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『神さまとのおしゃべり』さとうみつろう

概要

『神さまとのおしゃべり』は、主人公のサラリーマンが突然現れた神さまと対話を通じて、人生の真実や幸せの本質について学んでいくスピリチュアルな物語です。神さまは「この世はすべて望み通り」という哲学を教え、現実に起こる出来事はすべて無意識のうちに願った結果であると語ります。主人公はその教えを通じて、なぜ自分が現実に不満を感じるのか、そして本当の幸せを手に入れるにはどうすれば良いのかを理解していきます。読者もまた、自分の願い方や固定観念を見直すことで、幸せを引き寄せる方法を学ぶことができる一冊です。

ジャンル

自己啓発、哲学

要約

1. すべては「望み通り」である

『神さまとのおしゃべり』は、普通のサラリーマンである主人公が、突然現れた神さまと対話を通じてこの世界の真実について学んでいくスピリチュアルな物語です。物語の中心的なテーマは、「この世はすべて望み通りである」という考えです。著者であるさとうみつろうは、この教えを通じて、読者に自分の現実をどのように受け入れ、幸せを見つけるかのヒントを提供しています。

物語の冒頭で、神さまは主人公に「すべての願いは叶っている」と教えますが、主人公はその意味がすぐには理解できません。というのも、彼の現実には望んでいないと思われる出来事がたくさんあるからです。しかし、神さまは続けて、実際にはすべてが彼自身の無意識の願いの結果であると説明します。

たとえば、会社員である主人公が「仕事をしたくない」と感じていても、その背後には「お金が必要だ」という願いがあります。お金がなければ生きていけないという恐れがあり、その恐れに基づいた行動が現実に反映されているというのです。こうして見ていくと、表面的に望んでいないと思っていることも、根本的な願いに基づいて現実化していると神さまは説明します。

2. 感情は固定観念に基づいて湧き上がる

次に神さまは、感情についての話を展開します。私たちが感じる感情は、自分が持っている固定観念に基づいて湧き上がるものであり、その固定観念に気づくことが重要だといいます。たとえば、細かい指示をする上司にイライラするのは、自分の中に「仕事はもっと自由にやるべきだ」という固定観念があるからだというのです。この固定観念に気づき、それを変えることで、感情に振り回されずに生きることができると神さまは説きます。

3. 間違った「願い方」は避ける

さらに、神さまは「願い方」にも重要なポイントがあると教えます。特に「否定語を使った願い方」や「なりたい」という表現は、逆効果であると説明します。たとえば、「貧乏になりたくない」と願うと、その否定的な願い方が貧乏の状態を引き寄せてしまいます。また、「お金持ちになりたい」と願うと、実際にはお金持ちでない状態を強化してしまうことになります。このような間違った願い方をしているために、多くの人は本当に欲しいものを手に入れることができないのです。

正しい願い方は、「すでにその状態である」と信じて願うことです。たとえば、「お金持ちである」「幸せである」と、自分がすでにその状態にあると信じることで、願いは現実化します。この世界では、信じたことがそのまま現実になるというのが神さまの教えです。

4. 「宇宙の出来事はすべて決まっている」という考え

本書では、「この宇宙で起こることはすべて決まっている」という考え方も展開されます。現代物理学に基づいて、宇宙がビッグバンの一撃から始まり、その後のすべての出来事はそのエネルギーによるものだと説明されます。私たちが今考えていることや行動していることも、その一連の流れの中で決まっていることに過ぎないのです。

こうした考え方に基づくと、人生はまるで映画を観ているようなものだと神さまは言います。本当の自分は、この宇宙という映画を観ている観客であり、私たちが日常で感じている感情や出来事はすべて映画の一部に過ぎないのです。現実の出来事に対して抵抗せず、すべてを受け入れることで、私たちはより幸せを感じられるようになります。

5. 自力で何かをすることはできない

この本の中で特に印象的なのは、「この宇宙の出来事はすでにすべて決まっている」という考え方です。私たちは自分で何かを決めていると思っていますが、実際には宇宙の流れに従って行動しているだけであり、すべてがビッグバンの惰性によるものだと神さまは言います。この考え方に基づけば、私たちは自力で何かを変えられるわけではなく、すべてはあらかじめ決められているシナリオの中にいるのです。

しかし、この考え方を悲観的に捉える必要はありません。神さまは、「あなたが今経験している現実は、無限の選択肢の中からあなたが最も見たかったものだ」と教えます。つまり、私たちは自分でこの宇宙の現実を選び、その映画を観ることを楽しんでいるという視点に立てば、今目の前にある現実に感謝し、幸せを感じることができるのです。

6. 現実を愛し、感謝することが幸せへの鍵

結論として、『神さまとのおしゃべり』は、私たちが持つ固定観念や願い方を見直すことで、現実を変え、幸せな人生を手に入れるための方法を教えてくれる一冊です。この本を通じて、読者は自分自身の内面に目を向け、自分の思考や感情がどのように現実を作り出しているかを学ぶことができます。

まとめ

『神さまとのおしゃべり』は、人生の現実や感情がすべて自分の願いや思考から生まれているという考えを中心に展開するスピリチュアルな自己啓発書です。否定的な願い方や固定観念が、私たちの幸せを妨げていることに気づき、それを変えることで、より幸せな現実を手に入れることができると教えています。読者はこの本を通じて、日常の思考を見直し、ポジティブな変化をもたらす方法を学ぶことができるでしょう。

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