肯定文のレシピ 弟編
↑の続きです。
まだ保育園に入る前の、未満児(2歳)の弟は、ものすごーくよくしゃべりました。後に、これが発達障害の特性だったと知るのですが、今それを知っていて思い出しても、やっぱ天才でしょ?!(親バカ)としか言いようがない。それくらいの知能が標準装備されて生まれて来たんです。彼の場合はギフテッドではないと思います。ただ、いわゆる一般的な定型の赤ちゃんや幼児のそれとは、比べ物にならないほどの知能でした。恐らく、それは本人にとって、これからも自分を苦しめる部分でもあり、自分を助ける部分でもあると思います。
まずはじめに、この子の内面がとてもすごいものじゃないのか?と思わせてくれたエピソード。それは、卒乳の仕方でした。前にもおっぱいネタ書きましたけれども、またおっぱいネタですよ!(誰トク?)
卒乳って、おっぱいから卒業するのを、大抵の赤ちゃん達は嫌がります。愛着ありますからねぇ。そりゃあ嫌だろうと思います。だけど、お母さんは心を鬼にして、卒乳を促すわけです。兄ちゃんの時はそうでした。
ところが、弟は全然違った。あんまりビックリしたんで、母子手帳にも記録しましたが、ある日突然(1歳2ヶ月)要らないと、おっぱいを手で押して拒否したんです。それ以降一度もおっぱいを欲しがることはありませんでした。あれにはビックリ。おや?この子は既に自我が芽生えてるのか?そんな気配を感じました。
その、おっぱいを拒否してから間もなく、急激にしゃべり始めたのです。兄ちゃんからの日本語ダウンロードが完了し、それはそれは今までだまっていたけど、言いたいことがいっぱいだ!と、言わんばかり。
その時、直感したんです。『この子の中には、大人が居る』
1歳2ヶ月の赤ちゃんですよ。昨日までおっぱい飲んでくれてた子の中身は、大人!?(そんなわけないだろう)でも、変だとかおかしいとかは不思議と思わなかった。なんと言うか、ラッキーと思いました。
赤ちゃんを育ててるお母さんって、話し相手がいないんですよ。女性は一日に3万語しゃべらないとストレスに感じる。と、どこかで聞いた時『わかるわぁーめっちゃストレス!』って思ったくらい、私にはおしゃべり相手が必要なんです。だからね、これ幸いと思いましたよー!
1歳半で既に会話が成立しておりましたので、完全におしゃべり相手です。兄ちゃんもおしゃべりさんだったので、まあ、しゃべるしゃべるw楽しかったなあ♪もちろん、たどたどしいしゃべりでしたけど、彼が言いたいことはちゃんと伝わります。
一般的には赤ちゃんの発語には段階があり、言葉にならないような、なっているような?赤ちゃん独特のおしゃべりの事を、なん語といいます。気持ちは分かる、これの事ね。とお母さんがくみ取ってあげると、赤ちゃんは安心して要求をますます上手に伝えるようになっていきます。この、なん語の時期はお母さんの知能がめちゃくちゃ上がる!頭が良くなる!と言われております。弟~!なん語は一切ありませんでした。(通りで私の知能が上がってない)
接続詞のない、単語を並べた言葉をはじめは話していました。それが次第に接続詞も使うようになり、てにをはを概ね使えるようになった。分法上におかしな点がほぼなくなったのが、二歳の頃でした。
そんな二歳の弟がある能力を発揮します。その日は、私が生理痛でおなかが痛く、子どもたちの遊び相手にはなれず、家事もほどほどに横になっておりました。『あぁ…ぅ~お腹痛い』そんな私の所へ二歳児の弟がやってきて、こういいました。
弟『おかあさん、だいじょうぶ?おなかいたいの?』
私『う~んお母さんお腹痛いの。公園行けなくてごめんね』
弟『ぼくがなおしてあげるよ』
私(正直、触らないでおくれよと思った)
弟『いくよ~!スパ~ン~スポ~ン~♪スポポポポ~ン♪』
え⁇なにそれ~!!今までお腹が痛くて力が入っていた体から、スパ~ンと言われて緩みができた!スポ~ンと言われて力が抜けた!スポポポポ~ンと言われたら、あれあれあれあれ痛みがめっちゃ無くなってる!すごいよ~!!痛み止めより効き目が早いよ!何その技~!もっとやってぇ~お母ちゃんのお腹さすりながらやってぇ~!(痛み止めは飲んでいません)
