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積読 切羽詰まると勉強が捗ることについて 不動産賃貸業

私が医者になった頃、恐ろしいことに卒業したてのひよこの状態でも、夜の救急外来に患者さんがくるような病院にひとりで当直に行かされることが普通にあった。特に外科系に入局すると決めた人は。みな、当直必携の書を何冊か握りしめて当直に挑んでいた。私は幸い2年目になってからだった。

ベテランの看護師さんに助けてもらいながら、患者さんに対しては平気な顔で説明しながら、裏で本を必死に読む。本の通りに診断して適切な処方を出す。大病院でないと手に負えないものは大学病院に電話して搬送する。先輩に夜中でもなんでも電話する。どんな試験よりも頭に入った。案外なんとかなる。女は度胸よ。いや、患者さんからしたら、えらい若いペーペーやなと思われていたんだろうけど。ベテラン勢は当直が辛くなってくるからしょうがないんよ。

国試に出るような特殊な症例は滅多に来ない。心が寂しくて体の調子が悪くなるような人も多かった。

そんなめちゃくちゃなやり方は時代に合わないから今はもちろん研修医には指導医がついてるはずだけど。(全国どこでもそうとは限らないとは思ってる)


今わたしは不動産賃貸業の雇われ社長をしているけど、はじめは数年だけのちょっとした手伝いのつもりだったし、前社長は認知症で教えを乞うこともできないし、残った親戚たちは簿記3級の資格を持ってると自慢するか、なにも考えていないかで、経営のなんたるかとか理念も特になさそうだった。ほいほいと社長になったとき顧問の税理士さんにどんな勉強をすれば良いか?おすすめの本など教えてほしいと聞いても、お任せいただいたらいいですと言うばかり。どうも勉強する気が湧いてこなかった。手伝いを始めた頃に簿記3級のテキストだけ読んで、日々の経理の仕組みだけ納得したあとは、なんとなく今までの延長を繰り返してたら維持できるような気がしていた。税理士さんから今年は経費使った方がいいと言われたからと親戚がなんやら買い込んでてもそんなものかなと流してた。

ちょっと切羽詰まってきたのは、エレベーターの修繕で借金をしたときだ。連帯保証人にならなくて良いと言われてはじめて、連帯保証人になりうる立場と気づいたのだ。え、ちょっと待って、これ、なにかあって損害賠償とかの話になったら、私が責任持たないといけないってことだよね。そりゃ、親戚が社長したくないと言うはずだわ。ええ〜、いや、そうだよね。社長ってそういうものだよね。概念としてわかってたのに、自分と関係あるって感じてなかった。

コロナでもし店子さんが出て行ってたりしてたら、一瞬で詰んでた。なんとか耐えてくれて助かった。建て替えのためのお金はないから、永遠には物件を維持はできないのも見えてきた。このままなんとなく今までの延長でとは行かない。私は切羽詰まっている。何にもわかっていないのに借金とかできない。すごく疑い深くなったし怒りやすくなった。私の憧れる素直で愛される専業主婦の裕福なマダム像は夢のまた夢だ。来世に期待するしかない。しょうがない。覚悟する。こういうときは勉強すべきだ。そしてどんな不況でも生き残れるようにしないと。


勉強しないといけないこと

  • 経営

  • お金のこと 決算書読めないし全然使い方わからない

  • 不動産投資

  • 相続税対策

夫に賃借料が入ってくるようになったけど、元々の所得と合わせて所得税で持っていかれる分、実入りは固定資産税の支払いよりも少ない。つまり夫単体だと赤字である。夫はかなり働き者だけど、ほんとはもうちょっと仕事を減らして自分の健康に手間をかけて欲しい。言ったって聞いてくれないけど。でも説得するためには赤字はダメだ。

会社からの私の給料を上げたから(前社長の分から流用)世帯的には赤字にはならないけど、私も麻酔の非常勤医師として働いてるから所得税率やらなんやらが上がって持ってかれる。それでも世帯収入が上がってるんだから感謝すべき、そういう考えも理解できる。でもさ、ずっとストレスがかかるんよ。私は慎重なタイプで万が一の最悪の事態を常に想像するから。麻酔科医としては必要な資質だと思ってるけど、不動産賃貸業はもうちょっとリスクを好むタイプが向いてそうでしょう? しんどい。

