知っておきたい地震と津波の新知識 ~地球最大の地震と1000mの大津波~
自然災害の多い日本に暮らしていると、
地震のニュースを耳にすることが少なくない。
その度に「マグニチュード」や「震度」といった言葉が使われているが、これらの言葉の意味をご存じだろうか。
マグニチュードとは「地震が発するエネルギーの大きさ」である。
マグニチュード(以下Mと省略)が0.2大きくなると
地震のエネルギーは2倍になり、Mが1違うとエネルギーは32倍にもなる。
2011年3月11日に発生した「東日本大震災」は、M9.0
1995年の「阪神淡路大震災」はM6.9だったので、2つを比較すると、
阪神淡路大震災の1400倍ものエネルギーが東北地方を襲ったことになる。
一方、震度とは「観測地点での揺れの大きさ」を表している。
あまり知られていないが、震度には0もあって、0~7の8段階で揺れの大きさを表しており、「計測震度計」という道具を使って測られる。
1996年に「計測震度計」が採用される前は、気象庁の人の体感や、
周りの物の揺れ具合等で震度を決定していた。
震度とマグニチュードの大きな違いは、
観測地点によって値が変わることだ。
マグニチュードは地震が発するエネルギーの大きさなので、1つの値しかない。
一方、震源から遠ざかるほど小さくなる震度は、
観測地点によって値がさまざまなのだ。
いまいちピンとこない人は地震を台風に例えると分かりやすいだろう。
台風でいうところの中心気圧がマグニチュード
風速が震度のようなものだ。
台風の中心から離れるにつれて風速が弱まっていくように、
震度も震源から離れるにつれて小さくなっていく。
なるほど分かりやすい。
地球上で起こる最大の地震として想定されているのはM10である。
計算上この地震は、東日本大震災の30倍のエネルギーをもっていることになるから恐ろしい。
発生した時の被害は想像もつかないが、これまでにM10の観測記録は無く、もし発生しても1万年に1回の程度だろうと言われているため過度な心配をする必要はないのかもしれない。
また、地震が起きると津波が発生することがある。
東日本大震災では、国内観測史上最大となる40.5mの高さにまで達した。
マグニチュードの最大は10だと考えられているが、
地球最大の津波は何mの高さに達するのだろうか。
巨大隕石の衝突等による大津波は考えないことにしても、
なんと最大1000mの津波の発生が示唆されている。
アフリカ北西部にあるカナリア諸島、「ラ・パルマ島」の山体で、
島の3分の1の部分に斜めの断層が発見された。
火山の噴火が引き金となって山部分が海に滑り落ちると、海面が以上に隆起し想像を絶する大津波を引き起こすと考えられる。
観測史上最大の津波はアメリカ、アラスカ州のリツヤ湾に氷塊が崩落して発生した524mである。あまりにも大きくて想像がつかないが、
その2倍の大きさの津波というのは考えただけで恐ろしい。
しかし、1000mというのはラ・パルマ島の大部分が一気に崩落した場合の予測であるため、実際の津波はもっと小さいものになると言われているので過度な心配は禁物である。
自然災害を人間の力で完全に予測、防ぐことはできない。
いざというときの備えはしっかりとしておきたいものである。
いつ来るかわからない地震に対して備えをしておくことは大切である。
枕元に必ず準備ておきたいものに「靴」と「笛」がある。
この2つを用意しておくと助かる可能性が格段に上がるのだ。
地震で窓や食器が割れ、その破片が散乱した上を逃げなくてはいけない時、靴が無いと足に大けがをしてしまう。また、倒壊した瓦礫に閉じ込められた時、救助に来てくれた人に自分の存在を一番伝えられるのは笛である。
瓦礫の中からいくら叫んでも、声は周りの重機の音などにかき消されるため、高い音の出る笛は必須なのだ。
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