【メンタル不調の人のための読書室:ゆるっと本のまとめ】「躁鬱大学」~気分の波で悩んでいるのは、あなただけではありません~(著:浜口恭平)(その2~再発しないためには、環境づくり、土づくり)
*双極性障害(双極症)をかかえながらも、大好きな読書から、メンタル不調の方に参考になりそうな書籍を簡単にまとめていきます。
ちょっとだけ目を通してもらい、何かのヒントになれば幸いです。
この書籍は、双極性障害について独自の知見をもっている、精神科医・神田橋修治さんの考えを口述したものをまとめた「神田橋語録」をもとに、著者である浜口さんが双極性障害の人が生きやすくなるにはどうすればいいのかが書かれています。
なお、この書籍では双極性障害(双極症)を「躁鬱病」、罹患している人を「躁鬱人」と記載してありますので、それに沿って記載していきたいと思います。
その4:「資質に合わない努力を避けるための吐露の術」
神田橋語録より「もともと和を大切にする人なので、つい自分が我慢してしまうのです。 我慢して自分が窮屈になるのがいけません。 そういう環境とは相性が悪いのです。 我慢して何かをするという性分ではありません。」
・操縦人は奔放だがmそれ以前にとても柔らかい性質を持っている
・平和を重んじるので、そのためだったら平気で自分を変形させてしまう
・完全に無意識でやっているので、変形していることに自分も気づいていない
・自分の内側に注意が向かっている時は、鬱状態に傾きかけている合図
・躁状態の時は一切自分を顧みることはない
・「躁鬱人」は躁鬱人としての特質をもつ人々なのに、双極性障害として治療の目的として、病気としてとられてきた。
・しかし、それは間違いです。躁鬱人はきちんと 躁鬱人専用の学習を続けていけば、 自分なりの生活を楽しく作り上げることができる
・躁鬱人にとって、楽しく愉快で心が軽くなって、体も軽くなるようなことは、それだけで栄養になる
・それがたとえ稼ぎにならないとしても、何の価値もないと周りの人から思われていようとも、 心地よくなるだけでいい
・やりたくないものをそ、れでも一度始めたからやり通さないといけないみたいな、思考回路は躁鬱人にとって害悪にしかならない
・やりたくないことは一切やらないでください
・神田橋語録より「資質に合わない努力はしないのが良さそうです。『きちんと』とか、『ちゃんと』とかは窮屈になるからダメです。」
・非躁鬱人の常識は躁鬱人(一般の人)の非常識なので、孤独な経験をする
・躁鬱人が安定した生活を送るためには、環境づくり、土づくりが必要
・環境づくり、土づくりの基本は「今、心地いい?それとも窮屈」ということを羅針盤にしていく
・神田橋語録より「勘や直感にすぐれていて、『好き』『嫌い』で生きている所があります」
・どうしてそれをやることを思いついたのですか?と聞かれることがある
そんなときは「なんとなく、ぱっと思いついただけなんですよね」と言う
非躁鬱人は何か理由があると思っているが、あんまり揉めても疲れるだけ
適当な理由を作っておきましょう
・やりたくないことは「吐露」する、相手もこの人はそれが心地いいとわかる
・とにかく人を変えようとしない
・変えるのは自分だけ
・躁鬱人は一つのことに集中しすぎると実はうまくいかないという法則がある
・いくつも同時に作業していたほうがラク
・一つ一つの行動をするときや、気になることが起きたときに、自分にとってなにが心地よいか、何が窮屈なのか、とすぐに聞いてあげて、自分がやりやすいように、自分を変える
・窮屈な方向ではなく心地よい方向に自分自身を変える、そのことを周囲に吐露する、という技術を駆使して、非躁鬱人に理解をしてもらおう
その5:省略
その6:「『自分とは何か?』ではなく、『今は何がしたい?』と聞いてみる」
・躁鬱人も小学生のときには気分の波に翻弄されていなかったのでは?
・神田橋語録より「平穏と充実は両立します」
・やることが忙しくても、生活が充実してくると波は小さくなる
・生活が暇だったり、この時間に何すると決まっていないと、波が激しくなる
・神田橋語録より「生活を万華鏡のようにしてください」
・躁鬱人は別名を「日課族」ともいいます
・日課族にとて栄養は充実です
・退屈は日課族にとって「死」を意味します
・何がしたいか自分に聞いて、自分で答える
・これはとても大事な技術なので、練習をやってみよう
【私の感想】
子育てをしていると、「自分が何をしたい?」の答えがゆっくり読書をしたいだったりしても…それがすぐにできるわけでもありません。
しかし、早朝に起きて一人の時間を作ることでそれが叶えられるので、環境づくりとしてやってみたいです。
「他人の評価がきになる」これは私にも当てはまりますが、これは他人軸で物事をとられているので、駄目だ!と思っていたのですが、躁鬱人はこういう特質をもっているのですから、評価されて褒められるようになりないと思いました。
仕事、家事などをこなしながら、浜口さんのいう躁鬱人のいいところをのばすことは、環境づくり、土づくりを少しずつ行っていくことがまずは、病気の再発をなくす一歩なんだと考えると、前向きになります。
一生薬を飲むのか…
再発率が高いし…
なんだか、楽しく、未来が見えてきたように思います。