2023年8月の記事一覧
ティム・インゴルド『応答、しつづけよ。』読んだ
文化人類学者ティム・インゴルドの新作。
美術、建築などについてのエッセーだ。
自然や人工物についておしゃれでロハスな文章がいっぱい。
運動し、軌跡を描き続けること、『ラインズ 線の文化史』の内容がより具体的な形になっているってとこかな。
動的なものへの賛美があふれる面白い本でした。
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マルクス・アウレリウス『自省録』読んだ
五賢帝時代の最後の人、ストア派の哲人、のチラ裏である。史上最強のチラ裏だね。
ローマ皇帝なのに、ラテン語じゃなくて、ギリシャ語で書いてるのがショック。ラテン語をマスターしたら自省録を読もうと思ってたのに、、、ギリシャ語もやらなあかんのか、、、
なお訳者はフーコーなどの翻訳で有名な精神科医神谷恵美子氏である。
いやあ精神科医すげえぜ。「内科医は何でも知っているが何にもできない。外科医は何にも知
ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』読んだ
ロシア文学シリーズ。
『巨匠とマルガリータ』はウクライナ出身のミハイル・ブルガーコフの代表作で、世界的なベストセラーである。
ベストセラーではあるが、作者の生前にはほとんど読まれなかったらしい。彼は帝政ロシア期に生まれ、本格的な執筆活動を始めたのはロシア革命後である。作品が白衛軍への追悼であるとか、ソ連体制批判であるとか難癖をつけられ出版されなかったのである。そして第二次大戦終結前に亡くなって