学歴自慢をやめてほしい理由
昨日のnoteで書いたのですが、同居していた祖母はかなりの見栄っ張りで、身内の学歴を自慢するのが生き甲斐みたいでした。
例えば私は「お勉強」はできたので、A高という公立の進学校に通い、大学は教育大(国立)で、祖母としては鼻が高かったのです。
でも本当にやめてほしかった。
まず誰がそんな話ききたがるねんって思うし、品がないし、アタマ弱いの丸出しやんって思うのですが、他にも1つぐらい理由がありました。
私は社会人になって初めの2年は、正規採用ではありませんでした。職場は実業高校で、要はまだ教員採用試験に受かっていなかったのです。
祖母はそのことを口外するなと、私に釘を刺すのです。実際のセリフは、マジな顔で
「よその人に言いないけ!」
です。私は心の中で
「言うし!」
と反発します。
祖母からしたら、私が正規採用でないことさえ知られなければ、孫は地域で誰もが知ってる実業高校に勤めてるとエエかっこできるのです。
それはさておき。私は実業高校に勤め始めてから、プライベートでお花(華道)を習いたいと思っていました。
たまたま、同僚の親戚の方がお花の先生をしておられるというご縁があり、その先生のもとで習うことになりました。
私は弟から「女子じゃない」とよく言われていて、それは事実なのですが、お花を習うし、手芸が得意だし、職業は養護教諭(保健室の先生)で、やってることはだいぶ女子でした。
ウエディングドレスも手作りしたのです。ユザワヤという大きな手芸用品店で、ブライダルサテンとかチュールとかオーガンジーとかを買い込んで、花嫁の通過儀礼と言わんばかりに、ヘッドドレスも含めて夢中でこしらえました。
100%趣味でしたが、夫となる人へのサプライズと、病気で死にかけている母方祖母にドレス姿を見せるということを兼ねていました。
そんな頃のことでした。教員採用試験にも合格していて、職場は3校目。私は相変わらず、お花を習い続けていました。
みんな雑談しながら和気あいあいとお稽古しているとき、何かの話の流れで、自分がウエディングドレスを手作りしたことを話したのです。
すると、先生から思いがけない反応が。
「そんなことは、もっとみんなに話すべき、写真も持ってくるべき、私らはアンタを、勉強しかできない子と思ってる」
と。思いがけないとはいえ、学歴が高いと引き算評価だということぐらいは知っていた。
職場でも上司が、私がA高出身だと知って、評価基準を上げるとハッキリおっしゃいました。
それは私への叱咤激励だったわけですが、学歴が高いと良くも悪くも期待値が上がるので、学歴が高いことはリスクにもなる気がするのです。