「謝れない大人」と「ふたつの格言」
「過ちて改めざる是を過ちと謂う」
過ちを犯したと知っても改めない、それこそが過ちである。「論語」に書かれている孔子の教えです。↓の審判がまさにこれ。
①打者走者がセーフ。ゆえに一塁走者は二塁へ進まないといけない。
②ファースト福田がセカンド京田へ送球。彼がここで二塁ベースを踏めば一塁走者はフォースアウト。でもなぜかそうせず、ファーストへボールを戻し、一塁走者を挟む。
③福田が再度セカンドへ送球。京田、今度は二塁ベースを踏む。この時点で一塁走者はアウト。でも二塁塁審がコールしない。なので京田はボールをファーストへ返し、アウトになったはずの一塁走者をまた挟む。
④一塁走者のアウトがコールされなかったことから挟殺プレーが続くと考え、三塁走者がホームを狙う。
⑤福田がホームへ投げ、三塁走者がキャッチャーにタッチされる。これで3アウト。でも審判には2アウトしか認められていない。
⑥与田監督がリクエスト。一塁走者のフォースアウトが認められ、試合終了。
最初にファーストからボールをもらった時に京田選手が二塁ベースを踏まなかったことが混乱の原因。そして彼がベースを踏んだのにアウトをコールしなかった二塁塁審は完全にミス。状況を理解せずにホームへ突っ込んだ三塁走者も判断ミス。ただし誤審に幻惑されたがゆえの決行ですから、これは責められない。
高津監督が訴えたのも「二塁塁審が一塁走者のアウトをコールしていれば三塁走者はホームを狙わなかった」ということでした。
いちばんまずいのは球審が説明の際に「二塁塁審が一塁走者のフォースアウトを見落とした」という点に触れなかったこと。潔くミスを認め、一塁走者がアウトになった瞬間まで時を戻し、2アウト一塁三塁で再開するのがフェアでした。今度は中日側が猛抗議するでしょうけど。
すぐに謝れない大人って第三者から見るとこんなに痛いのか、と学びました。まさに「人の振り見て我が振り直せ」。他人の失敗を嗤うよりも次は我が身と謙虚に受け止める己でいたいです。