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【エッセイ】医師とは究極のファシリテーターなのではないか?「病理医ヤンデル先生の医者・病院・病気のリアルな話」を読んで。

医者の仕事は「病気を完治させること」にあると思われがちだが、あくまで完治させるのは「患者自身」であって、医者はその手助けをするだけだという言葉を、どこかで耳にしたことがある。

この本にもそのようなことが書かれている。

1年くらい、だいたい月に1度のペースで、ずっと通っている病院がある。いわゆる心療内科と呼ばれるところである。

精神面、体調面を含めた近況を報告し、処方される薬を決めてもらう。診察時間は毎回10分程度。

心療内科と聞くと長い時間カウンセリングをしてもらうイメージがあるから、最初は「これで大丈夫だろうか?」という不安がないわけではなかったけど、体質に合わせて薬を処方してくれるし、何よりちゃんと効果も出ているので、今は信頼している。

ファシリテーションという言葉を最近よく耳にする。

グループによる活動が円滑に進むために、中立的な立場から支援を行うこと。という意味らしいが、人間の生を健やかなものとするために支援を行う医療こそ、究極のファシリテーションであり、またそれを担う医者こそ、究極のファシリテーターだと思う。

自分が何を知っているかというのは、自分では思った以上にわからない。
人に自分が知っていることをどう伝えればいいかも、とても難しい。
ぼくは今、医者をはじめとする医療者たちが、医療の知識をみなさんにどのように伝えといくべきなのかを、この本の執筆を通じて、かつてないほど考えている。

本書より

来月にはこの方のトークショーが地元で開催される。

https://mameniyonderuevent.peatix.com/

楽しみだ。


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