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#古内一絵 #マカンマラン
#古内一絵
#マカンマラン
商店街の裏路地でひっそりと営業してる「マカン・マラン」
お店の名前はインドネシア語で「夜食」を意味します。
お店を経営してるのは、ドラァグクイーンのシャールさん。
いろんな悩みを抱えた人たちが、マラン・カランに導かれていきます。
西洋医学の知識もお料理の腕前も超一流のシャールさんは
その人をみて、その人に合った夜食でまずはその人の身体を癒していきます。
シャールさんのつくる料理はどれも本当に美味しそうです。
文字を読んでいるだけなのに私の五臓六腑にも染み渡る気がします。
シャールさんの夜食で身体にエネルギーを補給した人たちは
少しずつ自分の心と向き合います。
いろんな経験をしてきたシャールさんには、人を惹きつける魅力があって
彼女が発する言葉にみんなが救われていくのです。
本作には4つのお話がありましたが
私が特に感情移入してしまったのは「ライターのさくら」のお話。
さくらにシャールさんが提供したお料理は「世界で一番女王なサラダ」です。
一部抜粋してご紹介します。
自分は空っぽだと嘆くさくらにシャールさんはこう言います。
「足りなければ、満たせばいい。空っぽならば、埋めればいいよ。」
そして色とりどりのサラダをさくらに提供します。
「ひとつひとつは軽いサラダみたいなものだけど、こうして集めれば、ちょっとした一品になるでしょう?」
「サラダはメインになんてならないと言うけど、あたしはそうは思わないわ。」
「どんなに色々なものが足りなくたって、誰もが自分の人生の女王様よ。あたしもそう。もちろんあなただってそうよ。」
「これはね、あたし特製のレシピなの。名付けて、世界で一番女王なサラダよ」
ここまで読んでどばーーーと涙が溢れました。
30歳になってからというものの、私には何もない。
何にもできない。やりたいこともない。
私なんて本当に何にもない、空っぽだ。
ずっとそう思って、今も悩んでいます。
これからの希望も夢も何にも持てない。
やる気もない。
こんなどうしようもない自分が嫌で嫌で仕方ありません。
何がどう救われたのかまだわかりません。
自分がどうしていこう!という道もまだ見えません。
でもなぜか、呼吸が楽になったような気がするのです。
シャールさんの言葉には不思議なパワーがあります。
きっと救われる人がたくさんいるはずです。
私もシャールさんに会いたいなあ....
続編もあるようなので、読みたいと思います。
あなたの五臓六腑に沁みる夜食が、きっと見つかるはずです。
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