ハードボイルド書店員の「二大テーマソング」
ブラックフライデーのセールって、もう終わったのでしょうか?
ウェブストアはともかく、新刊を販売するリアル書店は基本的にセールをおこないません。詳しくは↓をどうぞ。
職場にブラックフライデーらしさが何もなかったから、というわけでもありませんが、久し振りに↓を聴きました。
ビートルズの「ブラックバード」です。静かなメロディーとシンプルな歌詞。まぶたを閉じると、日の出を見守る黒い鳥の姿が目に浮かびます。
「これまでの人生、君はただ飛び立つこの瞬間を待っていた」
「三国志」における有名なワンシーン、かの「三顧の礼」で劉備に迎えられる「臥龍先生」こと諸葛孔明を連想しました。
もちろん孔明は何もせず、ただ漫然と「チャンス来ないかなあ」と待っていたわけではありません。「天下三分の計」という斬新な戦略を整えていました。当時の情勢で曹操や孫権ではなく、流浪同然の主君に仕えるのはなかなかの英断。しかし、たぶん孔明はずっと劉備を待っていたのでしょう。彼とならできる、戦乱を終わらせて平和な世を取り戻せると。
かつてこの曲とスガシカオ「黄金の月」が、私の二大テーマソングでした。
「黄金の月」は最後が素晴らしい。
未来に光などなくても、誰かに嗤われていても、純粋だった頃には戻れなくても。これでもかとマイナスな詞を歌い上げ、ラストで引っくり返すかと思いきや……
でも初めて歌詞カードを見ながらCDを聴いたとき、言葉に落とし込まれなかったトゥルーエンディングを感じました。「それでもぼくたちは生きている」「生きられる」と。
繁忙期の諸々に疲れたらこの二曲をぜひ。
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