なんのために働いているのか。もう辞めたい。そりゃフルタイムよりは低いけど非常勤医師だけの給料でも私は充分だと思うんだけどと、夫と喧嘩しまくった。親戚を養うために働いている感ある。イラっとする。ちゃんと彼らと別々に分けたい。入ってくる額も出ていく額も少なくして手間を省きたい。お金をお国に納めるために働いて、おこぼれに預かってるような気持ち。それなら、働かずにストレスのない時間がほしい。それか、想像しうる最悪の事態でも大丈夫だという確信が。

そのためにどうしたらいいかわからない。きっと資産の組み替えをすべきだろうし、今まで通りのやり方を変えねばならないんだけど、そうなると勉強が必要だよね。誰かに助言を乞うにしても前提知識がないと。ああ、興味ないのに勉強やだやだ。それに税理士さんも今の人でいいんだろうか? 私との相性は良くないと思うんだよね。

そんな私の今の積読本。

(読書を仕事につなげる技術より)

  • ざっくり分かるファイナンス

  • MBA経営戦略

  • グロービスMBAマーケティング

  • 人事屋が書いた経理の本

  • 問題解決プロフェッショナル

  • 意思決定のための「分析の技術」

読書好きだから題名に惹かれて読んだけど、ちょっと思ってたのと違った。会社経営には関係してそうだから、おすすめされていた本のうち核となってそうなものを手に入れた。ざっくり分かるファイナンスだけ2回通読済み。


会計・財務の本

  • 道具としてのファイナンス

  • まんがで身につくファイナンス

  • 決算書はここだけ読め

  • なぜ社長は決算書が読めないのか

  • 決算書ナゾトキトレーニング

  • 社長のための中小企業の決算書 読み方活かし方

  • ダントツ人気の会計士が社長に伝えたい小さな会社の財務コレだけ

  • 儲かる経営の方程式

なぜ社長は決算書が読めないのかを一回通読した。私みたいに決算書わかっていない中小企業の社長はいっぱいいるらしい。ふむ。前社長もわかっていなかったかもしれないな……。よし、やったるぞ。


不動産の本

  • 不動産投資にだまされるな(読んだけど、何度も読みたい)

  • ハーバード式不動産投資術

  • 空き家再生賃貸(Kindle)


空き家再生賃貸は一度サラッと読んで、私の方向性はこれだと思った。戸建て賃貸を実際にされている人の書籍。物件ごとに貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を作るべきって書かれているので、ちゃんと会計の勉強やろうって思った。自分で作れるように。



この辺が、勉強しなくてはいけない私の手元にある本。図書館で不動産や相続税の本を借りてはパラパラ読んで、じっくり読みたいものを古本で購入している。相続税は難しすぎてお手上げなので、プロに相談だなぁ。

あと、中小企業診断士のテキストをメルカリで購入したんだった。ちょっと方向性が違うけど。読むと必ず眠くなるので、今の私は力不足。これはいずれ。


そして、私が心から読みたいと思っている積読本

  • 図書館の魔女シリーズ(再読用に購入した。地図とかメモりながら読みたい)

  • 深夜特急シリーズ

  • 三島由紀夫(INFJらしいので)

  • トルストイ

  • ドストエフスキー

  • 森の生活

  • アニーディラードの本(広域利用の図書館で借りられそう)


身軽に旅するように暮らしたい。読書して散歩して。晴耕雨読な生活。私が、バリバリ働いてお金持ちになってブランドもの買い漁ってという生活大好きだったら不動産賃貸業喜んでやってただろうになぁ。レバレッジをかけてとか言ってさ。そんな贅沢生活に憧れがあるらしき親戚が引き継いでくれたらよかったのに。できないからやらないらしい。できなくってもやらねばならない立場に追い込まれたことがないんだろうな。いきなり新人の1人当直のような。

なんにせよ、勉強して理想の生活を勝ち取ってやる。

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