本当にやってくれました。そしてあっという間に治ってしまったwお母さんが子ども達に、『いたいのいたいのとんでけぇ~』ってやるのって効果あるんだ。むちゃくちゃ痛み無くなっちゃった。息子よ、ありがとう!!そしたらね、『ぼくはいたいのなおせるよ』っていったんです。自分は、あまり痛いと思わない(おそらく感覚鈍麻)けれど、痛い人をぼくはなおせるよ。そんな内容のことを話してくれました。
小さな子ども達が持っている能力というのは、大人になるにつれ失われていくのかもしれません。あーしろ!こーしろ!そうやって大人が強制しようとしてしまうと、本来持っていた素晴らしい能力は忘れ去られて行ってしまうのかもしれません。この能力、現在三年生の弟ですが、まだ保持!よっしゃ!これからも頼むわ~♪
肯定文のレシピ
材料
家族を思う気持ち
厚紙
マジックペン
画鋲
まずは、弟の事を考えます。
この当時、彼はトミカとプラレールが大好きでした。何台持っていたのかも分からないほどの車両を所有しておりました。たくさん並べて見たり、走らせてみたり、レールを組み立てては走らせ、また変更しては走らせ、そして何よりも、二歳児の弟は、ドライバーを使って分解しておりました。(まだこの頃は分解のみ。後に改造するようになります)器用にドライバーを使う姿は二歳児とは思えませんでした。
そして、車は特殊車両に興味があり、たくさんの車両の知識を得るために図鑑を読んで(見て)いました。電車はあらゆる電車に興味があり、私鉄、地下鉄、新幹線、JR、機関車などなど、各種車両の走っている地域や路線図、車体の構造などそれらも図鑑で調べてはたくさんの質問がとんでくるような子どもでした。(親バカ的には天才じゃね?そう思っておりました)
文字も少し読めました。好きな車の名前や、電車の記号、番号、アルファベットなどを覚えていました。(おそらく写真記憶のなせる業だと思います)
この子の知っている文字で書いて、後は説明をしてあげれば十分に理解するだろう。そう思ったので、この紙に書いて貼り付けるという事を思いつきました。弟がそれをクリアーできないようであれば、恐らくまた違った方法をとっていたと思います。
弟の肯定文
あなたは、何でも作り出せる手を持っている
あなたは探求心がある
あなたは家族をまもるハイパーレスキュー
実際には、ひらがなとカタカナで書きました。二歳の息子は、意味の分からない言葉について興味を持ちました。もともと、なん語がなかったということもありますが、兄ちゃんにも、弟にも私はあえて、大人が使う言葉で話しかけ、大人が使う表現で常に会話していました。
いったん、『あなたは探求心があるね』と発言した後に、探求心とはどういう意味なのか?ここではどうやって使ったのかを説明していきます。そうやって言葉について説明してあげることで、またさらに会話力が上がっていきました。
ハイパーレスキューは、救急車の中でも特殊で、救急車の中がそのまま病院のように機能する特殊車両です。まさに、特殊車両ハイパーレスキュー並みのスピード解決!
一つ一つの言葉の意味を私自信があまり気に留めずに使ってきましたが、こうして子ども達に説明することで、自分でも言葉の持つ意味や、使い方を見直すいいきっかけになりました。
子どもが理解できるようにかみ砕く、なかなか難しい作業です。未だにそれは続いています。小学校で習うような学習としての言葉ももちろんですが、相手の言わんとしていることは何なのか。そこにどんな意味があるのか。どうやって伝えると上手く伝わるのか。そうやって日々、子どもたちと会話の練習をしています。
弟が発達障害だと分かってから、自分がこの頃に始めた習慣に感謝することになりました。会話や言葉について、発達障害児には困難がある場合がとても多く、知能だけではカバーできない問題が存在します。けれど、それを習慣である程度カバーできると今は思っています。これからもこの習慣を続けていくことで、彼の人生が少しでも軽やかなものとなることを願っています。
明日はいよいよ、にゃイドルリボンちゃんの登場ですよ~!猫好きの皆様お待たせいたしました。ようやく我が家に猫様がやってまいります。おたのしみに~♪
~To be continued~
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