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【この口癖使ってない?】〇〇せねば・〇〇すべき!に隠れた罠。
こんにちは、にんにんです。
今日は「ねばべき思考」についてお話ししてみます。
あなたは、
「〇〇すべきなのに」
「〇〇しないといけない」という言葉、
よく使う方でしょうか?
その考えはどういう心理から生まれてくるのか、
また、「ねばべき」言葉を使うことのデメリットに
ついてお話ししていきます!
「〇〇すべき」はどこからくる?
人は誰でも、心の中に基準を持っています。
例えば、
(仕事で任されたことは完璧にしないといけない)
という考えを持つ人は、
仕事をやり遂げることを重視し、責任感が強いです。
(他人に対して常に優しくしないといけない)
という考えを持つ人は、
相手の気持ちを優先して、自分が少し我慢してでも
合わせてあげるかもしれません。
このように人間は、自分自身の基準となる考えに沿って
日々の行動を決めているんですね。
「〇〇すべき」に隠れた罠
では、この考え方の罠をお伝えします。
大きく分けて、二つあります。
①人によって、基準となる考えが違う
人によって、基準となる考えは違います。
例えば、
仕事において
残業しないことが第一優先のAさん、
利益を出すことが第一優先のBさん、
仕事を完璧にやり遂げることが第一優先のCさん
というように、人はそれぞれ大切にしていることが違います。
みな、自分の考えに基づいて行動するため、
Aさんからすると、利益のために残業するBさんは
意味がわからないし、
Bさんからすると、利益より仕事の完璧さを優先する
Cさんのことが理解できないし、
Cさんからすると、仕事が終わっていないのにさっさと
帰るAさんをあり得ないと感じます。
このように、何を基準とするかによって
本人が選ぶ行動が変わり、他人に求めるものも
変わってくるんですね。
恋愛においても
程よい距離感で、お互いの自由を重視するのか
四六時中一緒にいることを重視するのか
ロマンチックさを重視するのか
など、皆大事にするところが違いますよね。
このように人間は、考え方や基準に沿って
自分自身の行動を選択し、
他人にも自分と同じ考えに基づいた行動を期待します。
ただ、その考えや基準は人によって違う、という
ことを覚えていてください。
②物事や人の考えに、正解不正解はない
人の考えは人それぞれ。
基準や考えに間違いなんてありません。
物事はあくまでも中立です。
この世で起こる全てのことに、
いいこと・悪いこと という区別はありません。
中立の物事に善悪、正否というレッテルを貼っている
のは、自分自身なんです。
そのため、あなたが基準としている考え方と
他人が基準としている考え方は
それぞれ違い、そのどちらにも正解不正解はありません。
(じゃあ、殺人はどうなの?)と思うかもしれませんが、
現代の日本では、殺人は犯罪として法律に則って
裁かれます。つまり悪いことですね。
しかし、戦時中や大昔であれば、その限りではありません。
このように、物事自体には意味はなく
社会や個人がその事をどう位置づけ、
どう考えるか、という問題なんです。
人によって違う考えや基準に正解はないとすれば、
1つの考えを、自分や他人に強いるのは
少しおかしい感じがしますよね。
「ねばべき思考」のデメリット
大きなデメリットは、
自分や他人を苦しめる、ということです。
ねばべき思考では、
自分の基準に縛られているパターンと、
「世間一般的にはこうすべきだよね」という
謎の決めつけに縛られるパターンがあります。
どちらにしても、自分の考えや、
世間の見えないルールを信じて
それに自分や他人を当てはめようとしてしまいます。
うまくいっている時はいいのですが、
うまくいかないとどうなるでしょうか?
"人に迷惑をかけるべきではない"
と考えている人が、
何らかの原因で他人に負担をかけないと
いけない場面になったとします。
その時の感情としては、
ひたすら自分を責める
自己肯定感が下がる
うまくできない自分が嫌になる
という感じでしょうか。
この感情が行き過ぎると、沈んだ気持ちになり
抑うつ症状が出やすいです。
また、ねばべき思考だと、
他人に対しても寛容になれません。
先ほどの例でいうと、自分が迷惑をかけられたら
相手のできていない部分を責める
相手を馬鹿にする
被害を被ることを損失だと感じて怒る
このように、「〇〇すべきなのに!」と
いろいろなことが目につき、怒りを覚えやすいです。
友人、親、パートナー、同僚、店員など
様々な人の態度や言動が気になります。
「ねばべき思考」は、責任感が強く
常識など規範を重んじたり
自分や他人を律する気持ちが強い人ほど
陥りやすい思考です。
行き過ぎなければ、
何事にも真摯に取り組み、
自分の中の基準に沿って行動する
まっすぐさを持ち合わせた素敵な個性です。
ただ、行き過ぎると自分が苦しくなってしまいますね。
では、どうしたらいいのか考えていきましょう。
「ねばべき思考」の対処法
まずは、言葉の変換をしてみましょう。
「〇〇すべき」と言いそうになったら、
「〇〇した方が良い」と言う。
これだけです!
"必ず、絶対に"という印象が抜けて
(できたら良いよね〜)とゆるくなった感じが
すると思います。
これで良いんです。
本来、正解は正解のないことに、
ルールや基準を当てはめて苦しくなるなら
そのルールを弱める言葉遣いをするんです。
また、「〇〇すべき」「〇〇しないといけない」と
思ったら、すぐに自分に
『それはどうして?』『本当に?』
と尋ねてみてください。
例えば、
"人には優しくしないといけない"
『どうして?』
"優しくしないと傷つけてしまうから"
『傷つけたらどうしていけないの?』
"傷つけたら、嫌われてしまうから"
『傷つけたら嫌われるって、本当に?』
『もし嫌われたら、絶対ダメなの?』
このように掘り下げていくと
自分の奥にある気持ちや考えが見えてきます。
上記の例でいうと、
1番奥にあるのは「他人に嫌われたくない」
かもしれませんね。
奥にある考えは、自分が幼い頃に親から
言われたことや、経験から出来上がっているため
普段は意識しないとわからないものです。
その考えは、人によって違うものだし、
自分を苦しめるだけなら、考え方をもっと
楽な方向に変えていいんです。
自分にとってストレスとなる考え方を緩め、
他の考え方を検討し、自分にとって良い受け止め方を
できるように練習することを、
認知療法と言ったりします。
認知療法については、また記事にしていきます!
☑︎ 今日のチェックポイント
⬜︎ 全員にとって共通の「〇〇すべき」は存在しない。
人それぞれ考えは違うし、そのことに正解や
不正解はない。
⬜︎ ねばべき思考でいると、他人や自分を
責めやすく、怒りを感じやすい。
⬜︎ 「〇〇すべき」→「〇〇したほうがよい」と
言葉遣いを変える
⬜︎ 「〇〇すべき」が浮かんできたら、『それはどうして?』と自分に尋ねてみる
今日はここまで!ではでは👋