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ペン習字が楽しい 万年筆エラボーへの愛
万年筆のエラボーについて調べてたらペン習字を習いたくなった。
小学校5年生の終わりに引っ越して以来、習字教室に通うことはなくなったけれども、私はピアノもそろばんも未練はなかったものの、習字だけは続けたかったなと長年思い続けてきたんだ。教室に通い続けている中高生が行書だか草書だかを練習していたのを横目に見ながら憧れていたのになって。
でも、習字教室には通わなくなり中学生に上がって、可愛い形の文字を書くのが周りで流行った。そうだ、丸文字って言った。私もこっそり流行りに乗り、せっかく習字で美しくなりつつあった文字の形を丸っこく変化させてしまったんだ。ちょっと後ろめたく思いつつも。
そして、高校生のとき、書道を今でも続けていて字の綺麗な同級生に嫉妬した。自分が選べなかった分かれ道の先に私もこんな綺麗な字を書く未来があったかもしれなかったのにと。
それから三十余年、万年筆とインクにハマった今の私は、万年筆を使いたいがためにペン習字をしようとしている。近所に書道教室はないか、それとも通信教育にしようか。隙間時間にできるのはなんだろうか。通信教育だと、締め切りが負担でそのうち飽きてサボってしまう気がする。まず、何か本ででも始めてみて続くようなら通信教育に手を出してみようか。
あちこち調べてみて、これいいなと思ったやり方。
文京学院大学女子中学校高等学校でやっているペン習字トレーニング。
コンピューター全盛の時代でも、ていねいできれいな字が書けるのは一生の財産となります。ペン習字教本をお手本に、1日1枚以上ペン習字の書写をすることを習慣づけています。年間600枚以上清書した生徒には、「富士賞」の一部として「ペン習字精励富士賞」が授与されます。
教本をお手本に書写をする。年間600枚以上ということは1日2枚で達成できるんだよね。ちょっとやってみようと思って、本を購入し、たまたま持っていたB5のトレーシングペーパーとエラボーで始めてみておよそ2週間。
楽しい!!
私、字を綺麗に書けるようになることそのものより、書くこと自体が好きだったんだ。字と向き合って慎重に書く時間。ジャーナリングとはまた違う、没頭する時間。
実は万年筆のエラボーの極細軟(SEF)はあまり速く書くのには向いていないなって思ってたんだけど、じっくり、とめやはらいに注意して字を書くのにぴったりな万年筆なことに改めて気づいた。他の万年筆では表現できない線。ああ、もっと上手になってエラボーの力を思う存分発揮させてあげたい。
このタイミングで老眼鏡を使い始めたのもよかった。やりやすい。ヘッダーの写真に写っているメガネは、老眼鏡レンズの保護メガネ。病院での仕事のとき、コロナ後からは医療用ゴーグルが必須になったんだけど、手元が見にくくなってきたので遠近両用タイプと老眼鏡タイプの2種類の保護メガネを買ってみて、仕事用には遠近両用を持っていって余ったもの。この習字やジャーナリングのときに余った方を使ってみたら、すごく楽だね!!と思って愛用している。
思えば高校生のとき、書道を続けてたらよかったのにと後悔したけど、たった4年のことだったんだよな。アラフィフの今思えば、たった4年やらないだけでもう遅いなんてことなかったよって思う。今から4年後、このままペン習字続けたら、きっとあのとき憧れた字の綺麗な人にちゃんと近づけるんじゃないかな。ま、無理はせず、ぼちぼち楽しんでいきましょ。