の減少?地球温暖化の影響!!
~なぜ蜜源が減少で国産蜂蜜の生産低下~
蜜源の急激な減少にはいくつもの原因があげられます。それら一つ一つが 原因となり、また複雑に影響し合い、最終的にミツバチが蜜を集め難くしているのです。では考えられる原因を、いくつかお話ししていきましょう。
日本で蜜源となる植物を上げると、草本ならレンゲ、クローバー、ナタネ、ソバ、イタドリなど、樹木ならニセアカシア、サクラ、ボダイジュ、
トチ、ソヨゴ、ユリノキ、そして果樹のミカンにリンゴ、クリなど。
・野菜や果物など数々の農作物があるから非常に幅広い。
・一説によると600種以上もある。
養蜂家は、花のある場所を探してミツバチの巣箱を置く。何も自然任せで設置場所を決めるのではなく、農家に蜜源となる花の種子を渡して栽培してもらったり、自ら樹木を植林したりもする。また農家と契約して農作物の ハウスや果樹園に置いて交配を手伝うとともに蜜を得るのだ。
・養蜂は農政上は畜産分野に入り、ハチミツ採りだけでなくポリネーション (農作物の受粉交配)としても重要だ。
ミツバチが減少の要因
①蜜源・農地の減少
まず農業が衰退して、休耕と開発などで農地が減っている。すると大きな蜜源であるレンゲやクローバーの栽培が減少傾向に。とくにレンゲの花を外来害虫が食い荒らす問題も起きています。
野菜や果樹も作付けの転換などでいきなり栽培が打ち切られることもある。また品種改良により、蜜や花粉の量が減らされた果樹や園芸品種が栽培されることも影響しています。
蜜量の多いニセアカシアは、要注意外来種に指定されたため、新たな植樹ができなくなった。
~蜜源が急激に無くなっている日本~
国内で蜜源が急減しているんです。だからいくらミツバチが広く飛んでも蜜を集められなくなって、ミツバチも、下手すると栄養が足りずに病気などに弱くなり、さらに悪いことに数も増えないのです。
養蜂家は、花のある場所を探して移動しながらミツバチの巣箱を置いていきます(現在は移動式ではない養蜂家も多いのですが)。養蜂家は農家に蜜源となる花の種子を渡して栽培してもらったり、自ら樹木を植林したりもするそうです。それでも足りないぐらい、蜜源となる花や樹木が減少しているということです。
②異常気象・気候変動の影響
むしろ近年の事情として注目されているのが、異常気象である。とくに花の季節に雨が続くとミツバチは飛ばなくなるので、蜜が採れないことが増えている。これまで梅雨がないとされた北海道(養蜂のメッカ)でも初夏に長雨が続く傾向が多く見られる。
また気象変動、とくに温暖化の進行でミツバチがまだいないうちに花が咲いてしまうことも起きている。養蜂家は、通常3月中にミツバチの数を増やして4月以降の花の季節に備える。ところが3月中に咲いてしまうと蜜を採ることができなくなる。
〜温暖化は植生も変化〜
これまで生えていた植物が育たなくなり、蜜源ではない別の植物の繁茂を招けば、ミツバチは餌にありつけなくなるだろう。
頻発する台風や水害の影響もある。山や河原が荒れたため、蜜源になっていた植物が大量に倒れたり枯れる原因に。それが植生の変化を進めてしまう。急に林内が明るくなったり土砂に覆われてしまうからだ。それでより蜜源植物が生えなくなる。
〜地球温暖化も実は影響している〜
あと、忘れてはいけないのが異常気象です。異常気象で雨量が激増していますよね。花の季節に雨が続くとミツバチは飛べなくなるので、蜜が採れない期間が増えてしまっているそうです。これまで梅雨がないとされた北海道(養蜂のメッカ)でさえも初夏に長雨が続く年が増え、さらに台風も頻繁にやってきて甚大な被害をもたらしています。
異常気象による温暖化の進行では、ミツバチがまだいないうちに花が咲いてしまうことも起きています。養蜂家は、通常3月中にミツバチの数を増やして4月以降の花の季節に備えるそうですが、温暖化により、ミツバチが活動し始める前に、多くの花が咲いてしまいと蜜を採ることができなくなっています。
③意外な原因は、野生動物の増加
今や山野にシカとイノシシが増えすぎて農作物被害が深刻化しています。
シカの食害で森林が荒れていると指摘されているが、その中に蜜源植物も多くあるのだ。気がついたら山野がまったく草の生えていない状態になっている地域もある。それでは花も咲けない。
