[Kayの読書]子どもが体験するべき50の危険なこと
危険なことは体験してみないとわからない
子どもは、保護者から「危ないからやめなさい」と言われても、やめない。
なぜなら、それが、なぜ、どのように危険なのかを体験していないからで、それを正しく体験できるように導いてくれるのが本書であり、著者がこの本書を書いた目的でもあります。
この本には、例えば、「ドライアイスで遊んでみよう」だとか、「ガラス瓶を割ってみよう」だとか、危険な体験の提案50個が紹介されています。
それを体験するために必要な準備物や安全対策が書いてあるだけでなく、「それをやったらどうなると思う?」という事前の問いかけ、「やってみたら何が起きた?」という結果の記録、「やってみてどう思った?」という感想の記録までを求める構成になっていて、子どもはこの本を通じて危険なことをあえてやってみることで、準備、予想、結果、考察、という正に王道の実験プロセスを学ぶことができます。
なぜ危険なことを体験させるべきなのか
また、それを見守る保護者に対しても、なぜそれを子どもに体験させるべきなのかという理由が書かれており、保護者と子どもがそろって勉強ができる良書です。
個人的に好きな3つの体験
50の紹介の中で僕が特に好きだった3つを紹介します。
1. 9ボルト電池をなめてみよう
9ボルトの角電池の両極を舌でなめてみることで、体に害が無い範囲で通電と感電を体感するだけでなく、舌が味覚を担っていることを体感できる。「2秒以上はなめないこと」とか「アルミホイルを噛むことでも似た体験ができる」とか書かれている。
2. フランス人のようにキスで挨拶をしよう
自分とは違う国の挨拶の文化を知ることで、その国の文化を身近に感じ、「恥ずかしい」とはどういった感情なのかを知ることができる。
3. 指を瞬間接着剤でくっつけよう
一時的に体の機能を制限することで、身体能力のありがたみを感じられる。瞬間接着剤でくっつけた指は、1~4時間経てば自然にはがれること、はがれる理由は細胞分裂で皮膚が新しくなっていることを学ぶことができる。人の体は指がくっついた状態にもうまく適応するので、4時間後に元の状態に戻ると今度は逆に通常の状態に違和感を感じてしまう。
著者のTED Talk
YouTubeで、著書の名前「Gever Tulley」と検索すると、この本の内容に触れたTedTalkを見ることができます、こちらもお勧めです。