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#古内一絵 #きまぐれな夜食カフェ #マカンマランみたび
このシリーズが大好きで早くも3作品目を手に取りました。
大好きなのに、シリーズ名を間違えて覚えていたことに本作でようやく気がつきました。
マカンマランとはインドネシア語で
マカン:食事
マラン:夜
つまり「マカン・マラン」で「夜食」と言う意味です。
マカン・マランは元大手エリートサラリーマンだった
現ドラァッククィーン、シャールさんが営む飲食店です。
昼はダンスファッション専門店ですが、
夜は気まぐれでカフェ「マカン・マラン」がオープンします。
本作から読んでも楽しめるとは思いますが、
過去作の登場人物が何人も出てくるので
1作目から順に読むのをおすすめします。
1作目
#マカンマラン #23時の夜食カフェ
本作も4つのストーリーがありました。
いつもシャールさんは訪れた人の様子を見て、
その人に合ったお料理を振る舞ってくれます。
そんなシャールさんに「あなたには何にも思い浮かばない」と言わせた女性のお話が印象的でした。
幼い頃にいじめを受けていた彼女は、とにかく目立たないように生きていきました。
「不幸な人間を置き去りして幸せになっていく人たちを傷つけたってバチは当たらない。
だって、私は不幸だから....」
彼女はこう自分に言い聞かせて、ネットに悪口をたくさん書き込んでいる自分を正当化していました。
そんな彼女も、シャールさんの料理で自分を変えて欲しいと願っていたことに気が付きます。
弱い自分を変える努力もせず、幽霊や名無し(匿名)になってしまった彼女は
一番大事な自分自身を失っていたのです。
「このままではいけないとわかってる。
わかっているのに動けない。
誰かに自分を変えてもらいたい。」
彼女の気持ちが痛いほどわかります。
読んでいて胸が苦しくなりました。
自分ではない「誰か」に期待してしまっている。
シャールさんの料理には魔法があって、
その魔法が自分を変えてくれると信じる彼女と一緒です。
私も彼女と一緒に自分自身を取り戻しに行こうと思いました。
シャールさんに魔法はないけれど、前に進む勇気をくれるのです。
自分と対峙しながら、ゆっくりゆっくり読み進めていただきたいです。
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