ディズニープラスの成長戦略がいかに凄いかを語る!
配信サービスのディズニープラスと言えば、ユーザー数はすでに日本の全人口よりも多い。
Netflixが過去10年で成長したユーザー数にわずか3年程度で追い付こうという勢いだ。
ではなぜディズニープラスはそこまで凄いのだろうか?
経営戦略、コンテンツ戦略、マーケティング戦略の3軸で見てみよう!
1. 経営戦略
ジョブズ率いるピクサーとディズニー家に政権をひっくり返されるまで王座に就いていたマイケル・アイズナーのようなコンテンツの焼き増し戦略と既存の子供向けコンテンツの突き抜けたMarket Panetration(競争優位性・ブランドエクイティ)をうまく使って、初期ユーザー数を垂直立ち上げさせるとともに、さらに劇場公開予定コンテンツをディズニープラスで同時配信したことで、映画興行収入を捨て、ユーザーを確保したその徹底ぶりは神業である。
まさに選択と集中なのである。
2.コンテンツ戦略
初期ユーザー数を垂直立ち上げした後に戦略的に切り込んだのは、過去10年で買収したコンテンツのマーベルとスターウォーズだ。
特に、スターウォーズのマンダロリアンとボバフェットは、ベビーヨーダというキラーコンテンツでディズニープラスのプライオリティをさらに高めた。
加えて畳み掛けるように、韓流コンテンツやディズニーチャンネルでオンエアされているようなチップとデールのレスキューレンジャーなど、アジア大衆層や子供むけ、懐かしコンテンツなどの新作を公開している。
3.マーケティング戦略
メディアバイイングも秀逸で、マンダロリアンとボバフェットなどの顕在ファン層向けのコンテンツのCMはテレビで流す頻度は低く、さらにマニアむけのキャラクターを登場させることでオタクむけコンテンツとして狭く深堀させ、オーガニックのリファーラルをtwitterで回させる仕組みを作り、ファンマーケティングやインナーマーケティングを利用。
一方で、チップとデールや韓流、クルエラなどの大衆受けするコンテンツとムーンナイトなどマーベルでも認知が必要なコンテンツはCMを大きく出稿している。
まさにアンゾフのマトリックスを徹底的に踏襲した王道の成長戦略を敷いたディズニーには圧巻である。