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長編連載小説「万華のイシ」各話まとめ

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現代日本を舞台に、「病魔」と呼ばれる異能を宿した少女たちの苦悩と闘いを描く、「ミステリ×異能」の完全オリジナル現代ファンタジー!◆◆◆現在、第一編「無我炸裂」公開中!
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2023年5月の記事一覧

【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_0

プロローグ「人間ってさ」 「何でも食べるよね。雑食っていうか、もはや見境なしというか」 …

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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_1

前回はコチラ!! 1章_無我-crazy in trouble- 1-3 ファーストコンタクト  追手を撒くのに…

【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_2

前話はコチラ!! 1章_無我-crazy in trouble- 1-4 六日前の記憶 ◆二〇〇五年 六月五日 神…

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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_3

前話はコチラ!! 1章_無我-crazy in trouble- 1-5 至上の銘果 ◆二〇〇五年 六月十一日 神…

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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_4

前話はコチラ!! 1章_無我-crazy in trouble- 1-6 台風の目 「え〜〜〜〜、オホン。イチャつ…

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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_5

前話はコチラ!! 1章_無我-crazy in trouble- 1-7 悪魔大元帥 「私立姫毘乃女学園」 「は?…

【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_6

前話はコチラ!! 間章_講義-vol.1- 「まずは復習になるが、病魔と呼ばれる症状は何に起因するとされている?」 「遺伝子異常です。それも、性染色体の」  別谷のいない探偵事務所で、神流と等々力は個別指導塾の授業風景のようなやり取りをしていた。 「そうだ。ヒトは性に関係なく保有する二十二の染色体に加えて、性染色体を二つ持っている。いわゆるX染色体とY染色体だな。この組み合わせがX二つなら女性、XとY一つずつなら男性としての形質が現れる…っていうのは今の時代、誰でも知って

【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_7

前話はコチラ!! 2章_残映-encounter- 2-1 別谷境の陥穽 ◆二〇〇五年 六月十三日 姫毘乃…

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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_8

前話はコチラ!! 2章_残映-encounter- 2-2 異物  そんなわけで、自ら陥穽に嵌ってしまった…

【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_9

前話はコチラ!! 2章_残映-encounter- 2-3 誰かの夢act.1     ◆◆◆◆  ひどく不快な…

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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_10

前話はコチラ!! 2章_残映-encounter- 2-4 伊南江美の憂鬱 ◆二〇〇五年 六月十五日 姫毘…

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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_11

前話はコチラ!! 2章_残映-encounter- 2-5 露見・制裁・弁解  女子高生に扮しての調査も三…

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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_12

前話はコチラ!! 2章_残映-encounter- 2-6 理解・取引・結成  ――――――――――――。 …

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【長編小説】万華のイシ 無我炸裂_13

前話はコチラ!! 2章_残映-encounter- 2-7 無茶苦茶(理解不能) ◆二〇〇五年 六月十六日 姫毘乃女学園正門前  伊南江美という協力者を得た次の日は、午後から天気の急変で雨が降っていた。  傘を叩く音から雨粒の大きさを想像しながら、姫毘乃女学園の校門脇に佇む。  学園内で悪目立ちしつつあったらしいオレはアドバイス通り、放課後になってから姫毘乃を訪れ、こうして伊南を待っていた。  部活動を終えた生徒たちが、次々と校門から出てきては「お疲れ様でした!」「ま