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弟子入りしてからすること②

弟子入りしてからすること②は、作品制作の時に実際に使用する絹布を使った練習です。

まず使う道具は、面相筆、青花、絹布、図案です。面相筆は2本目です。墨用と青花用は別のものを使います。この練習は、実際の作業の「下絵写し」と「糸目糊置き」の為のものです。絶対に間違って使用してはいけません。

実技①の練習の、墨が青花になり、半紙が絹布になった感じです。絹布は、実際に作品を作る時の余り切れや小物用の生地を使います。以前は「好きな生地を使って良いですよ。色々な種類の生地で練習してください。」と言っていたのですが、そうすると自分がキレイに線を引けるラクを出来そうな生地しか使わない方が多数おりました。ですので、今はこちらで生地を指定して色々な生地を使用して練習して貰うようにしております。

因みに、このような些細な事でも「言われた事が出来るか否か」という点を見極めるポイントになっています。「好きな生地を使って良いですよ。色々な種類の生地で練習してください。」というのは「色々な種類の生地を使って練習しなさい」という指示です。「好きな生地を使って良いなら、好きな生地だけ使おう」という思考回路ではいけません。自分の都合の良い部分だけを拾って行動に移すようでは、成長する事は難しいです。3ヶ月〜半年は試用期間ですので、このようなマイナスポイントが多く見受けられる場合は、工房を辞めてもらいます。破門です。

①の練習がある程度上達している場合は、絹布と青花を使い線を描く練習は、割とスムーズに出来ます。その、図案を写した絹布を使って、次は糸目糊置きの練習をします。

練習するのは2点、糸目糊の筒を綺麗に作れるようになる事と、糸目糊置きが出来るようになる事です。初めは、糸目糊の筒は師匠か私が作ります。その時に、手順や気をつけるところを指導します。その後は、一緒に作ってみたり、新人さんが作るのを見守ったりします。慣れてきたら、1人で出来るように遠くから見守りつつ...糊が隙間から漏れたりした時々で何が原因だったのか、というのをアドバイスして成長を促す感じです。

糸目糊置きの指導は、お手本を見せて、何が正解かを見せて...あとはひたすら練習あるのみ、です。どの線が良い線で、どうなると悪いのか...そういうのも、練習の中で指導していきます。生地の上に糊が乗っかっているだけなのは、どんなに見た目がキレイな糸目糊の線であっても良くない線です。糸目が効いていない...それでは、糸目糊置きが下手という事です。伸びやかで、その図案に必要な線の太さで...且つ、きちんと糸目が効いている。そのような線を引けるように練習していきます。

糸目糊置きが出来るようになってからは、実技①と同じで始めから最後まで同じ調子で糸目糊を置けるように訓練していきます。

弟子入りしてからすること③へ続きます。


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