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貴方に、ありがとう。

こんなことを書くのは少々気後れするけれど、書かなければ届かない。

いつも個人的な感想を書いてばかりいるが、それはモノローグだから過去のあるいは未来の自分自身に向けて書いている。

だけど今日は、ある人に向けて伝えたい。


東京に出発する前、宅急便で一冊の本が届きました。

村井静「花」

ふわふわと浮遊するようなクラゲの写真の表紙を眺めていたら、ひと月ほど前に見たオバケのイラストを思い出しました。

転職活動や北海道への引っ越し準備など慌ただしい日常の中、以前に注文したことをすっかり忘れていたので自宅に届いた時は嬉しかったな。

数週間前、何の前触れもなく静さんのnoteのアカウントが消滅しました。
まるで霞が消失したように、どこかへ行ってしまわれた。


静さんの書く文章は、時にひりひりするような傷跡をなぞるようで、時折目を背けてしまいたくなるようなものもありました。近代文学を好んでいらっしゃるので、文体は重厚なものが多いものの、時にありふれた日常生活の景色や希望を感じさせる内容の投稿もありました。また文章と併せて繊細な写真に魂が浄化されるような感覚を覚えました。

初期の作品集を購入した際、直筆のお手紙を頂いたこともありましたね。
几帳面な文字で便せんに記されたお手紙を折に触れて読み返す度に、心の優しい人なのだなと思います。

そういえば僕は過去に手紙を書いたこともあったな。

今はコメントも跡形もなく消えてしまいましたが…。

それでも静さんの紡ぐ言葉にいつも励まされてきました。

本当にありがとうございます。

僕がnoteを継続することのきっかけといっても過言ではありません。


恐らく色々な事情があったのだろうと推測されます。

素晴らしい才能をもった人は繊細な感性をお持ちだから、目を覆いたくなるような出来事が続く今の時代は大変世知辛い。

たとえ心穏やかでないとしても、どこかで生き続けてほしいのです。

いつかまた静さんの描くキュートなお化けや動物たちに出会えると信じて小さな本を本棚に収める。

こんな僕ですが、最後にエールを送ります。
えいえいおー!

竹内康司

やがて訪れたよね
さよならの声
忘れはしないよ
あんなにも近くにいたはずが
今では繋がりなんて
この空だけ

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竹内康司
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