自分の「やりたい!」気持ちが勝ってしまう
以前、通常学級の子供たちを見にいく機会があった時に、補助の先生と2人きりで教室に残っている子がいました。
理由を聞くと、学校探検で、校内を回るときに、グループの友達と意見やペースが合わず、イライラして、途中で離脱してきたのだと話してくれました。
本人はこの学習をとても楽しみにしていたのに思ったようにできなくて、もう学校にきたくないとまで言っていました。
確かに、その子は授業や生活の中で何度も、自分の気持ちと、周りとの間に大きな溝があり、ずっと、自分のやりたいことができない状態でいたのだと思います。
次第に教室に入ることができなくなってしまいました。
実際にあった例ですが、自分の意欲(気持ち)と周りとが合わないケースは多いと思います。
本人は、意欲も高くてやりたいことがあるのに、早く行きすぎて周りに止められたり、やっている内容が違っていると注意されたりと、
『せっかく頑張ろうとしていたのに』と、意欲がなくなってしまいますよね。
そのせいで、自分は悪いと感じてしまう子もいます。
このようになってしまう原因は、本人の中にあることが多くて、
自分の好きなことになると、
●周りが見えなくなる
(好きなことに集中してしまう)
●勝手な解釈をしてしまう
(本当は1人でできると思った)
(早くできると思った)
(勝手に進めてよいと思った)
●自分1人でやりたくなる
(興味のあることは、自分が納得するまでやりたい欲が高まってしまう)
●口出しされたくない
(自分の好きなことには、方法や選択など、決められたくないところがあります)
よく、自分が中心のように考えてしまうといった言葉を使われますが、本人たちは、自分が中心だなんて思っていなくて、ただ自分の「やりたい」気持ちを叶えたいだけなのだと思います。
それが、学校という社会の中でやるので、本人たちはとても大変だと思います。
学校が嫌になっていく気持ちも分かりますよね。
しかし、これからも社会で生きていく上では、自分の欲を出しすぎると、どうしても周りとうまくいかない状況が多々でてきます。
ですから、
『個々の学習意欲を叶える場』
と
『みんなに合わせる場』
この二つを切り離して、支援をしていく必要があると思っています。
そのためには、はやり環境(場の設定)が大切です。
おそらく、このようなことで困っている子のほとんどが、学校では窮屈な思いをしています。
それプラス学習意欲も保証されないと、学校にいきたくなくなりますよね。
学校で思う存分、学習の意欲を消化できずにいたら、ご家庭で本人が納得するまで学校の学習の続きをさせてあげるのも、一つの方法だと思っています。
※もちろん、学校でそのような機会を与えてもらっているならよいのですが、そうではないときは、ご家庭での支援も必要となってくると考えます。
もし、お家に帰ってきて
「学校の勉強つまらない」と、言ってきたら、満たされていない可能性が高いです。
困っていたら参考にしてください。