この問題は養蜂用のセイヨウミツバチだけでなく、在来のニホンミツバチの減少にも繋がっています。
まだ確実な原因が突き止められたわけではない。しかしミツバチを始めとする花粉を媒介する昆虫が減ったら、農作物だけでなく自然界の稔りが激減する。実際、ミカン園でミツバチの巣箱を置くだけで収穫量が2倍になった例もある。蜜源が減ったことでミツバチが減少すると、次の稔りが奪われるだろう。その結果が農業の衰退にも連鎖する。さらに野生動物の生息にも響くかもしれない。
〜意外な原因!蜜源の減少は野生動物の増加も関係していた〜
シカとイノシシが増えすぎて獣害が深刻化しているのはよくニュースで流れていますよね。特にシカの食害で森林が荒れていると指摘されていますが、その中に蜜源植物も多く含まれているんです。
④養蜂の衰退は世界的な問題である
十数年前から世界中でミツバチの大量死(蜂群崩壊症候群)が大問題となっている。突然、ミツバチが巣箱から姿を消すのである。原因には大敵のダニやウイルスの蔓延から始まり、ネオニコチノイド農薬、遺伝子組み換え作物、携帯電話の電波まで疑われた。また長年のミツバチの酷使による遺伝子の劣化も指摘された。
しかし、いずれにも反証があり、まだ完全には解明されていない。どうやら複合的原因のようだ。
・国産ハチミツがなければ輸入ものに頼ればよいと楽観していられない。ハチミツの減少は、より大規模な自然界の変動を示す前触れかもしれないのだから。
国産蜂蜜の現状
①今、国産はちみつは全流通量のわずか6%
日本に流通しているはちみつの中で、国産はちみつはわずか6%しかないって知っていましたか。つまり、日本ははちみつ自給率が6%だということです。スーパーでも百貨店でも普通に売られているはちみつは日本語表記のパッケージデザインなので、ついつい日本産と勘違いしてしまいますが、裏の品質表示の「原産国」を見てください。まずほとんどが外国の名前が記載されていることでしょう。
②国内のはちみつ消費量は増え続けている!
国内のはちみつ自給率は減少しているのにもかかわらず、国内のはちみつ消費量は増加しています。この現象は、はちみつに限らずほとんどの食料がそうなのでしょう。日本人の未来が本当に危ぶまれます。作るのは嫌だけど、消費はしたい!これが今の日本の姿です。
③国産はちみつは高級品
これほど生産量の少ない国産はちみつなので、今はもう高級品となってしまいました。百貨店や、はちみつ専門店、または養蜂場の直営店、もしくはウェブ販売ぐらいでしか手に入れることができなくなっています。私たちの普段の生活圏であるスーパーではほぼ国産はちみつは手に入らないでしょう。身近なお店では買えないのです。もし取り扱っていたとしても、価格が輸入品の2倍から3倍以上はするはずです。
④全ての輸入はちみつが粗悪なわけではありません
ただ、勘違いしないでいただきたいのが、単純に輸入はちみつが品質が悪く、国産はちみつが品質がいい・・・ということではないのです。むしろ輸入はちみつの方が国産はちみつよりずっと品質が良いものがありますし、国産でもとても品質が悪いものも存在するんです。
はちみつに関しては、ずーと海外(特にヨーロッパ)の方が歴史が古く、 しかもはちみつの品質基準も日本よりとても厳しいのです。
⑤国産ハチミツの生産が激減しています
~近年、国産ハチミツの生産が激減している。
①安価な中国産の蜂蜜に押されている
②高齢化や後継者不足によって養蜂家の数が減少
いくつもの要因があるものの、最大の問題は蜜源が急減している
→だからいくらミツバチが広く飛んでも蜜を集められにくい環境。
・ミツバチも、栄養が足りずに病気などに弱くなるうえ、数が増えない。
ただでさえ、国産はちみつの生産量は少ないのに、今さらにその生産量が減少しているそうです。生産量が多く、価格も圧倒的に安価な中国産ハチミツに押されている上、養蜂家の高齢化や後継者不足によって生産者の数が急激に減っているのが一因です。
しかし、実は原因はそれだけではなく、いやむしろ他に深刻な原因があったのです。最大の原因は、養蜂家とミツバチがいくら頑張っても十分な蜜が採れなくなってきているということなんです。蜜が採れない!それはどういうことなんでしょう?
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