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かりん
2024年12月26日 14:05
今年も過ぎてゆく除夜の鐘が百八つ鳴り止んだら新しい年が始まる変わらない日々に感じているけれど鏡に映る自分は年々変わってゆく早く大人になりたいと願った幼い私あの人の声を聴いて胸がきゅっとなってそれが恋だと知った私守るべきものをこの手で愛でながら淡々と日々をこなす私この人生を振り返り静かに こたつでみかんを食べている私いつの私
2024年12月20日 14:50
イルミネーションが冬の街に舞い降りた天の川のようこの光の川を渡って今宵出会う恋人達途切れ途切れに続く光の川の中でプレゼントを待つ子供達その寝顔を見ながら微笑む親達寒さに震えながら手を擦り合わせて見上げた街の眩しい光の渦の向こう側でサンタさんと赤鼻のトナカイさんが飛び回っているそんな幻を見た誰の心にも幸せを届ける魔法の粉をばら撒
2024年12月13日 14:30
小高い丘の上にある誰かが作った木のベンチに君と並んで座ってる冷たい冬の風を受けながらあったかいマグカップを両手で包み込む僕らココアから飛んでゆく柔らかな雲のような湯気はほわんとあったかく寒さに震える僕らを包み込むしあわせになる魔法には難しい呪文も派手なイルージョンもいらない何を食べるのか?何処にいるのか?そんな事よりもっと大事な事は
2024年12月5日 17:29
街が夜へ着替え始める小さなお家の小さな窓が夜道を照らすランプの様にほわんとオレンジ色に光り始める小さな窓に小さな影私はその影に手を振るすると小さな影は飛び跳ねながら手を振り返してくれた君と出会ったのはこんな雪の日でした君の話す声は柔らかに降り積もる耳の奥に残る残影君のまつ毛にふわりと舞い降りた一粒の雪の結晶
2024年11月1日 15:28
君の笑顔を頭に浮かべながらまたひとつ編み進めてゆくその小さな体がどうか冷たい風に震えません様に少しでもちょっとでも君が温かであります様にほんとうはいつも側にいて守りたいこの想いも込めてまた
2024年9月19日 17:10
微熱を帯びた夕日を数多の煌めきと共に抱きしめる静かな海波打ち際足首に冷たくゆるやかな波を絡ませながら歩く君の蜃気楼移ろう季節の旅人のよう君の幻に線香花火の蛍の様な灯火を重ねて見てる砂粒が風に舞う風鈴の音が ひとつチリーンと鳴ったまだ砂が熱を持ったままの九月の海辺で君を想う これまで、ここでは過去作品をご紹介させて頂いていましたが、
2024年9月13日 16:15
茜色から濃藍色へと空が着替え始める頃私の前に古びた木の扉が現れました恐る恐るドアノブに触れて見るとほのかに温かで軋みながら僅かに開いた隙間からは薄い朝日が差し込んできますあぁこれは「明日」「明日」が私を迎えに来たのね「今日」という時間に聴いたあなたの声も静かに見つめたあなたの姿もさようならまた、逢えるかな「明日」
2024年8月26日 15:55
曇りの日には悲しい気持ちになって雨の降る日は涙を零すそういうものだとずっと思っていましたそんな日を繰り返していつか消えてゆくのだと思っていましたある日冷たい雨が髪に落ちてこなくなって不思議に思い振り向いたらあなたが傘をさしてくれていましたやさしく笑うあなたが そこにいてわたしも笑っていました
2024年8月21日 15:44
綺麗な物や素敵な事を見つける度にあなたに伝えたい遠く離れていてもあなたの笑顔が見たくて喜ぶ声が聴きたくてそう想える人あなたがいてくれる事が私のしあわせ美味しものを食
2024年8月2日 16:50
どれくらいの時間を生きてゆくのかそれは誰にもわからない生きてゆく時間の中でどれくらいの人と出会うんだろう夢物語では生まれる前の世界で必ず逢おうと約束した魂がいるというそれは自分の半身の様な存在でこの世に生まれてくる時にひとつだった魂は引き裂かれ右と左に分かれて走り出した互いを探して果てしのない世界で何の手掛かりもないままもがいて泣き
2024年7月2日 15:54
頬寄せ合って温かくてしあわせだねって微笑み合うそんな僕らの小さな物語君と僕がいるくすぐったくてやわらかくて静かな光に包まれた時間君の優しい瞳に吸い込まれながら同じ夢を見ていたいんだその胸に悲しみが溢れる時は僕の名を叫んでほしい僕がこの両手でその悲しみを外の世界へ汲み出してあげるよその胸にしあわせが溢れる時は僕の名を呼